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知らないと損をするカーテンの種類と選び方

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「インテリアにこだわった家とまでいかなくても、落ち着いてリラックスできるような部屋を目指しています。そんな中、家具は揃えたのですが、カーテンをどうするのかが上手く決まりません。カーテンがいいのか、ブラインドがいいのか。それとも他にもっと良い物があるのか。カーテンについて何かアドバイスをもらえないでしょうか?」

このような質問を読者の方よりもらいました。

 

確かにカーテン次第で家の中の雰囲気はかなり変わりますよね。

そこで今回は、カーテンの種類とカーテンを決めるときのポイントについてお伝えしたいと思います。

インテリアが気になる方は、ぜひご覧下さい。

カーテンの種類

カーテンなど、窓周りにつける装飾全般のことをインテリア業界では「ウィンドウトリートメント」と言います。

カーテンだけでなく、ブラインドやロールスクリーンなどもウィンドウトリートメントの1つになります。

 

では、家でよく使われるウィンドウトリートメントとはどんな物があるのでしょうか?

まずは、ウィンドウトリートメントにどんな種類があるのか見てみましょう。

 

ダブルカーテン

裏地付き 遮光カーテン 2枚組 形態安定加工 幅100cm×丈178cm ブラウン

ドレープと呼ばれる厚手のカーテンと光を透す薄手のレースのカーテンを組み合わせているのがダブルカーテン。

一般的にカーテンと言えば、このダブルカーテンのことを指します。

ダブルカーテンは薄手の「レースカーテン」と厚手の生地の「ドレープカーテン」という2つのカーテンで構成されているのでダブルカーテンと呼ばれています。

ダブルカーテンはレースカーテン、ドレープカーテンの組み合わせ次第でいろんな表現を出すことができるんですね。

 

ダブルカーテンを選ぶ際のポイントとしては、まずはドレープカーテンの色づかいが挙げられます。

家具に合わせた色のカーテンを選ぶとインテリアに馴染みやすいですし、反対に色をアクセントにして少し遊ぶなど使い方は様々です。

また、ドレープはヒダやスタイルによっていろんな表情になるので、ドレープをインテリアに合わせたコーディネートにすると家のインテリアが一段レベルアップします。

その他、ドレープは断熱性や遮光性、防音性に優れているので、LDKや寝室など、用途に合わせて選んであげるのも効果的です。

 

一方、レースカーテンは色あせしにくく、耐久性があり、お手入れがしやすいのが特徴です。

レースカーテンも薄い物から中が見えにくい物まで様々なカーテンがあります。

昼間は家の中が丸見えにならずに光を入れれるためにレースカーテンのみという使い方をすることが多いですが、どれくらいレースカーテンが透けて外から見えるのかは意外と見落としやすく、あとで思っていたよりも中が丸見えだったなんてことにならないように、購入前には1度確認してみてくださいね。

 

ロールスクリーン

ロールスクリーン

Photo:http://www.interior-nagashima.com/sys-images/products/l/00009040.jpg

上部で巻き上げるので、開口部がスッキリと見えるのがロールスクリーンの特徴です。

窓周りだけでなく、間仕切りや収納の目隠しとしても使うことがあります。

 

たとえば、建具のない和室の天井に埋め込んでおいて、日頃は開放的な和室、誰かが和室に泊まった時にはロールスクリーンを降ろして部屋として使ったり、洗面脱衣室で洗面と脱衣を区切りたい時や洗濯機を隠したい時なんかにもロールスクリーンを使うことがあります。

和室をつくる理由7選。理想の和室のつくり方をご紹介します

 

このように、ロールスクリーンは幅広い用途で使うことができるんですね。

ロールスクリーンは巻き上げた時に少し野暮ったく見えることもあるので、ロールスクリーンを巻き上げた時にロールスクリーンが見えないようにしてあげるとスッキリと見えます。

 

ブラインド

ブラインド

Photo:http://www.matusou.co.jp/woodblind/nichibei/bamboo.html

何枚ものスラット(羽根)が組み合わさって出来ているブラインド。

ブラインドはスラット(羽根)の材質によって見た目や質感が違ってきます。

たとえば、ウッドブラインドはスラットに天然木を使用して、重厚感と存在感を出したい時に使います。アジアンテイストのインテリアとも相性がいいですね。

他にはアルミのブラインドを使えば、モダンでシャープな印象を与えてくれます。スッキリしたインテリアに最適です。

樹脂製の一般的なブラインドはベネシャンブラインドと呼ばれ、ユニットバスでも使用可能ですが、見た目が安っぽくなってしまうことがあるので注意が必要です。

家で使う場合は、くれぐれもオフィスのような雰囲気にならないようにしておきたいですね。

 

縦型ブラインド

縦型ブラインド

Photo:http://www.trueheart.co.jp/images/handling-items/blind/01L.jpg

普通のブラインドは横にスラット(羽根)が並んでいますが、垂直にスラットを並べたブラインドのことを縦型ブラインドと呼びます。

大きな掃き出し窓に使われることが多く、普通のブラインドに比べて出入りが頻繁な場所でも使いやすいのも大きなメリットと言えます。

また、光の調節もしやすく、特に縦型ブラインドは縦のスラットがキレイで部屋がお洒落に見え、高級感が出るもの大きな特徴です。

 

横型、縦型どちらのブラインドに共通して言えることですが、ブラインドは光の量を調整しやすい反面、断熱性能や遮音性能は高くないので、サッシの性能が悪い家で使う場合は注意が必要です。

(冬場の暖房の効きに大きな影響があります)

家の断熱性能を上げるのに1番簡単な方法

 

シェード

シェード

Photo:http://curtain-plage.co.jp/shade/

シェードは、生地を水平にたたみながら、上下に昇降させて使います。

似た様な造りのロールスクリーンと同じように布溜まりが上部にできるので、カーテンに比べて部屋がスッキリ見えるのが特徴です。

ただ、シェードは上げ下げに手間が掛かるので、頻繁に上げたり下げたりすのには向いていなく、主に小窓に使うのがおすすめです。

 

プリーツスクリーン

プリーツスクリーン

Photo:https://www.toso.co.jp/products/pleats/screen/images/keito_im1.jpg

ここ10年程でかなり使う方が増えてきたプリーツスクリーン。

プリーツスクリーンは、和室、洋室どちらにも映えるデザインが特徴です。

素材も様々で、和紙や不織布を使った物もあり、色合いだけではなく質感も楽しむことができます。

プリーツスクリーンの断面を蜂の巣状(ハニカム)にしたものをハニカムスクリーンと言い、プリーツスクリーンよりも断熱性がかなり向上するので、寒がりの方には特におすすめです。

 

プリーツスクリーンを使うときは色の組み合わせをぜひ楽しんでくださいね。

カーテンの効果

カーテンの効果

それでは次に、カーテンなどウィンドウトリートメントを付けるとどんなメリットがあるのか見てみましょう。

自然光の量の調整

カーテンをつけることで、部屋の中に入ってくる光の量をコントロールできるようになります。

光を入れたい時はレースのカーテンを。光をカットしたい時はドレープを使えばカットできます。

 

また、遮光カーテンなどもあるので、夜勤で昼間に睡眠をとることがよくある人や、寝室の側に街灯がある場合なんかに重宝します。

 

内外からの視線の調整

カーテンは光の調整だけでなく、視線の調整にも役に立ちます。

昼間は家の中が外から見えにくいので、レースのカーテンで光を入れながら視線をカット。

反対に夜は家の中が外からよく見えるので、遮光性能の高いカーテンを使って家の中が見えないように視線を調整できます。

 

ちなみに、UVカットのレースカーテンもよく販売されていますが、紫外線をカットできる割合が高いほどカーテンの目は細かくなり、レースカーテンのみでも外からの視線をほとんどカットできます。(ミラーレースカーテンとも呼ばれます)

 

暑さ寒さを和らげる

カーテンを付けることで夏の直射日光を防いだり、冬は暖房の効きを良くすることができます。

窓は家の中で一番断熱性能が弱くなりやすい場所なので、カーテンで断熱性能を補ってあげる訳ですね。

家の西日対策はどうすればいい?効果が高い西日対策6選。

 

プリーツスクリーンやカーテンは断熱、遮光性に優れていますが、ブラインドあたりは断熱性能はほとんど期待できないなど、何を窓周りに取り付けるかでも家の断熱性能が違ってきます。

 

防音などの機能性

カーテンには防音性能を高めた物や、防炎性能が高い物なんかもあります。

そのため、大きな音量で映画を見たり音楽をかける部屋では、防音性能が高いカーテンを使うのがおすすめです。

カーテンが有るか無いかで、音の漏れ方は結構違ってきます。

木造の家を防音するための3つのグレード

 

インテリアとしての雰囲気づくり

カーテンは、家具と同じように家の雰囲気を大きく変える力を持っています。

たとえば、白い壁に白ベースのカーテンをつけてあげればカーテンの存在感を少なくすることもできますし、色や模様が違うカーテンをつければ部屋のアクセントとしても使うことができます。

部屋の壁紙の色をわざわざ変えてあげなくても、カーテンでも部屋の雰囲気を変えられるんですね。

 

また、ブラインドを使えばモダンな印象になりますし、縦型ブラインドのある家なんかは部屋に高級感が出てカッコ良く見える家が多いです。

一方、洋風の家であればカーテンの形やカーテンレールといった細かい造りを上手く取り入れるのが、オシャレなインテリアのポイントになってきます。

 

カーテンを上手く使って部屋のインテリアをよりお洒落なものにしたいですね。

カーテンレールの選び方

カーテンレール

カーテンを選ぶ際、意外と重要なのがカーテンレール。

カーテンレールがなければ、カーテンなどウィンドウトリートメントは取り付ける事ができないですし、そのデザイン次第でもカーテンの雰囲気は変わってきます。

また、カーテンレールは家が完成した後でもある程度手軽に交換ができ、しかも道具さえあれば自分でも設置が可能な商品でもあります。

それでは、カーテンレールの選び方のポイントについてご紹介したいと思います。

 

インテリアにあった色・デザインを選ぶ

日本の住宅では、ほとんどのご家庭がまとまりのある調和を重視したデザインや色あわせを好む傾向にありますので、カーテンレールの色を選ぶ際には、

  • 壁の色に合わせるか。
  • 窓枠やサッシ枠の色に合わせるか。
  • 床材や室内ドアや扉(建具)の色に合わせるか。

この三択になることが多いです。

 

また、室内デザインやカーテンの雰囲気にあわせたレールを選択されるケースもよくあります。

シンプルなインテリアの部屋を作りたい方はカーテンレールもいたってシンプルで機能的なものを選択する傾向にありますし、こだわりの洋風アンティーク風のお部屋を作りたいのであれば黒いアイアン調の個性的なレールを選ぶのも楽しいですね。

カーテンレールはカーテンとセットの物。

失敗しないカーテンレール選びをするなら、必ずカーテンに合ったカーテンレールを選んでくださいね。

 

カーテンの操作性を意識する

カーテンレールの種類には、大きく言うと機能性や操作性を意識したつくりになっているか、それとも意匠(デザイン)を意識したつくりになっているかの2タイプに分かれます。

機能性を意識しているつくりのカーテンレールは、文字通り、カーテンをひっぱる動作がスムーズにできますが、デザインを意識した構造のカーテンレールは若干操作性がよくなく、途中でひっかかってしまったりひっぱる際にコツが必要なことがあります。

カーテンはほぼ毎日開け閉めする物。

デザイン性を最優先する場合でも、カーテンの開け閉めをできれば1度確認しておきたいですね。

 

カーテンレールの種類

カーテンレールで最も一般的なのが、「機能性レール」。

一般的な家やアパートに付いているカーテンレールで、形状や操作は非常にシンプル、色展開も豊富でお値段もリーズナブルといったカーテンレールです。

ナチュラルやシンプル系、ダンディ系のインテリアにも相性がいいですが、トラディショナルな洋風のインテリアや女性らしいエレガントなインテリアだとちょっと浮いてしまうのが難点でしょうか。

 

機能性レールだと少し味気ない、もう少しオシャレなものが欲しいという方には、機能性レールをベースに装飾を施したハイブリット型タイプのカーテンレールもあります。

 

一方、機能よりデザイン重視!という方には装飾レールを検討するのがベストです。

レールの素材もレールの端につけるキャップと呼ばれるデザインが豊富なもの、レールの留め方も多岐に渡ります。

Photo:http://www.konpo.gr.jp/window/tatikawa-rail/smoothwood19/smoothwood19-top.html

装飾レールのデメリットを挙げると、金額が少し高額になりがちなのが難点。

カーテンレールはカーテンの数だけ必要になり、意外と何本も取り付けていると結構金額が掛かって予算オーバーしてしまった何てことも。

取り付けの場所をリビングだけにして人の入らない居室は機能性レールに変更するなど、取り付け点数を減らすなどで金額を調整する方も多いです。

カーテンは全ての窓につける?

カーテンと窓

カーテンをどうするか考える時に必ず出てくるのが、「どの窓までカーテンを付ければいいのか」という問題です。

ワンルームの部屋であれば窓は1カ所くらいなので迷う必要はありませんが、それ以上広いアパートやマンション、家になると窓はかなり多くなります。

家の断熱性能のことを考えれば、全ての窓にカーテンがついているのが理想ですが、小さい窓にカーテンやロールスクリーンが付いていると、ただでさえ小さな窓がより小さくなったりカーテンがしつこく見えたりしてきます。

カーテンの費用もバカになりませんよね。

そのため、全ての窓にカーテンをつける人はまずいません。

 

カーテンを付ける、付けないの目安としては、窓ガラスが透明な窓にはカーテンなどの目隠しをつけて、スリガラスの窓には何もつけない、又は住んでから気になるようなら後々カーテンをつけるという方がほとんどです。

メリハリをつけたカーテンの配置が重要なんですね。

透明ガラスと型ガラスを効果的に使って家を快適にする方法

カーテンはいつ決めばいい?

カーテンはいつ決める?

賃貸住宅や建売住宅であれば、部屋がすでに完成しているので引越す際にカーテンを付けることになりますが、家を建てる場合はいつ頃カーテンを決めればいいのでしょうか?

カーテンをどんな物にしようかと考えるのは早いのに越したことはありませんが、最終的には、家の壁紙が貼られてから決定するのがおすすめです。

カーテンのサンプルを部屋の壁に合わせてみると、失敗が少なくなるからなんですね。

壁紙やカーテンのサンプルで色を合わせているのと、実際に部屋で色を合わせるのとでは、実際に見える色味に少し違いが出てくるんですね。

 

基本的な考え方として、部屋の壁紙は明るい色であればあるほど(白いほど)実際に家ができた時に白く見えます。

反対に濃い色は、家ができた時にみるとより濃く見えます。

そのため、壁紙の小さなサンプルで見ていた時と、実際に内装工事が終わってから部屋を見た時の印象が違ってくるんですね。

 

カーテンの打合せは早めにしたとしても、最終的には壁紙が貼られてから色を合わせてみると、よりイメージが付きやすく失敗が少なくなりますよ。

カーテンのお手入れ方法

それでは最後に、カーテンやブラインド、ロールスクリーンのお手入れ方法について見ていきましょう。

窓回りの掃除と言えば、

  • 拭く
  • はらう
  • 洗濯する

この辺りが中心となります。

 

拭く場合は固く絞った雑巾で汚れを拭きとるやり方が一般的です。

この時、水に弱かったり摩擦に弱い素材を扱っている場合は、拭くことによって圧力や摩擦が起こり、せっかくの商品の形が崩れてしまったりする原因にもなりますので、慎重に行う必要があります。

 

次に埃や汚れをはらうというやり方も一般的です。

今は柄の長いモップタイプもありますので、高いところや手の届かない吹き抜け空間の窓まわりでも大活躍してくれます。

さらには1年間の室内や外気の汚れを吸った生地は洗たくするという方法も一般的です。

 

カーテンのお手入れ

カーテンは厚地のドレープとレース生地があり、日光にあたって日焼けしたり外気からの汚れや室内の油汚れを吸って色が変色している可能性があります。

この汚れが取れるかどうかがカーテンのお手入れで大事なポイントなんですね。

カーテンのお手入れ方法としては洗濯がありますが、気をつけなくてはいけないのは洗濯表示。

素材によっては洗って縮むタイプ、ドライクリーニングのタイプなどがあり、洗濯に失敗して丈が縮んでしまったり生地のハリ感を失ってヨレヨレになってしまったりというケースもあります。

 

今は自宅で洗えるドライクリーニング材もあり、その場合はネットに入れて一枚ずつ洗濯機で洗います。

また、家庭で洗えない素材については、クリーニング店に持っていくか、掃除機をカーテン生地に当てて中程度の吸引で埃を吸い取るなどができます。

 

カーテンを買う場合は、ついつい柄などに目が行ってしまいお手入れのことは後回しになってしまいますが、購入の際にそのカーテンが洗濯可能かどうか、またどのように洗濯すればいいか聞いておくとお手入れがすごく楽になりますよ。

 

ロールスクリーン

ロールスクリーンにはウォッシャブルといって洗える生地と洗えない生地があります。

洗える生地の場合、洗濯機でソフト洗いコースの他、手洗いやつけおき洗いで丁寧に洗います。

脱水はなるべく短くし、屋外で陰干して乾燥機の使用は避けるのがポイントです。

 

一方、ロールスクリーンは生地の着脱が中々手間という側面もあります。

「着脱が面倒なので洗わない」と言う方は、最初から洗えない生地でもいいですし、ハンディモップなどで埃をはたき落とすという方法もあります。

 

ブラインドのお手入れ

ブラインドはアルミブラインドでもウッドブラインドでも、羽が何枚もあるので一枚ずつ掃除するのは大変。

今はウッドブラインド用のブラシもありますので、効率よく汚れを取り除きたいですね。

レデッカー(REDECKER) ブラインドブラシ 12cm 山羊毛 510504 レデッカー(REDECKER) ブラインドブラシ 12cm 山羊毛 510504

 

プリーツ・ハニカムスクリーン

不織布でできているプリーツやハニカムスクリーンは洗濯はできないので、付着した埃やチリなどの汚れはハンドモップなどで優しくなでるように拭き取ります。

液体汚れは付着した際にすぐ拭き取ることが肝心。

長いこと放置した汚れやコーヒーや醤油などの濃い色の液体汚れはシミになりやすいです。

また、濡れた雑巾で拭くとシミになったり変形することもありますので避けたいですね。

 

プリーツスクリーンやハニカムスクリーンはコードの部分を小さなお子さんが遊んだり引っ張ったりして動きが悪くなっている場合があるので、お手入れの際に一緒に調整するのがおすすめです。

コードの動きは基本的に自分で直すことができますが、コードのすり切れや劣化など根本的にメンテナンスが必要な場合は、取り付けたカーテン屋さんかメーカーに相談したいですね。

まとめ

今回はカーテンについてお伝えしてきました。

カーテンは日常生活でよく使う物ですが、意外と何となくサイズだけ合わせて購入したというケースも多く見られます。

でも、カーテンはインテリアに大きな影響を与えるので意外と侮れない物。

特に、日頃カーテンに注目することってあまり無いですし、買う機会もそんなに無いので、自分でカーテンを選ぶというのは結構難しいんですね。

 

そのため、家を建てると決めたら日頃から意識してカーテンを見るのもオススメですし、工務店が紹介してくれるカーテン業者の人にカーテンのたたき台のプランをつくってもらって打合せするという方法もあります。

また、家具屋さんやインテリアショップなら家具と合わせてコーディネートしてくれるお店もありますし、その他にインテリアコーディネーターがいる会社なら、インテリアコーディネーターが部屋の雰囲気に合うように一緒にカーテンを選んでくれる会社もありますので、家を建てる方は工務店選びの段階でカーテンはどのように決めるのか聞いておくと安心ですね。

あなたもぜひ、部屋の雰囲気に合う素敵なカーテンを選んでくださいね。

では。

 

インテリアについてはこちらも参考にしてください。

お洒落な家具や雑貨が見つかるおススメのインテリアショップ14選

オシャレに見える家とオシャレに見えない家の違いって何?

おすすめの名作チェア12選 + おしゃれな椅子をご紹介します

部屋がおしゃれになる観葉植物25選。おすすめのインテリアグリーンをご紹介します。

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家づくりを失敗しないために知っておきたい3つの事。

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こんにちは、O型建築士です。

ここ最近、「家づくりを失敗しない方法はありますか?」という質問をホントによく聞かれます。

それこそ1週間に何回も聞かれているような気が・・。

それだけ、皆さん家づくりを失敗しないようにしようと頑張っているんですね。

 

そこで今回は、家づくりを失敗しないための3つの秘訣をお伝えします。

これから家づくりする方、これから家づくり中の方は1度頭に入れておくと、家づくりを失敗する可能性はかなり少なくなるので、ぜひこの3つを頭に入れて家づくりをしてみてくださいね。

それでは1つずつ見ていきましょう。

家づくりに必要な基本的な知識を持つ

知識

まず、家づくりを失敗しないためには、家づくりをするのに最低限必要な知識を身につけておく必要があります。

例えば、あなたがお鍋をつくる場合、まず何の具材を鍋に入れていきますか?

きっと白菜の芯など火の通りにくい野菜から鍋に投入していくのではないでしょうか。

その理由は、固い野菜は火が通りにくく、すぐに固くなってしまう牛肉を先に入れるよりもおいしい鍋ができるのを知っているからです。

 

家づくりも同じですね。何も知らない状態では良い家をつくることはできません。

もちろん、専門家レベルの知識は必要ないので、最低限必要な知識は覚えておくと、家づくりをしていく中できっと役に立ちます。

覚えておいて欲しい内容はこの記事に書いていますので、ぜひ1度目を通してみてくださいね。(最初は気になる部分だけで十分です)

まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】

良い住宅会社を見つける事

よい住宅

家づくりを失敗しない2つ目の秘訣は、良い住宅会社を見つける事です。

良い住宅会社とはあなたの事を理解してくれる住宅会社の事。

住宅会社の仕事は、あなたの出した要望の家をただ建てる事ではなく、あなたの出した要望を元に、本当に必要な物と本当は必要ではない物を会話の中で整理をしていくことです。

そしてその結果、家が建てて本当に良かったという家をつくることです。

 

良い住宅会社とは、家を建てる人のことをよく考えていて、住んでからの満足度が高い家をつくる会社という事なんですね。

このように、家をつくる事を真剣に考えてくれる住宅会社を見つけることが、家づくりを失敗しないためにはとても重要なことなんです。

良い家を建てられる人と、良い家を建てられない人の違い

信頼できる相談相手を持つ

信頼できる相談相手

家を建てるのに信頼できる相談相手がいないことは、とてもつらい事です。

一番は選んだ住宅会社が何でも相談できる住宅会社であること。

そうすれば、家づくりはほとんど成功したようなものです。

 

ただ、本来は住宅会社が信頼できる相談相手となりますが、住宅会社を決める前はどの会社も基本的には良いことを言うのが普通なのでとても迷ってしまいますし、1つの会社に決めるのはすごくエネルギーのいることです。

 

そんな時に頼りになるのは、一番最初にご紹介した「家づくりの知識」ですが、やはりプロの視点からのアドバイスがあると、より判断は付きやすくなります。

中立的な立場で家のことを相談できる人がいるというのはとても貴重な事なんですね。

 

ちなみに何年か前に私の弟が家を建てたのですが、悲しいことに私に相談したのは着工直前。

何とも微妙な家が出来ました。

建築士の家族が家を建てた結果

 

忙しそうだったから声を掛けなかったけども、もっと早くに話を聞いてもらえば良かったと言っていましたが、そこは後の祭り。

例えば家電などを買う時は、どれが自分に合っているのか店員さんにアドバイスを求めたりしますが、家を建てる時も同じなんですね。

その結果、納得いく選択をする。

この納得という部分が、後で後悔するかどうかの大きな分かれ道になるんですね。

まとめ

O型建築士

家づくりを失敗しないためには、「家づくりに必要な基本的な知識を持つ」、「信頼できるよい住宅会社をみつける」「信頼できる相談相手をもつ」の3つが重要です。

基本的な家づくりの知識を持った上で、住宅会社を選んで家づくりを行い、気になることがあれば相談できるパートナーがいれば家づくりで失敗する可能性は劇的に下がります。

ぜひ以上の3つを頭に入れながら家づくりをしてみてくださいね。

では。

 

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

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家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。

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建築士が教える今日の問題解決

家づくりを失敗しない方法とは?

  • 家づくりに必要な基本的な知識を持つ
  • 家づくりのパートナーとなる良い住宅会社をみつける
  • 信頼できる相談相手をもつ

バルコニー、ベランダ、テラスの違いって何?

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家づくりをしていたり住まい探しをしていると「バルコニー」や「ベランダ」、「テラス」という言葉をよく耳にします。

バルコニーやベランダと言うと何となく家の外の空間というイメージを持つ方も多いと思いますが、この3つの言葉はそれぞれ違う場所を意味しています。

では、バルコニー、ベランダ、テラスの3つの違いとはどのようなものでしょうか?

 

今回はそんなバルコニー、ベランダ、テラスの違いについて詳しく見ていきたいと思います。

意味の違いを知ることで間取り図で何気なく書かれている言葉の意味が分かるようになりますし、あとで「イメージしてたい物と違ってた」というケースを避けることもできるようになるので、ぜひバルコニー、ベランダ、テラスの違いを覚えてみてくださいね。

バルコニーとベランダの違い

http://www.harada-kensetsu.com/

「バルコニーで家庭菜園がしたい」という方や「ベランダに洗濯物を干したいので広いベランダが欲しい」などなど、家づくりや住まい探しでもバルコニーやベランダという言葉はよく出てきます。

バルコニーやベランダは家の外に張り出した空間のことですが、バルコニーとベランダの違いは何なのでしょうか?

実はバルコニーとベランダは上に屋根が有るかどうかで呼び方が違ってきます。

屋根があるとベランダに、屋根が無いとバルコニーという呼び名になるんですね。

 

例えばマンションであれば上下階が同じ間取りのことがほとんどなので屋根のあるベランダになることが多く、戸建ての家では屋根のないバルコニーとなっているケースが多く見られます。

 

バルコニー、ベランダどちらの方が良いかはどのようにバルコニーやベランダを使うかによって変わってきます。

たとえばバルコニーは屋根がないので日当たりが良い反面、雨が降るとバルコニーが使えなくなってしまうという一面が、ベランダは屋根があるので雨の日でも洗濯物を干すことができたりプライベート感が出るのでベランダでくつろぎやすくなりますが、部屋の日当たりはバルコニーよりも少なくなり、屋根がある分だけ費用も高くなってしまうという特徴があります。

そのため、洗濯物を基本は室内干しにしたり乾燥機を使うというケースではバルコニーで十分なことも多くなりますし、2階リビングなどで外の空間も頻繁に使うと言うケースでは屋根のあるベランダの方が外をセカンドリビングのように使うことができるようになるなど、家の間取り、生活の仕方によってバルコニー、ベランダどちらの方があなたに合っているかは変わってくるんですね。

 

ちなみに、間取り図の中にはバルコニー、ベランダの区別をせず「バルコニー」という表現で統一しているケースもよく見受けられます。

バルコニーとベランダを混同するとややこしくなってしまうのと、バルコニーの方が音の響が良いのが大きな要因です。

また、ベランダのことを「インナーバルコニー」と表現して、屋根の有り無しの区別をしているケースもよくあります。

インナーバルコニーのメリットとデメリットと失敗しない作り方

 

ルーフバルコニーってどんなバルコニー?

バルコニーの中にはルーフバルコニーと呼ばれるバルコニーもあります。

ルーフバルコニーとは簡単に言うと、屋根部分をバルコニーとして使えるようにしたバルコニーをルーフバルコニーと呼びます。

屋根の代わりにバルコニーにしているからルーフバルコニーという訳ですね。

屋上をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。

 

ルーフバルコニーは屋根をバルコニーにするため広い面積を確保しやすいのが特徴で、広いバルコニーが欲しい場合にはルーフバルコニーは魅力的な選択肢となってくれます。

広いバルコニーや屋上を有効活用する方法

 

テラスって何?

それでは次に、テラスについて見てみましょう。

テラスとは、家の庭にタイルやデッキを敷き詰めて外に出やすくしたスペースの事をテラスと呼びます。

テラスはバルコニーやベランダと同じように家の外に張り出した空間のことですが、テラスは基本的に1階に、2階以上になるとバルコニーやベランダというように呼び名が変わってくるんですね。

最近では屋外空間を家の延長として有効活用するケースも多いので、デッキ敷きやタイル敷きのテラスを作る方もよく見かけます。

 

例えば、中庭にする場合は中庭部分をテラスにして家から中庭にすぐ出られるようにすることも多いですし、セカンドリビングとして庭を使う場合なんかもテラスにしてLDKとの一体感を強くするケースが多くあります。

また、テラスにはウッドデッキやタイルを敷くことが多いので、庭の手入れをできるだけ少なくする場合もテラスは効果的です。

 

ここまでバルコニー、ベランダ、ルーフバルコニー、テラスについて見てきたので、1度簡単に1枚の絵にまとめてみたいと思います。

バルコニー、ベランダ、ルーフバルコニー、テラスをまとめると次のようになります。

このような違いを頭に入れながら、家づくりや住まい探しをしてくださいね。

バルコニーをアレンジするなら(余談)

最後に、バルコニーやベランダのちょっとしたアレンジの方法についてもご紹介しておきたいと思います。

バルコニーは通常は外に出やすいように段差を少なくするケースが多いですが、あえて普通とは違うバルコニーを作ってしまうという方法もあります。

次の画像は八女市の「里山のミライをつなぐ集合住宅」という集合住宅ですが、どちらかというとバルコニーと言うよりも窓の外のちょっとしたベンチのような作りになっています。

https://www.realfukuokaestate.jp/estate.php?n=3561

木を上手く組み合わせることで外に腰掛けられるようになっているんですね。

ちなみに室内側から見るとこのような感じになります。

ちょっとした段差を付けて外を眺めるためのスペースになっているんですね。

また、室内側に段差があるので家の中の方を向きながら段差に腰掛けるという使い方も考えられます。

 

もちろん、小さなお子さんがいる家庭では落ちないようにネットを張ったり外に出ないように注意する必要もありますが、例えばバルコニーを作るスペースがなかったりバルコニーまでは必要なくてもLDKの中に居心地の良い場所が欲しい場合なんかは、このように外に張り出した空間を有効活用するのはとても効果的です。

バルコニーやベランダと一言で言ってもその形はアイデア次第で様々なんですね。

バルコニーやベランダは外に張り出した空間という意味です。

そのため外に張り出した空間にどういうスペースが欲しいのかどうか。

家づくりをする時には一度くらいは考えてみたいですね。

まとめ

今回はバルコニー、ベランダ、テラスの違いについて見てきました。

同じような言葉のように感じても、それぞれの違う意味の言葉なんですね。

 

言葉の意味を知ることで、家づくりや住まい探しの際に住宅会社や不動産会社の担当者とのやり取りでも間違いが無くなりますし、間取り図を見る際もより図面の意味を知ることができるようになります。

今回の内容を頭の片隅に入れつつ、効果的な家づくりや住まい探しをしてくださいね。

では。

 

バルコニーについてはこちらも参考にしてください。

あなたの間取りは大丈夫?洗濯の家事動線を考えたバルコニー

バルコニー(ベランダ)を失敗しないために必ず知っておきたい5つのこと

バルコニーの手すり次第で布団の干しやすさは変わります

家にバルコニー(ベランダ)は必要?バルコニーをつくる時に注意したい5つのこと

インナーバルコニーのメリットとデメリット

家の外観をオシャレにする方法【バルコニーの使い方編】

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】

土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】

家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】

建築士が教える今日の問題解決

バルコニー、ベランダ、ルーフバルコニー、テラスの違いって何?

  • 屋根が無い外に張り出した空間がバルコニー。
  • 屋根が有る外に張り出した空間がベランダ。
  • 屋根をバルコニーに活用した空間がルーフバルコニー。
  • 1階の外に出やすいようにタイルやデッキ敷きになっている空間がテラス。

家を建てる時に参考になるおススメの本10選、2019年版

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「家づくりをする時に読んでおくと良い本などありませんか?」

読者さんからこのような質問をもらいました。

 

家を建てるのは一生に一度くらいしかない方がほとんどなので知らない事ばかりの連続です。

そのため、あらかじめ本を読んで勉強しておくのはとてもいい事ですね。

ただ、家づくりの本と言うのも沢山あり、どれを読めばいいか迷ってしまうのも事実です。

 

そこで今回は、私が実際に読んで家づくりの参考になると思った良書をご紹介したいと思います。

家づくりでどんな本を読めば良いか迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。

おススメの本10選

住まいの解剖図鑑

住まいの解剖図鑑

本屋に行って家づくりのコーナーを見てみると、〇〇の解剖図鑑というシリーズを必ず目にしますが、その元祖とも言えるのがこの「住まいの解剖図鑑」。

家の基本的な事がイラストと文章で書かれているので、サクっと読みながら家の事を知ることができます。

ベストセラーとなっているので、すでに持ってる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

建築に携わる人やかなり家づくりを勉強している人とっては当たり前と思う事も多く書かれていますが、それを分かりやすく絵と文章で表現にするとなると誰でもできる物ではない点がベストセラーたる所以かもしれませんね。

自分で間取りを書いてみたい方やこれから間取りの勉強をしたいと言う方に最適な1冊です。

住まいの解剖図鑑 住まいの解剖図鑑

 

家を建てたくなったら

家を建てたくなったら

建築家と家を建てる時の事がメインに書かれていますが、書かれている事は家を建てる全ての人に読んでもらいたい良書。

良い家を建てるための必要な根本的なことが書かれてあります。

この本にあるような考え方を持っている建築家や工務店と家を建てる事ができれば、「きっと満足いく家づくりができるだろうな」と思わせてくれます。

つい最近手にした本ですが、家づくりの基本的な考え方に共感できる部分が多々有りビックリした一冊です。

家を建てたくなったら 家を建てたくなったら

 

誰も教えてくれない家づくりのすべて

誰も教えてくれない家づくりのすべて 2018年度版 (エクスナレッジムック)

家づくりの基本的な内容が網羅されている一冊。

先ほどの「家を建てたくなったら」は、どちらかというと家を建てる時の心構えという点がメインとなりますが、こちらは家を建てる時の一般的な知識が中心となります。

家づくりをこれから始める、または始めたばかりで家づくりの事がよく分からないという方には1度目を通しておくと家づくりの全体像を簡単に掴みやすいですし、家づくり中に出てきた言葉を後でどういう意味だったか調べる時にも簡単に見直すことができます。

毎年改訂されているので、その年代にあった最新情報が書かれているのも良いですね。

誰も教えてくれない家づくりのすべて 2018年度版 (エクスナレッジムック) 誰も教えてくれない家づくりのすべて 2018年度版 (エクスナレッジムック)

 

伊礼智の「小さな家」70のレシピ

伊礼智の「小さな家」70のレシピ (エクスナレッジムック)

建築家、伊礼智さんの本。

伊礼智さんの手がける家は独特の味わいが有り、一目見ただけで伊礼智さんの作品と分かるくらい特徴がありますが、決して主張が強い訳ではなく、良い物に自然と囲まれた雰囲気を醸し出しています。

家が好きな方なら、伊礼さんの手がけた家を本や雑誌などで見かけた事も多いと思います。

この本は、そんな伊礼さんが心地よい居場所を集めてつくった「小さな家」について、写真を沢山つかい解説してくれているので居心地の良い場所についての考え方がよく分かりますし、単純に写真を眺めているだけでも楽しいです。

写真と文章のバランスも良く、家好きなら読んでみて損はない1冊です。

伊礼智の「小さな家」70のレシピ (エクスナレッジムック) 伊礼智の「小さな家」70のレシピ (エクスナレッジムック)

 

伊礼智の住宅設計

伊礼智の住宅設計 (エクスナレッジムック)

こちらも、建築家の伊礼さんが書かれた本です。

先ほどの本とは少し内容が違い、家を1軒建てるのに使った図面が丸々載っている本になります。

そのため、本自体もかなりの厚みのある1冊に仕上がっています。

 

どちらかというと一般の方よりもプロ向けの本ですが、細かい納まりなど参考になる部分が沢山載っているので、建築を勉強しようと思う方なら手元に1冊置いておきたい本と言えます。

細部の大切さが分かる1冊です。

伊礼智の住宅設計 (エクスナレッジムック) 伊礼智の住宅設計 (エクスナレッジムック)

 

住宅巡礼

住宅巡礼

建築家の中村好文さんが、世界の名建築といわれる住宅をスケッチと文章で綴った一冊。

名建築というとプロ向きで難しいように感じてしまいがちですが、この本はイラストに解説文を書きこんでくれていたりと、名建築と言われる住宅をプロの視点でしっかりと見ることができます。

住宅の奥深さが分かる本ですが、文章も自然な語り口でとても読みやすいので、建築の入門書としても秀逸。

これを読むと建築を見るたびに出かけたくなる一冊です。

人気のためシリーズ化されて続編も出ています。

住宅巡礼 住宅巡礼

 

中村好文 普通の住宅、普通の別荘

中村好文 普通の住宅、普通の別荘

建築家、中村好文さんの作品が堪能できる1冊。

普通の住宅、普通の別荘とタイトルにありますが、普通のレベルが相当高いです。

中村さんの普通とは、

「気張りもしないし、気取りもしない。背伸びもしないし、萎縮もしない。無理もしないし、無駄もしない」。

住む人が自然体で暮らせることを考えられた家が登場します。

普通というと簡単なように聞こえますが、これが一番難しいことかもしれませんね。

中村好文 普通の住宅、普通の別荘 中村好文 普通の住宅、普通の別荘

 

建築知識ビルダーズ

建築知識ビルダーズNo.34 (エクスナレッジムック)

プロ向けに実践的な内容を紹介した雑誌。

写真が多いので、プロだけでなく家を建てようと思う方もとても参考になる雑誌です。

 

毎回特集が違うので毎号見ていても飽きがきませんし、興味のある特集のバックナンバーだけ読むと言うこともできるので、プロ向けの雑誌にしては一般の方にも読みやすい内容となっています。

定期購読しているプロも多い雑誌です。

建築知識ビルダーズNo.34 (エクスナレッジムック) 建築知識ビルダーズNo.34 (エクスナレッジムック)

 

 

住宅インテリア究極ガイド

店舗を加えて大改訂! 住宅インテリア究極ガイド

インテリア究極ガイドとなっていますが、インテリアと言うよりも家づくりの内装で使う素材を沢山紹介している本です。

家づくりでつかう部材というのは、経験がないと中々分からないことが多かったり、どんな物があるかイメージがしにくい物ですが、この本は例えば床材や壁の仕上げなどといったメジャーな所から、ガラスなどの少しマニアックなところまで幅広く押さえてくれているので、これから家を建てる方がどんな素材があるのかを知ったりする入門に最適な1冊となっています。

内装にこだわりがある方には参考になる部分も多いのではないでしょうか。

 

このインテリア究極ガイドは毎年改訂して新しく出版されているのですが、今回からは店舗も加わり少しマニアックな仕様になっているので、住宅に特化するなら過去に出版された本を見るという手もあります。

店舗を加えて大改訂! 住宅インテリア究極ガイド 店舗を加えて大改訂! 住宅インテリア究極ガイド 住宅インテリア究極ガイド 2015-2016 (エクスナレッジムック) 住宅インテリア究極ガイド 2015-2016 (エクスナレッジムック)

 

 

荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ

荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ

家を建てるとき、ついつい家ばかりに注目してしまいがちですが、忘れてはいけないのが外構。

庭のつくり方次第で、家の雰囲気は大きく変わってくるんですね。

そして、この本は人気造園家、荻野寿也さんの庭づくりを写真と図面で堪能できる1品となっています。

 

最近では、手入れする時間がないためにコンクリートで固められて庭を見かける事が多いですが、庭を上手く家に取り込むことで、家での時間がとても豊かな物に変わってくれるんですね。

住宅の実例に加えて植栽のメンテナンス方法や植物図鑑も付いているので、庭づくりにこだわりたい方だけでなく、庭がある方にはぜひ手元に置いておきたい1冊です。

外構工事が始まる前に1度目を通しておくと、庭づくりのレベルが上がること間違いなしです。

荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ 荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ

まとめ

今回は家づくりの参考になる本をいくつかご紹介してきました。

家づくりをしっかり行うには膨大な知識が必要となりますが、効率的に良書を読む事で短時間で大切な情報を得ることができるようになるんですね。

もちろんご紹介した全て読む必要などはなく、あなたにとって必要と思ったり興味があると思った物だけ読んでみるだけでも十分です。

ぜひ家づくりの良い知識を身につけて、あなたに合った良い家づくりをしてくださいね。

では。

 

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】

土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】

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汚れが目立たない玄関タイルって何色?

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「濃い色の玄関タイルにしたいんですが、玄関タイルの汚れが心配です。濃い色の玄関タイルは汚れが目立ちやすいんでしょうか?」

このような質問を読者の方よりいただきました。

玄関タイルの色を決める時って結構悩みますよね。

 

玄関ポーチと玄関はタイルで仕上げることが多く、タイル色によって家の外観や家の内観に影響が出てきます。

それと同時に玄関は目立つ部分でもあるので、あまり汚れやすい色のタイルを使ってしまうと汚れるたびに印象が悪くなり、しょっちゅうタイルの掃除をする必要が出てきてしまいます。

今回はこのように意外とデリケートな玄関タイルを選ぶポイントについてご紹介します。

それではどうぞご覧ください。

玄関で使う素材3選

玄関タイルのお話をする前に、まずは玄関ポーチの床に使う素材にどんな物があるのかを見てみましょう。

玄関の床に使う素材は主に次の3つです。

 

「洗い出し」と言われる小石が浮き出る仕上げ。

洗い出し

http://ameblo.jp/takesue-sakan/entry-10836686236.html

 

大谷石や御影石などの自然石。

石

玄関タイル。

玄関タイル

Photo:http://www.lixil.co.jp/

以上の3つが玄関の床に使われることが多い素材です。

 

「洗い出し」は和風の仕上げによく使われる仕上げ方法で、小石の色や形でいろんな表現を楽しむことができます。

また、自然石を使う場合は石を乱張りにして遊び感を出したりするのによく使われます。

石は自然素材なので、外壁に木や塗り壁などを使った場合に特に相性が良いです。

そしてタイルは玄関ポーチの仕上げとして一番ポピュラーな仕上げとなり、玄関タイルは種類や色、形も上の3つの中で1番豊富でよく使われる仕上げ材となります。

 

では、玄関にはどのような玄関タイルを選べば良いのでしょうか?

まずは玄関タイルにおすすめの色を見てみましょう。

タイルの色による見え方の違い

色の見え方

Photo:http://www.cosme.net/html/spc/1310/type.html

玄関タイルの色によって、家の外観や玄関の雰囲気はかなり違ってきます。

 

例えば、南欧風の外観の家の場合はテラコッタ調の赤みがかった玄関タイルが良く似合います。

一方、和風の家の場合だと、黒とかグレーの落ち着いた色の玄関タイルが合います。

その他に、黒いタイルは家に高級感が出るので、高級感を出したい時はオススメです。

このように玄関タイルの色は外観を整える効果があるんですね。

 

そして意外と難しいのが白い玄関タイル。

白い玄関タイルはどんな家にも合うんですが、白はタイルによって質感がかなり違い、タイルによっては安っぽく見える玄関タイルもあるので注意が必要となってきます。

マットな質感のタイルもあれば、少しツヤのあるタイルもあったりと、白のタイルはシンプルな反面、質感が表に出やすいんですね。

そのため白いタイルにする場合は、実物を使った玄関ポーチを見てみるか、タイルのサンプルはしっかり確認しておくのが失敗しないポイントになります。

 

ここで一言、経験上のアドバイスを。

私は建築士として間取りのプレゼンの時とか家の外観の打合せの時にはCGのパースをつくります。

そこでどんな色が良いかイロイロ試しているんですが、どんな家にも合うのがグレーの玄関タイルです。

グレーの玄関タイルは家の外観を問わずにどんな家にも合うので、迷った場合はグレーにしておけば間違いはなくなります。

(グレーと言っても微妙な色の違いはあるので、何となくグレーかなって感じのタイルであればOKです)

 

ちなみにタイルとタイルをつなぎ止めている目地の色も選ぶ事ができます。

タイルの目地とはこの部分ですね。

タイルの目地が気になる人は、住宅会社に相談してみるのもいいですね。

(例えば、タイルを真っ黒にしたから、目地も黒っぽい色がいいなど)

汚れやすい玄関タイルの色とは

玄関タイルの掃除

玄関タイルの表面というのは、基本的にザラザラしています。

ザラザラにすることで雨の日でもタイルで滑らないようになっているんですね。

このように玄関タイルの表面が加工されているのは滑り防止のためとても重要なのですが、その分、ザラザラ部分に汚れが引っかかってしまって汚れも取りにくくなってしまうので、玄関タイルの汚れが目立ちやすいかどうかは日々のメンテナンスで結構重要なポイントになってきます。

 

では、汚れが目立ちやすいタイルって何色なんでしょうか?

 

答えは、白と黒です。

 

白は何でも汚れが付きやすいので分かりやすいですが、黒も結構汚れが目立つんですね。

そして、そんな玄関タイルの汚れで一番目立つのは土の汚れです。

 

靴で土の上を歩くと、靴の裏に土汚れがつきます。

雨が降った日なんかは泥水の上を歩くと、靴の裏に汚れがかなり付いてしまいます。

そんな状態で家に帰ってくると、汚れた靴で玄関タイルの上を歩くことに。

そして最初は気にしていなくても、雨がやんでしばらくすると水が乾きと土の茶色い汚れが目立ってくるようになります。

そうなんです、玄関タイルの上に土の汚れがついてしまうんですね。

 

家のショールームを造る時に毎回違う色のタイルを使って実験しているんですが、白と黒の玄関タイルを使った時は、玄関タイルを掃除する回数が特に多くなった経験があります。

ちなみに、雨が降った日は必ずタイルで玄関タイルを拭いていました。

反対に、黄色やテラコッタ、グレーといった玄関タイルは、土の色に近いために玄関の汚れが目立ちにくいタイルと言えるんですね。

玄関タイルのサイズと貼り方

タイルのサイズ

では、次に玄関タイルの大きさについて見ていきましょう。

 

玄関タイルのサイズは30㎝ × 30㎝の正方形のタイルが使われている事が一番多いです。

中にはもっと大判のタイルや長方形の玄関タイルなんかもあるので、ちょっと変わった雰囲気を出したい時に使用してみるのも面白いですね。

 

実はこの玄関タイルのサイズというのは意外と重要で、玄関ポーチのタイル割がキレイかどうかで住宅会社の腕を見る事ができます。

どういう事かと言うと、先ほどタイルは30㎝角が多いと言いましたが、30㎝のタイルを順番に並べていくと最後に少し残りが出てきます。

その場合は玄関タイルを切って貼っていくのですが、最後に幅が5㎝とか10㎝だけのタイルが貼ってあるとあまりカッコ良くなくなってしまいます。

中途半端なサイズの玄関タイルは見た上あまりいいものではないですよね。

それならもう少し玄関ポーチを広くするか、玄関ポーチを縮めてキリのいいタイル割りにできるとベストと言えます。

 

細かいところまで行き届いている住宅会社や工務店は、タイル割りと言ってキレイに並べられるように考えて玄関ポーチをつくるので、細切れのタイルが出てくる事はあまりなく、何も意識していない会社はタイル割りがバラバラになっているのをよく見かけます。

このように、玄関ポーチのタイル割りを見る事で仕事の丁寧さが分かるようになるんですね。

まとめ

今回は玄関タイルについて見てきました。

玄関タイルは色によって家の雰囲気が凄く変わりますが、雰囲気だけでなく汚れのことも考える必要があります。

(外観が気になるので「自分が掃除するから好きなタイルを選ばせて」って旦那さんも結構います)

 

玄関タイル選びで迷った場合、見た目とメンテナンス、どちらを優先するかを考えてみると意外にすんなり決まるようになるんですね。

ぜひ、あなたも素敵な玄関をつくってくださいね。

では。

 

玄関についてはこちらも参考にしてください。

価値のある玄関のつくり方

広い玄関土間のある家ってどうなの?土間の使い方と3つの注意点

暮らしやすい玄関ポーチのつくり方。家の外観も高級感が出ます。

これで失敗しない!!玄関収納の位置とサイズの決め方

外観が気になる人はこちらも参考にしてください。

外壁の失敗例から学ぶ、絶対に知っておきたい外壁材5選

外構のデザインで家の外観は驚くほど変わる

家の外観を良くするために知っておきたいこと

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建築士が教える今日の問題解決

玄関タイルを選ぶ時の注意点て何?

  • 白と黒の玄関タイルは汚れが目立つ。
  • タイルの色は家の雰囲気に合わせて。グレーはどんな家にも合います。
  • タイル割りで住宅会社や工務店の腕が分かる。

家の中が近所から丸見え?視線をコントロールするための4つの方法

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家づくりをする時、かなりの田舎でない限り、周りに家が建っていたり家の前の道路をよく人が歩いているような土地に家を建てることになります。

郊外で家を建てる時なんかでも、最近は林や田畑を開発して家を建てることが増えたので、周りには家が建っているということも良くあります。

 

そんな敷地のまわりに家が建っている時や道路の人通りが多い場合に気をつけたいのが、周りの家や道路からの視線です。

 

今あなたがお住まいの家でも、家の中が丸見えにならないように窓にはカーテンなど目隠しするものを付けているのではないでしょうか。

やはり家の中が丸見えだと落ち着かないですね。

さらに場合によっては隣人トラブルにも発展しないとも限りません。

 

そこで今回は、家を建てる時に知っておきたい、周りからの視線を効果的にコントロールする方法についてお伝えしたいと思います。

周りの視線って意外と気になります

まず、南道路の土地と言うと、あなたはどういうイメージを持たれますか?

南側が道路なので日当りが良さそうというイメージを持っている方も多いと思います。

また、南道路は人気なので価格も他の道路付けの土地(北道路の敷地など)と比べると、高い傾向がありますね。

 

日当りがいいので南側に大きな窓を付けて、その先に庭が広がったりしていると開放的で気持ち良いものです。

南側 窓

ただ、開放感を得るのと同時に気をつけないといけないのが、道路からの人の視線です。

特に人の通りが多い道路沿いだと、「カーテンや窓を開けると家の中が丸見えなので何だか落ち着かない」なんてことにもなりかねません。

そうなってしまうと、何のために大きな窓を付けたのか分からなくなってしまいますね。

 

また、家の窓の真正面にお隣の窓がある場合というのも、窓やカーテンを開けにくい原因となります。

お隣さんもあまり開けない窓だったり、使わない部屋の窓の場合はまだ良いですが、リビングなどいつもお隣さんの誰かがいる窓と向かい合っていると窓を開けづらくなりますし、お隣さんも窓を開けるのに気を使ってしまうという、せっかくの窓の意味が無くなってしまうという1番避けたい事態が起こってしまいます。

 

反対に、隣に家が建ったと思ったら、家の窓の真正面にお隣の窓がきていた・・。

こんなのはイヤですね。

 

では、このような事態を避けるためにはどうすればいいでしょうか?

具体的な例を見ていきましょう。

窓の位置、高さに配慮する

window

まず、1番最初に考えたいのが窓の位置や設置する高さを調整するという方法です。

窓がお隣の家の真正面、いわゆる「こんにちは状態」にならないようにするんですね。

 

そうすることで、窓を開けてもお隣さんと目が合うと言うことはかなり避けることができるようになります。

さらに高さを変えて窓を配置すれば、家の中の通気も良くなるというおまけも付いてきます。

 

また、窓の開き方に特徴がある横すべり出し窓や縦すべり窓を上手く使うことで、近隣の視線をカットすることも可能です。

特に縦すべり窓は開き勝手によって家の中が見えるかどうかが違ってくるので、家の中が丸見えになる開き勝手にならないようにするのが重要なんですね。

家の光や風を左右する!家を建てるなら知っておきたい窓の話

 

窓を配置するときは、必ずお隣の家の窓の位置を把握。

そして、近隣の窓と上手くかぶらないように窓を工夫する。

まずはコレが視線をカットするための基本となります。

目隠しをつくる

wood

Photo:http://jurinsha-kyoto.com/blog/wp-content/uploads/DSC_2426-530×351.jpg

先ほど窓の配置や高さを調整して、お隣の視線をカットする方法をご紹介しましたが、その方法も万能と言う訳ではありません。

家同士が近い場合は効果的ですが、家が離れると窓で視線を調整するのは難しくなってくるんですね。

離れれば離れるほど、見える視野が広くなってくるのが大きな原因です。

 

その場合、次に考えるのが目隠しを作る方法です。

 

目隠しを作る方法はいくつかあります。

例えば、目隠しフェンスを作る方法なんかは1番オーソドックスですね。

家の中が程よく見えないくらいの高さのフェンスをつくってあげれば、周りからの視線はかなりカットできます。

特に低い場所からの視線、例えば道路を歩いている人からの視線などは目隠しをつくることでほとんどカットすることも可能です。

 

目隠しフェンスを作る場合、できれば見た目にもある程度こだわった目隠しフェンスをつくると、家全体の見た目も上がりますし、家から外を見たときの見た目もよくなります。

また、目隠しを作る場合、目隠しフェンスだけでなく植栽を植えてあげることでも、目隠しと同じような効果を上げることができます。

昔からある生け垣なんかも、目隠しとして効果的ですね。

ただ、今は和風の家が減ったこともあり生け垣をつくる家というのはあまり無いので、低いフェンス+植栽で目隠しをつくると、いろんな外観の家にもよく合うのでオススメです。

 

目隠しを作る場合の注意点として、フェンスの高さをかなり高くしたりフェンスの距離が長いと、かなりの費用がかかってしまうという点です。

家が完成後に目隠しを作ろうとして予算が足りないなんてことになってしまうと大変なので、あらかじめどれくらい予算が必要か把握しておきたいですね。

 

また、目隠しで壁をつくってしまうと視線をカットできますが、風通しも悪くなってしまうので、少し隙間を空けて空気がこもらないようにするのもポイントです。

下の画像のように互い違いにルーバーを貼ることで、風通しを確保するのも有効ですね。

image1-4

植栽をメインに目隠しする場合、植栽は落葉樹を植えてしまうと夏場はいいですが、冬は枝だけになって目隠しの効果がほとんどなくなってしまうので、外構工事の時に目隠しの植栽であることを伝えておくと失敗が無くなります。

おすすめのシンボルツリー17選と、シンボルツリーを植える時のポイント

家を斜めに配置する

ななめの家

回りの視線をコントロールする方法として窓と目隠しについて見てきましたが、その2つでも対応しきれない場合があります。

家の正面にある窓がかなり多く目隠しフェンスで対応しきれない場合や、高い位置からの視線がある場合です。

そのような場合、庭が見えてしまうのは仕方ありませんが、家の中が丸見えという事態や常にカーテンを開けられないというのは避けたいですね。

 

そんな窓とフェンスで対応しきれない場合、家を斜めに配置する方法というのもあります。

家を敷地に平行ではなくて、角度をつけて配置するという訳ですね。

 

斜めに家を配置するというとあまりピンとこないこともあるかもしれませんが、工務店によっては敷地に対して斜めに配置するのが基本という会社さんもあるくらいで、意外と使える方法なんです。

 

家を斜めに配置するメリットとして、お隣と窓が正面にぶつかることがほとんど無くなるので、家の中がお隣から丸見えというのは避けることができますし、家の四方にできる斜めの庭がお隣との緩衝帯としての役割を果たしてくれるようになります。

付かず離れずという感じですね。

 

また、家を斜めに配置するのはちょっと抵抗があるという方には、リビングなどお隣の家が正面にあると気になる部分だけ斜め壁にしてあげるという方法もあります。

斜め壁にするだけでもお隣の家の窓が正面の位置から外れるので、家の中がお隣から丸見えというのはかなり避けることができるようになりますよ。

 

家だけでなく、敷地全体を使って視線をコントロールする訳なんですね。

家の全体を斜めにするのは多少勇気が入りますが、一部を斜めにするのはお手軽な手法なので視線をコントロールするのにお勧めの方法と言えます。

2階リビングにする

リビングを2階にもってくる2階リビング。

この2階リビングも、視線をコントロールするのに有効な方法です。

特に、人通りの多い道路に面していたり、庭がほとんど取れずにすぐ目の前がお隣の家という場合は、2階リビングにすることでかなり周りの視線から解放されるようになるんですね。

 

2階リビングに広いバルコニーも付けてある程度目隠しできるようにしてあげれば、周りをほとんど気にすることがないプライベートな空間も造ることができます。

視線を気にせずにリビングを楽しみたい場合は、2階リビングを検討してみるのもいいですね。

【保存版】2階リビングまとめ

まとめ

今回は落ち着く家にするために、周りの視線をどのようにしてカットすればいいかお伝えしました。

やはり家の中が丸見えの家はちょっとイヤですよね。

 

でも実は、周りの視線を全く考慮していない家というのはかなりあります。

間取りを見た時に「窓が大きくて明るそう」と思う以外に、その分外から見える可能性があるのも意識していたいですね。

 

家が出来てから丸見えで後悔しないためにも、また間取りの打合せの時に「まわりの視線をどのようにして対応しているのか」、また「目隠しが必要なのか」、それともレースのカーテンやブラインドを常に使う明かり取り用の窓なのかは必ず確認してくださいね。

では。

 

外構についてはこちらも参考にしてください。

庭が楽しくなる!居心地抜群なウッドデッキのつくり方

縁側のある家をつくる時に大切なこと

おすすめのシンボルツリー17選と、シンボルツリーを植える時のポイント

郵便ポストを設置する時に知っておきたい3つの場所

窓についてはこちらもご覧ください。

家の外観を良くする方法(窓の使い方編)

窓で失敗しないために知っておきたい3つのポイント

ウォークインクローゼットに窓は必要?収納の換気の話

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家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。

行列ができる間取り診断

建築士が教える今日の問題解決

近隣の視線をコントロールするにはどうすればいい?

  • 窓の配置や種類を工夫することで、お隣の窓と合わないようにする。
  • 目隠しフェンスをつくって視線をカットする。
  • 家の配置を斜めにして、窓が正面に合わないようにする。
  • 2階リビングにすると、周りの視線が気になりにくい。

家を建てるなら絶対に押さえておきたい外観の話

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家づくりをする人なら誰でも気になるのが家の外観。

「新築で家を建てるなら外観もカッコ良くしたい」、「どこにでもある普通の外観だけにはしたくない」、「家の外観はシンプルで良いけど飽きのこないものにしたい」など、家の外観について気になる方は多いと思います。

 

その一方、私たち建築士にとっても外観は家の見栄えを決める重要な要素なので、外観にはかなり力をいれる場所です。

そんな重要なポイントである外観で失敗をしないために、必ず気をつけておかないといけないポイントを今回はお伝えしていきたいと思います。

新築の家の外観を決める要素

家のイノベーション

新築の家の外観を決める要素。それは大きく分けて3つあります。

「家の形」、「窓の配置」、「色と素材」の3つの要素です。

この3つをバランスよく整えていく事で、家の外観はつくられていくんですね。

 

今回は、「家を建てる時に外観で失敗しないために気をつける事」がテーマとなります。

外観を決める要素の「家の形」は間取りによって左右される要素があるので、今回はひとまず置いておきます。

 

次の「窓の配置」。これはどんな新築の家でも必ず必要なものです。

道路側から窓が見えにくくしている家は有っても、窓が全く無い家なんてないですよね。

そして、「窓の配置」に外観を失敗しない秘訣が隠されています。

今回は窓が家の外観の印象に与える具体的な事例で見ていきましょう。

これを止めれば外観で失敗する可能性は少ない

かっこ悪い家

それではまず、上の絵をご覧ください。

この家には「引違い窓」という窓が多く使われています。

皆さんの家にも引違い窓は1つは使われているのではないでしょうか?

引違い窓とは、2枚の窓を左右に動かして開ける窓のことですね。

 

それでは改めて。

どうでしょうか?先ほどの絵の家を、あなたはカッコいいと感じるでしょうか?

 

はっきり言ってカッコ良くはないですよね。

家の形も良くないのも1つの原因ですが、外観が良くないと感じる大きな原因は窓の種類と配置です。

特に「引違い窓」を多用していることで家の外観に大きな影響が出る要因となっています。

 

では、どうして「引違い窓」を多用すると家の外観が悪くなってしまうのでしょうか?

そもそも「引違い窓」というのは窓を大きく取りたい場所や外に出入りする場所に使う窓になります。

そうなると家の中でそれほど多く活躍する場所は無いのですが、特に建売住宅やローコストの家、さらには特に外観や性能を考えずに造った家で「引違い窓」が多く使われています。

建売住宅と注文住宅の違いって何?どっちも造った建築士が分かりやすく解説します。

 

その理由は3つあります。

 

まず第一に「引違い窓」は窓の面積に対して価格が安価と言う事。

そのため、コストを抑える場合によく使われます。

さらに「引違い窓」は窓の面積はそこそこ取れるので光が入りやすいので使いやすい事。

そして、昔から日本ではよく使われてきたので、何も考えずに窓と言えば「引違い窓」という考え方をもった住宅会社が多い事があげられます。

 

このような理由から「引違い窓」がたくさん付いている家がとても多く有ります。

あなたのまわりの家も一度見渡してみて下さい。

とりあえず「引違い窓」が付いているという家が多く目に入ってくるのではないでしょうか?

 

こうして「引違い窓」を多く使っている家=「建売の家」、「安っぽい家」という図式ができあがります。

そのような窓を安易に使えば使う程、カッコいい家とはほど遠くなってしまうんですね。

 

また、「引違い窓」はデザイン的にも使い方が難しく、下手をすると家の外観が人の顔見たいな家になってしまうこともあります。

こんな感じですね。

このような外観の家になると、お世辞にもカッコいい外観の家とは言えなくなります。

このように「引違い窓」は家の外観という視点から見てみると、使い方が難しい窓なんですね。

 

さらに言えば、本来「引違い窓」は気密性が高い窓ではなく、風を家に取り込むのも苦手な窓になります。

家を建てるなら必ず知っておきたい窓の話

 

性能の事が分かっている人間であれば、よほど性能の良い窓を使っているケース以外では「引違い窓」は人が出入りする最低限の場所にだけ使用するくらいにして、「引違い窓」を多く使うことは絶対にしません。

ちなみに、私の会社でも「引違い窓」を使えば家の性能が下がる上にデザイン性も落ちるので、理由無く「引違い窓」を使わないように制限を設けてます。

それでも「引違い窓」を使うのなら

それでも、予算の関係から「引違い窓」を使うケースが出てくると思います。

例えば、無印良品の家が引違い窓をうまく使っている好例です。

無印の家Photo:muji.net

この家では1階に3カ所、2階に2カ所「引違い窓」が使われています。

でもカッコいいですね。

その理由は、数を並べて大きなガラスのように見せていることにあります。さらに窓の高さも通常より高く取る事でより「引違い窓」という感じを消しています。実際、「引違い窓」を使っている感じはあまりしませんよね。

極端な話を言えば「引違い窓」を使う場合、いかに「引違い窓」感を無くすかがポイントになってきます。

 

さらに、縦に長い家も「引違い窓」とは相性が良いです。こちらも無印良品の家を例に見てみましょう。

縦の家Photo:muji.net

もともと縦に細長い家は「引違い窓」と相性が良いのですが、こちらの家はあえてアンバランスに「引違い窓」を使う事で窓をデザインの一部にしています。

ちなみに、2階の窓は外に出るところが無いのに大きなサイズを使っています。

2階から落ちないように設置する高さを上げていますが、落ちないかどうかはギリギリといったところに感じます。そこまで攻めた配置をしたところにこだわりが感じられる「引違い窓」の使い方の好例ですね。

3階の窓に、もっと高さが低い「引違い窓」を使っていると、もっと野暮ったく見えているはずです。

 

このように、家の外観を意識する場合、安易に「引違い窓」を使わないことを意識するだけで、家の見た目はかなり変わってくるんですね。

その他にも窓使い方次第で家の見え方は違ってくるので、気になる方はこちらも参考にしてください。

家の外観を良くする方法(窓の使い方編)

 

外壁の色のポイント

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Photo:http://www.cosme.net/html/spc/1310/type.html

それでは次に、外観を決める要素としての「色と素材」について見てみましょう。

特に外壁の色は家の外観の大枠が決まってから、アクセントとして個性を出す言わば化粧のようなものです。

 

外壁の色というのは白やベージュといったあたりの色味が人気ですが、外壁に使える色というのは結構たくさんあります。

また、外壁の色によっても特性があり、白い外壁の場合は光を反射させるので家のまわりも明るくする効果を持っています。

一方で、白い外壁のデメリットとしては、白の特性としてやはり汚れが目立ちやすい事が挙げられます。

特に幹線道路沿いなど汚れやほこりが多い地域では、窓に黒い雨だれができやすいので要注意。

白い外壁にするなら、自浄作用がある外壁や汚れがつきにくい外壁を選びたいですね。

 

その他に、白とは真逆で黒をベースにした外壁は落ち着いた雰囲気を出すことができるので、モダンな外観や和風の外観にしたい時に重宝する外壁材です。

そのかわり、黒は光を吸収してしまうので外壁が熱くなりやすいというデメリットもあります。

また、稀に暗く見えるなどの理由で近隣に黒い家が建つのを嫌がる人もいるので、黒い外壁でもまわりに影響がないかどうかは最初に見極めておきたいですね。

 

外壁の色を決める場合、特に色で注意しておきたいのが緑色の外壁です。

緑色の外壁は新築のときはいいですが、時間が経って外壁が劣化して汚くなってくると苔やカビの色を連想させるので、特に塗り壁の時なんかはマメなメンテナンスが必要です。

 

外壁は新しい時はキレイで良いですが、時間が経つと色が劣化してしまうことがあります。

将来どのような見た目になるかも意識しながら外壁の材料や色を決めていくと、失敗が少なくなります。

外観の失敗例から学ぶ、絶対に知っておきたい外壁材5選

外壁の色分けのポイント

家の外壁は1色だけで統一している家もあれば、何色かの色を使っている場合もあります。

この外壁の色分けも、家の外観がカッコ良くなるのか、それとも微妙な外観の家になるのかを大きく左右します。

 

外壁に色を何色か使う場合、色の数はできれば2色、使っても3色までに抑えておくのがポイント。

色が増えれば増える程、家の外観はまとまりが無くなってきてしまうからなんですね。

 

さらに外壁の色分けは、大きく分けて2種類あります。

平面的な色分けと、凹凸を利用した色分けの2つです。

平面的な色分けはこんな感じです。

色分け

街中でよく見かけますよね。

 

一方、凹凸を利用した色分けはこんな感じです。

色分け3

こちらもよく見かけますね。

バルコニーや家の凸凹した部分を色分けしたものです。

 

おすすめの色分けは断然、凸凹を利用した色分けです。

色の境界がはっきりしているので、奇麗に見えるからなんですね。

 

反対に平面的な色分けはおすすめしません。

平面的な色分けの場合、最初は「せっかくだから外壁にいくつか色を使いたい」という理由で色分けする事が多いのですが、時間が経ってくると「何でここで色分けしたんだろう」と思うようになる事が実はとても多いんです。

それだけ、平面で色分けしていると無理に色分けをしていて不自然に見えてしまうんですね。

 

どうしても色分けしたいなら、壁をふかしたりして少しでも凹凸を付けた上で、色分けするのがポイントです。

ふかし壁とはこんな感じにちょっと出っ張らせた壁の事です。

ふかし壁

このようにあえて凹凸をつけることで、色分けが上手くまとまりやすくなるんですね。

まとめ

新築の外観について今回はお話しました。

新築の家の外観で失敗しないためには、まずは「窓」の使い方に注意をしてくださいね。

安易な「引違い窓」の使い方は、家の外観をカッコ悪くする原因となり、それだけで家の見た目は変わってきます。

どうしても目立つところに「引違い窓」を使う場合は、「引違い窓」のように見せないようにするのが家の外観をカッコよくするポイントです。

 

次に、外壁に使う素材、色の数と色分けの仕方次第で家の外観はかなり変わってきます。

色分けするなら奇麗に見える場所で色を分けるのがオススメです。

 

外壁の色は、家を建てる人が自由に外壁の色を選べるのですが、何年か前に赤と白の「まことちゃんハウス」が問題になったように、ある程度は地域になじむ色にする必要がありますし、地域によっては奇抜な色を禁止している地域というのもあります。

日本ではバラバラな色味の家が乱立する事で町の景観を乱している部分があるので、できるだけ近隣に調和した外観を意識しながら、その上で、あなたの気に入った外観の家を目指すとすごく楽しいですね。

 

お気に入りの外観の家ができると、家に帰ってきた時に家が見えるだけでテンションが高くなりますよ。

ぜひ、あなた好みの外観の家を建ててくださいね。

では。

 

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新築の家の外観で失敗しない方法は?

  • 家の外観を決める要素は「家の形」、「窓の配置」、「色と素材」の3つ。
  • 「窓の配置」では「引違い窓」を多用しないようにする。
  • 「引違い窓」を多用すると、安っぽい家のように見えやすい。
  • それでも「引違い窓」を使用する場合は、使い方やバランスに気をつける。
  • 外壁を色分けする場合、あまり多くの色を使うと外観にまとまりが無くなる。
  • 色分けは奇麗に色分けできる場所で区切るのがオススメです。

家づくりで失敗しないために知っておきたい7つの法則

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家を建てる時、「新しい家はどんな家にしようかな」「間取りはどんな間取りが良いかな」など、家づくりのことを考えるのはとても楽しいものですよね。

どんな家に住むのか色々と考えたり選べたりするのは、家づくりならではと言えます。

 

そんな夢がある家づくりですが、家づくりは人生の中でも1度あるか無いかの大きなイベントです。

そのため、何となくの家づくりのイメージは有っても、実際に家づくりをどうすればあなたに合った家が建てられるかは中々分からないもの。

ほとんどの人にとって家づくりは一度きりの経験なので、家づくりをする時に何が大切かをあらかじめ知っているかどうかが、家づくりが成功するか失敗するかの分かれ道となってくるんですね。

 

そこで今回は家づくりをする前に必ず知っておきたい7つの事についてご紹介したいと思います。

家づくりをする方はぜひご覧ください。

家づくりは会社選びで決まる

家づくりをする時に絶対知っておいて欲しいこと。

それは家づくりが成功するかどうかは住宅会社選びで8割が決まるということです。

 

家づくりの中で間取りを考えるのは楽しいものですし、予算がいくら必要か考えるのも実際に家を建てるためにとても大事なことです。

でも、その間取りを作るのも家の金額が合うかどうかも住宅会社次第。

そうなんです。

あなたに合った住宅会社に出会うことができるか、また選ぶことができるかが家づくりを成功させるためにはとても大切なんですね。

 

家づくりというのは人によって様々です。

家の間取りやデザインを重視する人もいれば、家の性能を重視するという方もいますし、予算も違ってくるため、人によって家づくりは大きく違ってきます。

例えば性能を重視する人がデザイン優先の住宅会社を選んでしまうとミスマッチが起こってしまいますし、反対にデザインを重視する人が性能重視の会社を選んでしまっても良い家が建てられる可能性は低くなってしまいます。

まずはあなたの建てたい家を建ててくれる住宅会社を選べるかどうか。

これが家づくりの中で1番重要なんですね。

 

また、住宅会社というのは腕の良い会社から、「こんな家を建てるの?」という会社まで、本当に千差万別の世界です。

会社選びで間違った選択をしてしまうと、後でどうしても埋められないくらいの差が出てしまうんですね。

 

まずは住宅会社選びで家づくりが成功するかは大きく変わってくる。

このことを頭に入れておくことが、成功する家づくりの一番の近道となります。

良い家を建てられる人と、良い家を建てられない人の違い

家づくりにはどんな家があるかを知る

家づくりというとどんな家が思い浮かびますか?

多くの方は間取りが自由に決められる家をイメージされると思います。

いわゆる「注文住宅」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

 

ただ、ここも家づくりで失敗しやすいポイント。

実は、家は注文住宅だけではないんからなんです。

家づくりには「規格型住宅」、「セミオーダー住宅」、「注文住宅」という3つの住宅があり、あなたがどの家を建てたいかをハッキリさせることが家づくりではとても大切なことになります。

 

この3つの住宅の違いとしては、

  • 規格型住宅は間取りがある程度規格化されていて、気に入った間取りを選ぶ。
  • セミオーダー住宅は間取りはある程度自由だけでも、仕様に制限がある。
  • 注文住宅は間取りも仕様も自由。

このような違いがあります。

 

例えば、「注文住宅」と「セミオーダー住宅」の具体的な違いについて見てみましょう。

「注文住宅」は家の間取りから内装、設備までほぼ自由に作ることができます。

一方、「セミオーダー住宅」は間取りは比較的自由に作ることができますが、インテリアや設備などの内装で選べるものは限られてくるという違いがあります。

そのため、家づくりにこだわりたい方は「注文住宅」が合っていると言えますし、家づくりにそこまで強いこだわりが無い場合や、それほど家づくりに時間を掛けられないという方には「セミオーダー住宅が合っている」と言えます。

反対に、何でも自由にできる「注文住宅」だと思っていたのに、実は仕様があまり選べない「セミオーダー住宅」で契約してしまうと大きな不満が残ってしまいますよね。

そうならないためにも、家の種類の違いを知った上で、まずはあなたに合っている住宅はどの家なのかを考えてみることがとても大切になります。

 

また、住宅会社は自社で建てている家が「セミオーダー住宅」、「注文住宅」とハッキリと言ってくれないというケースも多くあります。

その理由は何が「セミオーダー住宅」で、何が「注文住宅」かというのは住宅会社によって認識がかなり違うからです。

そのため住宅会社で契約する前に、何を決めることができて何を決めることができないかをハッキリさせた上で住宅会社を選ぶことが大切なんですね。

そうすることで、後で思っていたのと違ったというケースを避けることができるようになります。

(これは本当に多いケースです)

あなたに合っている家はどれ?家は注文住宅だけでは無いんです

建築条件付きの土地で失敗しないために気をつけたい3つのこと

家づくりの予算は総額で見る

家づくりをする時は間取りや仕様など、ついつい楽しい部分に目がいってしまいがちですが、忘れてはいけないのが家の予算について。

家を建てる場合は間取りや内装、外装などを自分好みで選んでいけるので予算配分がしやすい反面、建売住宅やマンションのように〇〇万円というようにいくら必要なのかが分かりにくいので、家づくりに予算がどれくらい必要なのか、またどれくらいの家が建てられるのか気になる方も多いと思います。

 

そこで次に、家づくりで切り離せない家の予算についても見ていきたいと思います。

 

家づくりに必要な費用は大きく分けて3つあります。

  • 注文住宅の本体工事の金額
  • 諸費用
  • 土地にかかる費用

の3つです。

この3つを把握する事で、家づくりで必要なお金の全体像が見えてくるようになります。

それでは、この3つの費用について見ていきましょう。

 

注文住宅の本体工事の金額

注文住宅の本体工事金額とはその名のとおり、家本体の工事に必要な費用のことを言います。

更地の状態から家が完成して住めるような状態になるまでに必要となる家の金額が本体工事の金額と言う訳ですね。

 

住宅会社で間取りを作ってもらうと家の見積書を必ずもらうことになりますが、その見積書に書かれてある金額は家を建てるための総額ではなく、家の本体工事の価格である事がほとんど。

一般的によく言われる坪単価というのも、この家の本体工事の価格を坪数で割って坪単価を出すのが一般的です。

坪単価の計算方法とプロでも知らない注意点

 

ただ、家を建てる場合、実は家の本体工事だけでは家に住む事はできません。

家を建てるのには「諸費用」と呼ばれる物も必要になってくるんですね。

(CMや広告で「〇〇万円の家」、「〇〇万円で家が建てられる」というのは実際は家の本体価格であることがほとんどで、実際には諸費用が入っていないので注意してくださいね)

それでは次に、家の諸費用について見てみましょう。

 

家の諸費用

家の諸費用というのは聞き慣れないかもしれませんが、簡単に言うと家以外にかかる費用を全部ひとまとめにして「諸費用」と呼びます。

 

例えば暮らしに直接関わる部分を見てみると、ダイニングテーブルやソファといった家具やカーテン、家電の費用も生活をするためには必要になってきますし、庭や駐車場を作るための外構工事や引越し費用も必要になってきます。

このような費用は家の本体価格には入っていないので、「諸費用」の中に入れるのが一般的なんですね。

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転居の手続き一覧。新しい家に引越しする時に必要な8つの事。

 

諸費用の目安としては、家の本体価格の1割〜2割くらいが諸費用の1つの目安となります。

例えば家の予算として2,000万円の注文住宅を建てようと思っている場合は、ざっくりと諸経費で300万円、家の本体工事で1,700万円くらいで見ておけば予算内に納まりやすいという訳ですね。

家の本体価格だけを見て予算を組み立てるのでなく、諸費用のこともしっかり頭に入れておく事があとでお金に困らないため、ひいては良い家を建てるための秘訣となります。

 

土地に必要な費用

家を建てるには家を建てるための土地が必ず必要になりますが、土地も家を建てる時と同じようにいくつかの費用が必要となってきます。

土地を購入してから注文住宅を建てる場合はもちろん、元から所有している土地に注文住宅を建てる場合も何かしらの費用が掛かってくるんですね。

 

では、土地にはどのような費用が必要になってくるのでしょうか?

 

例えば、土地を購入すればすぐに注文住宅を建てられるという訳ではなく、ガスや給排水の引き込みといったインフラがなければインフラを引き込むための工事をしたり、古屋があるなら古屋の解体工事を、土地に高低差があり造成工事が必要な土地であれば造成工事をするなど、土地によって必要な費用は変わってきます。

土地は表面だけを見るとすぐに家が建てられそうですが、意外と費用が掛かってきてしまう物なんですね。

そのため、家を建てる前にどれだけ手間や費用が掛かる土地かを知るのが重要となってきます。

 

よくあるケースとして、安く土地を手に入れられたと思ったら、土地の諸費用が思いのほか必要なことが分かり返って割高になってしまったというケースや、実家の敷地の一部に家を建てようと思ったらインフラを整備する必要があり土地を買うのとあまり変わらないくらい費用が掛かったというケースもよく見かけます。

土地で思いがけず費用が掛かってしまうと、注文住宅の本体の価格を抑えるか予算を増やす必要が出てきて計画自体を見直すことになってしまいます。

 

そうならないよう、早めに住宅会社に土地を確認してもらうと土地での失敗が少なくなるので、住宅会社と一緒に早めに土地を確認しながら家づくりを進めていくと失敗が少なくなります。

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ここまで、家づくりで代表的な3つの費用について見てきました。

それでは、実際に家づくりでどのくらいの費用が必要になるのかを、30坪の家を例に見てみましょう。

 

ローコストの注文住宅の場合

『家の本体価格(1,000万円前半〜中盤)』+『諸経費』=『総額(1,000万円台後半〜2,000万円前後)』

そこまで多くの予算はないけども注文住宅を建てたい場合や、家以外に使うお金も考えて予算を抑えて注文住宅を建てる場合、このくらいの価格帯の注文住宅を選ばれる事が多いです。

一般にローコスト住宅と呼ばれるのもこの辺りになります。

 

中グレードの注文住宅の場合

『家の本体価格(1,000万円後半〜2,000万円中盤)』+『諸経費』=『総額(2,000万円台)』

ある程度こだわりをもった注文住宅を建てる場合、これくらいの予算があるとかなり選択肢が広がります。

無垢のフローリングにしたり壁に塗り壁を使ったり、キッチンのグレードを上げたりとこだわりたい部分に予算が掛けられるようになるんですね。

 

また、家の性能にこだわりたい場合なんかも、この辺りのグレードの注文住宅になると標準装備していることも増えてきます。

家をつくる!そんな時ぜひ覚えて欲しい性能の重要なお話

 

一方、アレもコレもと採用してしまうと一気に予算オーバーしてしまいやすい価格帯でもあるので、何を家に取り入れるかメリハリを付けた選択が家づくりの成功の鍵となります。

 

高級注文住宅の場合

『家の本体価格(3,000万円〜)』+『諸経費』=『総額(3,000万円〜)』

この辺りの価格帯の注文住宅になると間取り、仕様はかなり自由に選べるようになり、予算が増えれば増えるほど選べる選択肢は増えていきます。

家へのこだわりがかなり強い方であっても、このくらいになると満足いく注文住宅が建てられる可能性がグッと高くなるんですね。

 

ここまで、上記のように大きく3つの価格帯に区切って見てきましたが、記載した総額が家を建てる時の費用の1つの目安となってきます。

 

上の例は30坪の注文住宅の例なので、もう少し大きな家にする場合は、ローコスト住宅で坪30〜40万円。

中グレードの住宅で坪50万円。

高級住宅で坪70万円くらいをプラスすれば、ある程度の目安となってくれます。

注文住宅で失敗しない!後悔しない注文住宅を作るために知っておきたい4つの事

家づくりで必要な期間と流れを知る

家づくりをする時、必ず頭の片隅に入れておきたいのが家づくりの流れと、家づくりにはどれくらいの期間が必要なのかということ。

 

私は建築士としてこれまで100件を超える方の家を担当し、日々多くの方から家づくりの相談をいただいていますが、良い家を建てられた方というのは最初に「家づくりの流れ」を把握した上で家を建てた方がほとんどです。

では、どうして家を建てる流れを知る事が良い家を建てることに繋がるのでしょうか?

 

それは、人にとって家づくりは一生に1度あるか無いかの物だからです。

例えば、初めて行った街で美味しいお店の情報をあらかじめ知っているのと、その場で一から探すのとでは美味しいご飯を食べられる可能性はかなり違ってきますよね。

同じように、まずは家づくりではどういう事をするのかという全体像を知ることが、良い家を建てるための道しるべになってくれます。

家を建てる時の流れを建築士が簡単にまとめました

 

また、すでに完成した家を買う「建売住宅」なら購入してすぐに住むことができますが、家づくりをして家を建てる場合は相応の期間が必要となってきます。

例えば家づくりを始めてから住宅会社選びに3ヶ月掛かったとすると、その後の打ち合わせはセミオーダー住宅で約1ヶ月〜約2ヶ月、注文住宅で3ヶ月くらい掛かるケースが多く、さらには家の工事で約3ヶ月〜5ヶ月ほど掛かるのが一般的なので、家が建つまで一年弱ほどの期間が掛かるんですね。

そのため、学校の入学など希望の引越しの時期が明確な場合は、引越日から逆算して家づくりをしていくのも効果的です。

3月に引越すなら、いつから家づくりを始めればいいの?

家づくりは信頼できる担当者と

住宅会社へ行くと、普通は住宅会社の担当者があなたに付くようになります。

よくあるケースとしては始めに話をした営業マンがあなたの担当者となることが多く、家を建てる場合は営業担当者だけでなく設計担当者や工事担当者、会社によってはインテリアコーディネーターなど、家に関わるエキスパートがチームを組んであなたの家づくりのお手伝いをしていくことになります。

最初は営業マンだけですが、打合せが進むごとに専門の担当者が登場してくるんですね。

家づくりには時間が掛かるもの。

そのため住宅会社だけではなく、どんな人が担当者になるかも理想の家を建てるためには重要なファクターとなってきます。

 

そんな担当者の中で重要な要素が「人間性」「実力」「相性」の3つ。

 

人間性については当たり前のことですが、誠実で約束をしっかり守る担当者の方が確実に満足度の高い家が完成します。

例えばお施主さんをお金や成績としか思っていない担当者なんて嫌ですよね。

また、家づくりには何度も打合せを重ねることになるので、時間や連絡事項などの約束がルーズであったりすると、当初思っていたよりもストレスになることもよくあります。

(これは本当によくある話です)

やはり基本的な人間性がしっかりしていて信用できる担当者。

これが1番になります。

住宅営業マンの役割とは?理想の営業マンの見つけ方

 

次に実力。

経験ではなく実力と書きましたが、経験が長いから良い担当者とも一概に言えないので、このような表現をしています。

たとえば、普通の住宅会社であれば担当者が新人であっても周りのフォローが付くので、意外とトラブルになることは少ない傾向があります。

その一方で、経験が長くてもあまり実力のない担当者というケースもたまに見かけます。

 

また、担当者の職種によっても必要な実力は大きく変わってきます。

営業マンであれば、実力があまりなくても段取りが悪いくらいで何とか納まることもありますが、設計担当者の実力が低い場合は結構辛いケースになりがちです。

本当は家づくりのプロに提案して欲しいのに、例えばカウンターを付けたいと言ったらただ図面にカウンターを描くだけで、カウンターを付けるメリットやデメリット、その他に考えられる代替案の提案がほとんどなければ何のために設計士と打合せしてるのか分からなくなりますよね。

このように家づくりでは設計者の実力というのはとても大きな要素となります。

しっかりした腕を持っている設計士に間取りを作ってもらうのも、家づくりではとても大切なんですね。

危険な間取りの3つの特徴。あなたの設計担当者はこんな人ではないですか?

 

最後に、担当者との相性が良いと、家づくりがとても楽しくなります。

家づくりは時間がかかるものなので、家を通して人との繋がりができるようになりますが、やはり相性が良いとその繋がりはより楽しくなります。

また、家を建てた後も家はアフターメンテナンスなどが必要になりますが、そんな時も安心感を持てるようになります。

一生で一度あるか無いかの家づくり。

せっかくなら人との出会いも楽しみながら、あなたに合った家を建てていきたいですね。

家の打合せは楽しいですか?打合せの楽しさで家の完成度は大きく変わります

家づくりで成功する間取りの法則

家づくりでのハイライトとも言える家の間取り。

家の間取りで成功するためには、

  • どんな家を建てたいかイメージづくりをする。
  • 優先順位を考えて、本当に欲しいものが入った家にする。
  • プロに間取りを設計してもらう。

以上の3つがポイントとなってきます。

それでは具体的に見ていきましょう。

 

どんな家を建てたいかイメージづくりをすること

良い間取りを作るために大切なこと。

それは、「どんな家に住みたいか」「家で何がしたいのか」をイメージすることから始まります。

 

例えば、家と同じように大きなお金が必要となる車を買う時の場合でも、車を何のために使うかでも選ぶ車は変わってきますよね。

とりあえず買い物や通勤などに使う足が必要というのであれば軽自動車でも十分ですし、大人数で遊びに出かけるのが目的であれば何人も乗れる大きな車を、アウトドアが好きで遊びに車を使うのであれば物が多く乗せられてパワフルな走りをするSUVにするなど、「あなたが何がしたいのか」次第であなたに合う車は変わってきます。

 

家づくりも同じなんですね。

家の間取りを考える前に、まずはあなたがどんな家に住みたいのか、そしてどんな生活を送りたいのかをイメージすることで、あなたの家づくりの目指す方向が見えてくるようになります。

もちろん、〇LDKの家とかオシャレなキッチンを入れたいなど具体的なところは曖昧でもかまいません。

「どんな家に住みたいか」や、「どんな暮らしをしたいか」など、ざっくりとしたイメージでも十分です。

細かな要望はあとで家のプロがアドバイスを受けながら色々と検討できるからなんですね。

 

どうしてこのような事が大切なのかというと、「どんな家に住みたいか」や「どんな暮らしをしたいか」が家づくりで「あなたが本当に手に入れたいコト」だからです。

「あなたが本当に手に入れたいコト」が明確になっていれば、長い家づくりの中で迷った時でも家づくりの方向性が合っているのかどうかという判断ができるようになるんですね。

 

これらの手順を省略してしまうと、例えば家の要望を伝える時に何だかアヤフヤな事を伝えてしまったり、住宅展示場などで見た「何となく良さそう」という物に振り回されてしまう可能性が出てきてしまうんですね。

家づくりは、「選ぶ事」の連続です。

最初の段階でブレない軸を持っておくことで、あなたが納得する家を建てることができるようになります。

そして、家づくりでどれだけ納得できたのか。

これが家ができて住み始めてからの満足度に大きく影響してくるんですね。

どんな家に住みたいかが分かる方法

 

優先順位を考えて、本当に欲しいものが入った家づくりをする

家の間取りを考えていると、ついついアレもコレもと入れてしまいたくなるものです。

でも、それは家づくりで本当に必要なものなのかは別問題。

実はそれほど必要で無いものも間取りの中に入っている場合もあるんですね。

 

もちろん予算が無限にある場合は全て入れることも可能かもしれませんが、家の予算には限りがあります。

要望の優先順位をつけることで、家に必要なことが詰まった密度の濃い、コストパフォーマンスの高い家にすることができるようになるんですね。

 

そのため、まずは「家づくりで絶対に欲しいもの」、「できれば欲しいもの」をしっかり仕分けした上で優先順位をつけることが良い間取りにするための必須項目となります。

優先順位を付けると言うと少し難しく感じるかもしれませんが、どうすれば優先順位が付けられるようになるかは下の記事に書いてあるので参考にしてみてくださいね。

良い家を建てる秘訣!それは本当に必要な物ですか?

それはモチベーションが上がるものですか?家の優先順位で迷った時に考えたいこと

 

プロに間取りを設計してもらう

家の間取りを打合せする場合、あなたの要望を設計士(または営業マン)がヒアリングして、その要望を元に間取りを作成し、その間取りを元に何度か打合せすることで間取りが確定するというのが基本的な流れになります。

そして、この間取りのクオリティは間取り作る人によって大きく変わってきます。

 

例えば、設計士がヒアリングをして間取りを作ることもあれば、営業マンがヒアリングをして間取りを作ることもあります。

でもよく考えてみてください。

設計士は間取りを作るプロですが、営業マンは家づくり全体を見ることに関してはプロですが、間取りに関してはプロではありません。

(中には間取りのセンスがとてもある営業マンもいますが、10人に1人か2人くらいです)

 

この時点で出てくる間取りのクオリティが違ってくるのがお分かりになるのではないでしょうか?

 

その他には営業マンがヒアリングをして設計士が間取りを作るというケースも有ります。

その場合、営業マンがただ要望をメモして設計士に伝えるのか、それとも要望を詳しく聞いた上で設計士に伝えるのかでも間取りの質は違ってきます。

どちらが良いかは簡単に分かりますよね。

家の要望はただの伝言ゲームではありません。

「〇〇したい」という要望の背景にある本当の目的が設計士まで伝わることが大切なんですね。

間取りで失敗しないために知っておきたい後悔しない間取りの作り方

 

ただのご用聞きなのか、それともあなたの理想の家のことを詳しくヒアリングしてくれるのか。

ヒアリング次第でもその会社の設計力を計る事もできます。

 

また、同じ設計士でも提案をしてくれる設計士と、あなたが言った事しかしてくれない設計士というように、設計担当者次第でかなり違いが出てきます。

例えば、間取りが出てきて「次回に変更点を言ってください。その変更をして間取りを確定します」と言われても困りますよね。

「変更が無ければそれで間取りが確定」と言われても何が良くて悪いのかはよく分からないものです。

やはりプロとしての提案が有るか無いかは、家を建てるのに大きな分かれ道となります。

 

プロが作る間取りと、そうでは無い人が作る間取りというのは明確に違いがあります。

本当は間取りの中で気になる点を聞いた上で、その問題を解決するための提案や、変更した場合のデメリットの方が大きいのであればデメリットを踏まえてどうするかなど、しっかりした対話があった上で納得した間取りができあがります。

あなたの打合せしている会社が間取りに対してどんなスタイルなのか。

この辺りも踏まえながら住宅会社選びを行いたいですね。

危険な間取りの3つの特徴。あなたの設計担当者はこんな人ではないですか?

営業マンの作る間取りと設計士が作る間取りの違い

家づくりは住んでからが本当のスタート

家づくりをしているとついつい間取りや予算と言ったものに意識が行ってしまいますが、家づくりは「家を建てること」が目的ではなく、「できた家で家族楽しく暮らすこと」が本当の目的となります。

家は完成してからが本当のスタートなんですね。

 

そのため、無理な家づくりは絶対にしないようにしてください。

例えば、予算を無理して家を建てたばっかりに新しい生活で生活費がカツカツになってしまっては楽しい生活を送ることは難しくなってしまいますし、それでは何のために家を建てたか分からなくなってしまいますよね。

同じように、何となく急かされて家の契約をしてしまい、何かモヤモヤしながら家づくりを進めてしまうというケースもよくあります。

 

でも、それで本当に良いのでしょうか?

 

家づくりはどれだけ自分たちの選択に納得できたかで住んでからの満足度は変わってきます。

納得できていれば、もし建てた家で何か使い勝手に少し不満があった場合でも、いろいろ検討して納得して答えを出しているのでそれほど不満に感じることはありません。

一方、納得せずに家づくりを進めてしまった場合は、後になってもその事がずっと心の中に引っかかってしまう可能性が高くなってしまいます。

家は完成してから何十年も一緒に暮らす場所です。

それなのにそんな気持ちでは、とてももったいないですよね。

 

そのため、家づくりでモヤモヤした場合は一度足を止めてモヤモヤの原因を考えてみるというのがとても大切になります。

そのモヤモヤが解消されれば良い家づくりに一歩近くことになりますし、もしそのモヤモヤが解消されないのであれば、もう一度スタート地点に戻ったり、しばらく家づくりはお休みするのも1つの方法です。

 

もちろん、住宅会社は家づくりをする方の背中を押すことも仕事なので、家づくりをストップするとは言いにくいことも事実です。

でも、家づくりはあなたのための、あなたの家族のための家づくりです。

無理に家づくりを進めるのではなく、時には一休みすることもできる。

そんな気持ちに余裕を持った上で家づくりをすることが、最終的に本当に良い家を建てることに繋がってくるんですね。

まとめ

今回は家づくりで失敗しないための7つの法則について見てきました。

家づくりで必要な知識というのは数多く有りますが、まずは今回ご紹介した7つのことを頭に入れておくことで、あなたの家づくりが失敗する可能性はとても低くなりますし、あなたに合った家ができる可能性はグッと高くなります。

 

家づくりはほとんどの方にとって一生に一度あるか無いかのライフイベントです。

せっかくのそんな大イベントなので成功させたいですし、ぜひ楽しみたいですよね。

今回の内容を参考に、家づくりを楽しんで見てくださいね。

では。

 

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

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プロおすすめのキッチンのつくり方と選び方4選

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家づくりをする時には設備でこだわりたいという方も多いのではないでしょうか?

そんな設備をこだわりたい方で特に多いのが、キッチンをこだわりたいという方です。

 

でも、キッチンは種類もたくさんありますし、キッチンにこだわるといっても、どこでつくったキッチンを入れるかで使い勝手も見た目も大きく違ってきます。

それにも関わらず、キッチンにはどんな種類があるかというのは、あまり一般的には知られていません。

そこで今回は、おすすめのキッチンのつくり方、選び方についてご紹介したいと思います。

キッチンに少しでも興味のある方はぜひご覧ください。

キッチンメーカーの規格品を入れる

パナソニック キッチン

Photo:http://nasahome.co.jp/goods/g_kitchen/ls-l034.html

キッチンを選ぶ時に一番ポピュラーな方法が、キッチンメーカーの規格品のキッチンを入れるという方法です。

キッチンメーカーというと、LIXILやパナソニック、TOTOあたりが有名ですね。

既製品のキッチンを選ぶ場合、基本的なキッチンの形が決まっていて、オプションをつけてあなたに合うようにアレンジしていきます。

キッチンの天板をステンレスや人造大理石から選ぶのはもちろん、水栓やレンジフード、キッチンの面材などを選んでカスタマイズしていくのが基本的な流れになります。

ステンレス VS 人造大理石 どっちにする?キッチンのワークトップ(天板)の選び方

 

では、キッチンメーカーの既製品キッチンを入れるメリットとデメリットを具体的に見てみましょう。

 

まず、キッチンメーカーのキッチンを入れるときのメリットは、ショールームで形や色を実際に見る事ができるので、キッチンの使い勝手や見た目のイメージがしやすい事が挙げられます。

規模の大きいショールームなんかだとかなりの種類のキッチンを置いているので、キッチンを実際に見てイロイロ選びたいという方にはかなり魅力的な場所となります。

 

反対にキッチンメーカーのキッチンのデメリットを挙げるとすると、キッチンのサイズが基本的に決まっているので(それでも何種類かありますが)、家の大きさに合わせてピタッと合うキッチンをつくるなどはできず、アレンジできることに限界もあります。

良い意味でも悪い意味でも「キッチンを選ぶ」というのが基本になってくるんですね。

 

キッチンメーカーのキッチンはグレードが低めで価格も安いものから、高額商品まで幅広いラインナップがありますし、トーヨーキッチンなどステンレスにこだわったキッチンメーカーやwoodoneのように木にこだわったキッチンメーカーのような個性的なメーカーなんかもあります。

まずは、あなたの好みにあったキッチンメーカーの商品を見てみるのがキッチンメーカーのキッチンを選ぶ時のポイントになります。

キッチンメーカーのキッチンは安くて多く出るキッチンほど定価からの割引率が高く、高額のキッチンほど割引率が低くなる傾向があり、工務店によって価格に強いメーカーは様々ですし割引率も違うという特徴もあります。

造作キッチンをつくる(工務店製作)

造作キッチン

キッチンは造作でつくることもできます。

ここで言う造作キッチンとは、大工さんや建具屋さんなど工務店の職人の手によってつくるキッチンのことを指します。

 

造作でキッチンをつくるメリットは、自由な大きさや形でキッチンをつくることができることです。

キッチンの幅や奥行きなどのサイズを自由に設定できますし、シンクの位置やサイズはもちろん、キッチンの収納も好みの大きさでつくることができます。

この自由さは、造作ならではですね。

 

一方、造作キッチンのデメリットを挙げると、家のプロがキッチンの設計と施工を行いますが、家のプロが必ずしもキッチンに詳しいという訳ではないということです。

どういう事かと言うと、担当の設計者がキッチンを使って料理は全くしないけども、キッチンの設計はするということも有り得るんですね。

(ちなみに昔の私は料理をしなかったのですが、造作キッチンがきっかけで強制的に料理教室に通うことになり、今では普通に料理するようになりまた・・)

 

このように、設計者次第で造作キッチンの使い勝手が少し落ちてしまう可能性があるので注意が必要です。

 

また、工務店の職人でキッチンを作る場合、作り込みすぎるよりもいかに大工仕事でつくれるキッチンにするかどうかが価格を大きく左右します。

あまりに複雑すぎるキッチンなどは大工仕事というより家具仕事という感じになり、工務店によっては割高になってしまうので注意が必要です。(家具職人を手配する必要があるため)

大工工事でつくる造作キッチンの場合、簡単な箱型のキッチンなんかは割安に、手間が掛かるキッチンは割高にという感じですね。

 

サイズを自由に変えたいとか、そこまでこだわりはないけどオリジナルのキッチンにしたいという場合だと、造作キッチンは大きな力を発揮してくれます。

キッチン専門メーカーでオーダーメイドのキッチンをつくる

造作食器棚

Photo:http://ekrea.jp/

先ほどの造作キッチンは工務店主導でキッチンをつくりましたが、キッチン専門のメーカーでオーダーキッチンをつくることもできます。

キッチン専門メーカーの担当者が、キッチンの打合せからキッチンの作成まで行ってくれるんですね。

 

この場合のメリットは、キッチン専門メーカーが打合せとキッチンの製作を行うので、でき上がるキッチンの質や使い勝手はかなり良い物になります。

キッチンのプロがあなたのキッチン造りを手伝ってくれるという感じですね。

そのため、キッチンにかなりこだわりがあったり、理想のキッチンをつくりたいと考えている場合はとても頼もしい存在となります。

 

一方、デメリットとしてはオーダーキッチンになるので、価格は既製品にオプションをつけるよりも高くなる傾向があります。

また、得意なキッチンはメーカーによって違うので、好みのテイストに近いメーカーに依頼するのがポイントになってきます。

 

キッチン専門メーカーは、キッチンをオーダーメードでつくるだけでなくキッチンの取付けまで行ってくれる所がほとんどなので、アフターサービスやメンテナンスまで安心して任せることができる所が多いです。

個人的にはキッチンに大きなこだわりがあるなら、キッチン専門メーカーでキッチンをつくるのが1番オススメの方法だと感じます。

家具屋やネットで販売されているキッチンを入れる

ikeaキッチン

Photo:http://www.ikea.com/jp/ja/catalog/categories/departments/kitchen/

IKEAなどの家具屋でもキッチンを販売しているお店があります。

家具屋で販売されるキッチンは家具屋のテイストが反映されたものが多く、個性的な物が多いのが特徴です。

好きな家具屋がある場合、キッチンも販売しているか確認するのも良いですね。

 

また、インターネットで販売されているキッチンもあります。

特にステンレスのかなりシンプルなスケルトンキッチンなんかはインターネットでよく販売されています。

こんな感じのキッチンですね。

ステンレスキッチン

Photo:http://www.r-toolbox.jp/service/ステンレスフレームキッチン/

上の画像は、こだわりのある物件を取り扱っていることで有名な東京R不動産が運営するtool boxというサイトで販売されているステンレスキッチンです。

新築の家でここまでスケルトンのキッチンを入れる人は少ないですが、リノベーションの場合はこのようなシンプルさにこだわったステンレスキッチンは結構人気があります。

好みに応じて棚や食洗機なんかもつけられるので、自分に必要な物だけつけた主張し過ぎないけどおしゃれなキッチンにすることができるのが魅力なんですね。

 

家具屋やネットで販売されているキッチンを使う場合の注意点として、販売されているのはキッチンのみということがほとんどです。

でも、キッチンはキッチン本体だけがあっても使うことはできず、取り付け工事も必要になってきます。

家具屋やネットでキッチンを買う場合は施主支給という扱いになることが多く、キッチンの取付けの手配が別途必要になることが多いんですね。

 

この場合、キッチン本体の補償は販売した会社に付いているのが基本ですが、取付け工事の補償は取付けをする工務店次第なので必ず確認しておきたいですね。

また、キッチンの取付け工事が割高になったりすることがあるので、購入前に必ず工務店に確認をとるのが失敗しない施主支給のポイントです。

施主支給するなら知っておきたい、メリットとデメリット

 

番外編

キッチンメーカーによってはアウトレット品などを実店舗やネットで販売しているところもありますが、基本的には施主支給と同じような扱いとなりますので、キッチンを入れるのに総額いくらになるのか確認した上で購入すると、後で予算が合わなくなるのを防ぐ事ができます。

設備機器は本体だけでなく取付け工事が必要なので、必ず取付けまでの総額で考えるようにしてくださいね。(保証がどうなるのかも確認するのがポイントです)

まとめ

今回はキッチンについてお伝えしました。

キッチンはキッチンメーカーの規格品を入れるのが一般的で、意識しない限り他の方法でキッチンをつくるなんてことを知る機会はあまりありません。

もしキッチンにこだわりがある場合、キッチンメーカーの規格品だけでなく今回ご紹介したキッチンの中からお好みのキッチンを見つけるのが1番満足いくキッチンをつくる方法になります。

料理好きな方やキッチンの機能や見た目にこだわりたい方はぜひ参考にしてくださいね。

では。

 

キッチンについてはこちらを参考にしてください。

間取りで見る使いやすいキッチンと冷蔵庫の配置4選

対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット

キッチンのゴミ箱はどこに置く?お洒落なキッチンにする方法

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建築士が教える今日の問題解決

キッチンのつくり方には、どんな種類がある?

  • キッチンメーカーの規格品、造作キッチン、キッチン専門メーカー、家具屋、ネットの5種類が主なキッチンのつくり方。
  • それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に合うキッチンを見つけることができれば、お気に入りのキッチンを見つけることができます。

一番安く家を建てる方法をお教えします。コストパフォーマンスの高い家にする秘訣

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どうすれば一番安く家を建てることができるのでしょうか?

この質問、実はかなり頻繁に聞かれる質問です。

家を建てるのであれば、できれば無駄なコストは抑えたいもの。

家のコストを抑えることができれば、その分月々のローンの負担も少なくなりますし、家具や設備などに予算を掛けることも可能になります。

 

それだけ多くの人が家を安く建てる方法に興味があるけれども、実際に家を安く建てる方法は一般にあまり知られてはいません。

そこで今回は、家を安く建てる方法の中でも「手間をかけたり使う材料の質を落としたりする事なく、一番家が安くなる方法」を建築士がお伝えします。

家のコストが気になる方はぜひご覧ください。

一番安くできる家ってどんな家?

安い家

家を安く建てる方法は1つではなく、いくつかの方法が考えられます。

たとえば「人件費を削減するために自分で出来る事は自分でする」といった方法や、「できるだけ大量生産されていて価格が抑えられている材料を使う」などなど、その方法は様々です。

具体的に人件費の削減の面で見てみると、家の内部の塗装や棚の作成といったDIYのようなものから、自分で現場管理をしてコストを削減するなどの方法があります。

ただ、DIYをするには日頃から慣れていないとかなり大変ですし、自分で現場管理をするとなるとかなりの家の知識が必要となってくるので、だれでも可能という訳にはいかないのが難しいところです。

 

では、このように難しい方法を取るのではなく、できるだけ簡単に家を建てるコストを抑えるにはどうすればいいのでしょうか?

そのヒントは家の見積もりにあります。

 

見積書の中には色んな項目が書いてあるのでそういった見積もりを調整するという方法もありますが、その前に家の根本的な金額の決まり方に注目してみたいと思います。

 

ここで1つ質問です。

家の金額に大きな影響を及ぼすのは何だと思いますか?

 

実は、同じ会社で同じ材料を使った30坪の家でも、家の価格に違いが出てきます。

その大きな原因は「家の形」です。

 

家は、家の形によって「お金のかかる家」、「お金がかからない家」に分かれてくるんですね。

そのため、一番安く家を建てるためには、お金がかからない形にすれば一番安く家を建てる事が出来るという訳なんですね。

もちろん、とにかく価格を抑えたいというケース以外でも、お金のかかる家とかからない家の形の違いを知っておくことで、家の間取りを見るときもコストという観点から間取りを見ることもできるようになります。

 

では、どのような形が一番お金がかからないのでしょうか?

具体的に見ていきましょう。

一番お金がかからない家の形

総二階の家総2階の家

一番お金がかからない家の形とは、四角い総二階の家です。(上図参照)

その理由は総二階の家はシンプルな作りなので、材料を無駄なく家をつくれるからです。

当たり前のことのようですが、実際に家を建てるとなると総二階の家と複雑な形の家では必要なコストというのは結構違ってきます。

 

では、同じ大きさの家でもL型の家を例に見てみたいと思います。

L型の家L型の家

まず、総二階の家とL字型の家を比べて見ると、L字型の家の方が家を建てるのに必要な材料が増えます。

たとえば、L字型の家は角が増えるため角を処理するための手間も必要になります。

これは以外とコストが上がる要因となり、実は角が増えるだけで1カ所10万円から20万円ほど変わってきます。

もちろん、会社によって金額の多少の違いはありますが、目安の金額としてはだいたいこれくらいの金額になります。

 

そのため、先ほどのL型の家だと、総二階の家に比べて角が2カ所増えるので40万円ほど高い家という事になるんですね。

その他、外壁の面積が増えたり、材料や手間が増える分などを積み重ねると、総二階の家とL型の家では結構金額が変わってくることになります。

 

それだけ、総二階の家は金額的に合理的で一番お金がかからない家ということなんですね。

 

ちなみに、総二階の家でも正方形に近い方が外壁が少ないので、正方形の総二回が一番安い家となります。(見た目と使い勝手は考慮せず、コストだけを見た場合です)

 

一方、総二階の家のデメリットとしては、デザイン的にシンプルな外観となるので、外観を意識してつくらないと安い建売住宅のような外観になってしまう可能性も高くなってしまうため、外観のデザインには特に注意が必要です。

家を建てるなら絶対に押さえておきたい外観の話

価格のバランスの良い家

先ほど、総二階の家が価格の面で見ると1番安く家を建てられるというお話をしました。

 

ただ、総二階の家は価格を重視した家の形なので好き嫌いもありますし、どんな場合でも総二階の家にできる訳ではありません。

実際には敷地の形もありますし、間取りの要望によっても家の形は変わってきます。

では、どうすれば家の価格を抑えて満足いく家をつくりやすいのでしょうか?

 

それは、「家の形はまずは総二階をベースとして、それに必要な物(例えばバルコニーなど)を付け加えたり、引き算をしていく」ということです。

言い換えると、四角い家に必要な物を付け加えたり、減らしたりしていくという訳ですね。

四角い総二階の家をベースとすることで、無駄な費用やスペースは必要無くなるので、本当に必要な物だけを追加していくことができます。

また、家の見た目もシンプルで飽きのこないデザインとなることが多いです。

 

反対の例として、以前、下屋の多い家は見た目がうるさくなってしまうために見た目が悪い家が多いという話をしましたが、家のコストパフォーマンスの面でも下屋をたくさん作った家というのはあまり褒められたものではありません。(下屋とは下の図のような物です)

下屋の家 のコピー

これは取りあえず間取りを造っていって、余った部分を下屋にするという、先ほどとは違う方法で間取りを作っていったために、取って付けたような家の見た目になってしまうんですね。

家のコストの面でも無駄に凸凹している分だけコストも高くなります。

家の外観ですごく気になること(下屋編)

 

もちろん家の形は様々なものがあって良いですが、まずはベースとしてシンプルな形から始めてみる。

そして必要な物を付け加えたり、たまに引き算をしてみる。

これが家のコストパフォーマンスを高めて使いやすい家にする秘訣なんですね。

まとめ

お金

今回見てきたように、一番お金がかからない家の形は総二階の家で、家の形が複雑になればなるほど、お金がかかるようになっていきます。

お金をかけるかけないは別にして、家の形状で家の金額が変わってくる事が頭に入っているだけでも、無駄を省いた良い家になる手助けになってくれます。

 

同じ家を建てるなら、ぜひコストパフォーマンスが良くて住みやすい家を目指してくださいね。

では。

 

家についてはこちらも参考にしてください。

危険な間取りの3つの特徴。あなたの設計担当者はこんな人ではないですか?

設計士さん次第で、どうしてこんなにも違うの?その理由をお答えします。

その間取りは動線が考えられていますか?

家の間取りに取り入れたい、快適に暮らす6つの方法

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家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。

行列ができる間取り診断

建築士が教える今日の問題解決

一番お金がかからない家ってどんな家?

  • 総二階の家が一番お金がかからない家。
  • 家の形状が複雑になればなるほど、家にお金がかかる。
  • 家のベースはまず総二階から、必要な物を付け加えていく。

間取りが上手くいかない場合の効果的な対処方法

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家の間取りを見ていてよく思うことですが、良い家は必ず「家のバランス」がとても良いことが多いです。

家全体のバランスがいいので、間取りに無理が無くキレイにまとまっているんですね。

 

一方、「う〜ん・・」と思うような間取りは、家のバランスが悪いことが多いです。

バランスの悪い家は、何となく要望に沿って部屋を取って付けた感が漂っていて、何ともスッキリせず中途半端ん感じがしてしまいます。

間取りがしっくりこない場合というのは、大体このバランスがおかしい場合が多いんですね。

 

そこで今回は、間取りの善し悪しを左右する家のバランスを簡単に整える方法についてご紹介したいと思います。

それではどうぞご覧下さい。

家の1、2階のバランス

2階建ての家をつくる場合、1階にLDKなどの家族が使うスペースをつくって、2階をプライベートな各自の部屋にするというケースが多く見られます。

具体的な配置としては、

1階にLDK + 水まわり、さらにはリビングと一体の和室、こんな感じの要望になることが多いですね。

一方の2階は寝室に子供部屋、プラスαで吹抜けという感じです。

 

2階建ての王道のような家ですが、実はこのような家は1階のボリュームが2階と比べてかなり大きくなってしまうことがほとんどです。

1階と2階のボリュームが違う家を絵で表すと、こんな感じです。

下屋の家

一昔前はこんな感じの家が多かったですよね。(分かりやすいように多少ボリュームの違いが際立つような描き方をしています)

 

もちろん、このような形の家でも問題はありませんが、場合によってはデメリットとなることもあります。

デメリットとなるケースとしては、予算を抑えたいケースと、土地が広くない場合に影響が大きくなることがほとんど。

 

まず、予算の面では総二階の家が一番効率の良い建て方になるので、1、2階が不揃いの家は割高になりがちです。

家を一番安く建てる方法をお教えします。安く家を建てるためのコツ

予算を抑えたい場合は、できるだけ1階と2階のバランスを整えてあげるのが重要なんですね。

 

次に、土地が広くない場合は、1階を大きくしてしまうと駐車場のスペースを確保するのも難しくなってきます。

狭小地に車を止める場合なんかは、いかに1階をコンパクトにつくるかがポイントとなってくるんですね。

狭小地や小さな敷地に家を建てる時に注意する5つの事

狭小地で活躍!知っておきたい家の形状。オーバーハング編

 

特に土地が広くない場合は、1、2階のバランスが悪いと生活がしづらくなってしまう事が多いです。

細切れの部屋が沢山できてしまって、その中で窮屈に生活するということにもなりかねません。

家の間取り。4人家族の場合、最低限どれくらいの広さがあれば生活できますか?

 

また、さきほどの絵のように1階が大きく2階が小さい場合は1階の部屋の上に下屋という屋根を付けることになりますが、この下屋は上手く配置しないと家の外観にも大きく影響する部分です。

下屋の形や場所が悪いと、ゴチャゴチャした外観の家になってしまいやすいんですね。

そのため、間取りの段階から下屋の位置を意識した間取りにする必要が出てきます。

家の外観ですごく気になること(知っておきたい下屋のポイント)

 

このように、家のバランスというのは間取りへの影響がとても大きいので、土地や予算などの状況に応じて1階のボリュームに気をつける必要が出てくるんですね。

特に、土地と間取りのバランスというのは、良い間取りには必須の項目となってきます。

家のバランスが崩れた時の対応方法

では、意図せず1階のボリュームが大きくなってしまった場合、どうすればいいでしょうか。

土地が広い場合は下屋などで調整すれば問題ありませんが、コンパクトな土地の場合は家のバランスを整える必要が出てきます。

 

そんな家のバランスを整える時に有効なのが、2階に水まわりを持っていくという方法です。

 

では、その理由を見てみましょう。

LDKは一体になっているのでダイニングだけ2階にもっていくことはできませんし、和室もLDKと一体で使うなら2階に上げる訳にはいきません。

そこで2階にあげても影響が少ない水まわりを2階にあげる訳ですが、これは結構効果的です。

 

まず、当然ですが1階と2階のバランスが良くなります。

大きかった1階の一部を2階に持っていくので、1、2階のバランスが整いやすくなるんですね。

 

水まわりの移動は、2階リビングの場合でも同じように効果的です。

2階リビングでは1階に部屋と水まわり、2階にLDKという構成が多いですが、部屋を広く取りたい場合やキッチンの側に水まわりが欲しい場合なんかは、水まわりを2階に持ってくることもできます。

2階リビングに水まわりがあると、こんな感じですね。

2階リビング

一方、水まわりが2階になければ、畳コーナーや和室を2階に持ってきてもゆとりがあります。

場合によっては、ほとんど壁がないワンルームのような大空間をつくることも可能になります。2階リビング+たたみ

オープンな大空間の間取りにする場合にはいくつか気をつけたいこともありますが、うまく作れば開放的で広々とした空間にすることができます。

オープンな間取りで注意しておきたい3つのこと

 

このように、水まわりをどこに配置するか次第で家のバランスに大きな影響が出てくるんですね。

水まわりが2階にあるメリットとデメリット

では、水まわりを2階にもってくると、どのような影響があるんでしょうか。

水まわりが2階にあるときのメリットとデメリットを見てみましょう。

 

まず、2階に水まわりがある場合、1階に水まわりがある時よりもバルコニーに洗濯を干すのが便利になります。

洗濯は濡れると重くなるので、1階から濡れた洗濯物を2階に運ぶよりも楽なんですね。

 

また、2階のお風呂は1階よりも明るくなるので気持ちいいお風呂になることが多いです。

窓の配置次第では、周りを気にせず空を見ながらお風呂に入るということも可能となります。

特に男性は開放感のあるお風呂が好きですよね。

日当りや風通しも1階よりよくなる事が多いので、カビが生える事も少なくなります。

 

一方、2階に水まわりがあるデメリットを見てみると、1階で生活を完結できないので、将来歳をとった時に1階だけで生活することはできなくなります。

この場合、将来1階ですべてを完結しようとすれば、1階の一部をリフォームして水まわりを1階に移すことも頭の片隅に置いておく必要があります。

 

また、庭に洗濯物を干すという場合、水まわりを2階にもっていくという選択肢はあまりオススメではなくなります。

毎回毎回、洗濯機を回すために2階に行って、洗濯物を持って降りるのは大変ですよね。

間取りのバランス上、2階に水まわりを持ってく場合は2階に洗濯物を干すのが基本となってきます。

 

このように、水まわりが2階にあることでメリットとデメリットもありますが、家のバランスを整える効果というのはかなり大きくなります。

特にコンパクトな土地で1階リビングにするなら、2階に水まわりをもってくるメリットは大きいので、どうしても間取りがしっくりこないなら水まわりを調整して家全体のバランスを良くしてあげるのもいいですね。

【保存版】2階リビングまとめ

まとめ

今回は、家のバランスと水まわりについて見てきました。

家の間取りの善し悪しは、家のバランスが大きな部分を占めています。

特に、土地と間取りのバランスというのは特に重要です。

 

もし、あなたの家の間取りがしっくりきていないなら、水まわりの位置を柔軟に考えてみるのもいいですね。

思い切って水まわりの位置を大きく変更してあげると、意外にすんなりと良い間取りになる場合がありますよ。

では。

 

2階リビングについてはこちらを参考にしてください。

【保存版】2階リビングまとめ

水まわりについてはこちらもご覧ください

階段下収納や階段下トイレってどうなの?効果的な階段下の使い方

玄関の側にトイレってどうなの?トイレで間取りの善し悪しが分かります。

新築の家にトイレが何個あるのが良いか検証してみた

トイレをオシャレにする方法とトイレ収納の話

おしゃれで使いやすい洗面所をつくるための5つのポイント

快適なお風呂にするための3つのポイント

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建築士が教える今日の問題解決

間取りが上手く行かないときはどうすればいい?

  • 家のバランスを見てみる。
  • 家のバランスがおかしい時は、水まわりの場所を大きく変えてみる。

クローゼットで失敗しない!家のプロが教えるクローゼットの収納術

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「クローゼットの収納方法が分からない」、「クローゼットをどう整理したらいいですか?」

クローゼットについては読者さんからいただくことが多い質問です。

 

あなたも「クローゼットの中をどうすればいい?」とか「クローゼットをどう使えばキレイに整理できるの?」など悩んでいませんか?

今回は、私が建築士として家づくりに関わってくる事で分かったクローゼットを有効活用する収納法についてお伝えします。

それではどうぞご覧ください。

こんなクローゼットになっていませんか?

扉が閉まっていれば、外から見れば一見キレイに見えるクローゼット。

でも、いざクローゼットの扉を開けてみたらクローゼットの中がグチャグチャで中に何がどこに入っているか全然分からない・・。

さらには物や服をを掻き分けても掻き分けても、探している物が見つからない!

こんな状態のクローゼットになってしまっている場合はすでに大問題ですが、クローゼットの中がなんかゴチャゴチャ見えてしまって困っている方も多いのではないでしょうか?

 

いつも物を探すのは大変ですし、それが積み重なった場合の時間もバカにならなくなってきます。

やはりクローゼットは使いやすい方が良いですし、スッキリしている方が見た目もキレイで気持ち良いですよね。

では、どうすればクローゼットに物をスッキリ収納できるのでしょうか?

最初にクローゼットの中をどう作れば良いのか見ていきたいと思います。

クローゼットの理想の収納法って?

巷には、クローゼットの収納術や収納法などが溢れています。

そのため、いざ自分の家に収納をつくるとなった時にアレもコレもと取り付けたくなってしまったり、何か取り付けないと不安になる方も結構いらっしゃいます。

では、どういうクローゼットが一番使いやすいのでしょうか?

 

それではまず、クローゼットの中の収納セットとして販売されている建築部材から見てみましょう。

収納セット

Photo:http://www.woodone.co.jp/

上の画像は、ウッドワンという建材メーカーの収納セットです。

家族の人数別に必要となる物と、その収納法が載っていて、クローゼットの棚や引き出しがセットになって販売されています。

必要な物に合わせて棚や引き出しを配置しているので、スッキリしていて使いやすそうですね。

 

じゃあ、これをクローゼットに入れたらスッキリするんじゃないか?

これはある意味正解です。

実は、私の会社でも建材メーカーと協力して、このような建材をオプションとして用意していたこともありました。

 

でも、新築の家に取り付ける人はほとんどいないのが実情なんです。

 

どうしてでしょうか?

 

その大きな理由が、こういう棚や引き出しが付いた建材は意外といいお値段がするのが大きな要因です。

1つなら良いんですが、クローゼットは家に何カ所もあるものなので、積み重なるといつの間にかソコソコいい金額になってしまうんですね。

チリも積もればと言いますが、収納も家にいくつもあるものなので、アレやコレやと収納の中に手を加えて行くと金銭的な負担が意外と大きくなっていきます。

クローゼットの中身だけで数十万円もするようになってしまうのであれば、ちょっと考えてしまいますよね。

家づくりではどこに予算を重点的に掛けるかという優先順位が大切になってくるので、クローゼットの中というのはどうしても優先順位が低くなってきます。

家が予算オーバーする5つの要因とプラスα

 

「うーん。クローゼットを使いやすくするには、結局お金が必要なのか」

こう思う方もいらっしゃると思いますが、ちょっと待ってください。

 

クローゼットにそんなイロイロ取り付けてお金を掛けなくても、実はクローゼットにパイプと棚があれば後は何とでもなります。

 

実は、クローゼットを有効活用して物を整理したい場合、クローゼットはつくり込みすぎない方が良い場合がほとんどなんです。(建材メーカーが販売している収納セットも、もちろん使いやすいですが)

そして、クローゼットの収納法には難しいアイデアもいりません。

実はとても簡単なんです。

 

では、どんな形でクローゼットを整理するのが有効なのか見ていきましょう。

クローゼットの収納方法

クローゼット

上の図は、お金を掛けず効率的なクローゼットの収納方法の一例です。

 

クローゼットの中にハンガーパイプを設置して高さが同じ服を揃えて収納し、その服の下にカラーBOXを置いていきます。

ちなみに、服は長さを揃えるのがクローゼットの中をスッキリ見せるポイントです。

服の丈がバラバラだと、クローゼットの中がまとまり無く見えてしまうんですね。

そのため、「長いもの」から「短いもの」という順にハンガーパイプに掛けていくのがオススメです。

(服を真っすぐ伸ばして掛けると、服も多く掛けられますし見た目もキレイです)

 

カラーBOXは服の長さに応じて調整ができるので、1個で3段とか4段あるカラーBOXでなく個別に積み重ねるタイプのカラーBOXにすると便利です。

また、カラーBOXは入れる物事に仕分けしておけば、探す時に手間が掛からなくなりますし、季節物もまとめて同じBOXに入れておけば衣替えも簡単です。

 

(カラーBOXやカゴは無印良品あたりのシンプルな商品が人気です。)

 

その他に、カラーBOXの高さをあえて低くして、その上にカバンや帽子を置いたりする方法もいいですね。

立てて置くのが難しい柔らかい素材のカバンなら、カゴを置いてその中にいれてしまうという方法もあります。

その一方、高さがあるカバンや革製の固いカバンはカゴに入らなかったり上手く立たずに壁に寄り掛ける必要が出てくる事がありますが、本立てなど仕切れる物を上手く使ってあげれば、カラーBOXの上に自立させることもできるようになります。

革製のカバンは高価な物が多いので、大事に収納できるようにしておきたいですね。(本立てはカバンに傷がつかないよう尖っていない物がベストです)

 

それでは次にクローゼットの上部を見てみましょう。

クローゼットの場合、通常はパイプの上に棚がついています。枕棚という棚です。

この枕棚に物を置くときのポイントは、頻繁に取り出さない物を置くということ。

枕棚の取り付け高さは2m弱くらいなので、頻繁に取り出す物を置いてしまうと、物を取るのには高さがありすぎてストレスになるので注意してくださいね。

物が枕棚に擦れて傷む原因ともなってしまいます。

 

枕棚の使い方として、例えば冬しか使わない冬の小物は冬の箱にまとめてあげて枕棚へ。

夏の小物は夏の小物で箱にまとめて同じように枕棚へ置いておくなど、収納する物をまとめるなどルール決めをしておくと、「アレはどこへ行ったかな?」と思って探す手間が省けるのでオススメです。

 

先ほどのクローゼットの断面はこんな感じ。

クローゼット断面

ほぼ余す所無くクローゼットが使われているのが分かりますね。

奥行きも65センチから70センチくらいが丁度使いやすく、ほとんど無駄が出なくなります。

上部まで余すところなく使い切るのが収納を作るときのポイントなんですね。

 

このクローゼットの収納術の場合、必要なものは棚とハンガーパイプ、カラーBOXだけなのでそんなにお金はかかりません。

さらに、家のクローゼットをこの方法で統一しておけば、余ったカラーBOXを他の部屋でも使う事ができるので無駄もありません。

また、カラーBOXの中を小分けにして整理しておけば、服だけでなく小物の収納もバッチリですね。

ハンガーにもっと服を掛けたい場合

服を畳むのがあまり好きでなく、ハンガーにたくさん服を掛けたい派の人もいると思います。

特に男性は服をたたむのが苦手な方も多く、服を収納するのが簡単であれば簡単である程、自分の物を管理するようになる傾向があります。

自分の物は自分で収納すると言ったのに、いつまでもクローゼットの中に服を収納しないのを苦々しく思う奥さまもいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そんな服を簡単に収納したり、ハンガーに吊るす派の方におススメなのが、ハンガーパイプを2段にする方法です。

こんな感じですね。

クローゼット2

ハンガーパイプを上下2本にすることで、通常の2倍の服をハンガーに掛ける事ができるようになります。

このハンガーパイプを2段にする方法も使いやすくておススメなんですが、先ほどのクローゼット収納法と違い、実はこの方法はかなり注意をしないと「後で失敗した!!」ってことが起きやすい方法でもあります。

 

では、クローゼットの中のどこの部分に注意が必要か見てみましょう。

 

まず注意したいのが、ハンガーパイプの高さの設定です。

ハンガーパイプが低すぎると服が床に擦れたり、下の服に重なって使いにくくなってしまいます。

そのためちょっと余裕を持った高めに設定するのが安全なのですが、余裕を持ちすぎると上の段のハンガーパイプが高くなりすぎてすごく使いづらくなります。(先ほどの図を参照ください)

上の段の服を取るのに毎回背伸びなんて事になると結構大変ですね。

 

また、ハンガーパイプの上に棚をつけても高さが取れない事があるので、ここは設計者と棚をつけるかどうかの打合せが必要です。

例えば20㎝もスペースが取れないのであれば、置ける物はかなり限られてしまうので、かえって使いづらくなってしまう可能性があるんですね。

あと、この方法で一番の弱点がコートなど長い服を掛けられない事です。そのため、長い服を掛ける場合は一部分だけ下のパイプを無くすなどの対策を取っておくのがおススメです。

どんな服を掛けるか、また誰の服を掛けるのか(男女でサイズが違う)をあらかじめ決めておくと、理想の高さで無駄のないクローゼットにすることができます。

 

このように、ハンガーパイプ2段にする収納方法は注意点がいくつかありますが、使い勝手はとてもいいのでおススメです。(設計の段階で今回ご紹介した注意点をクリアにしておくのがポイントです。)

押入とクローゼットの奥行きの違い

それでは次に、押入とクローゼットの違いについて見ていきましょう。

上の図面では、子供部屋と寝室で収納の奥行きが少し違うのが分かるでしょうか?

子供部屋にある収納が通常のクローゼットの奥行き。

寝室にある収納が、いわゆる押入と同じ奥行きになっています。

 

奥行きの違いで大きいのが、クローゼットは服をメインに収納するための物。

押入は、布団など奥行きのあるものを収納するための物という違いです。

 

押入は、布団を収納できるので便利なのですが、奥行きがあるので奥の方は使い勝手が悪くなってしまいがちなんですね。

 

では、押入の奥を有効活用したり、押入に服を掛けたい場合はどうすれば良いのでしょうか?(賃貸住宅だとこのケース多いですよね)

 

まず、クローゼットと違い、押入は基本的に3段に分かれています。

こんな感じですね。

押入とクローゼット

枕棚だけなのがクローゼット、押入は枕棚に加えて中段が付くことがほとんどです。

布団を入れるのに中段があると仕切りやすいからなんですね。

押入に物を入れる場合、重い物を下の段に、よく使う物を真ん中に、上にはあまり使わない物や軽い物を入れるのが基本となります。

また、よく使う物は手前に、あまり使わない物は奥に収納すると、使い勝手が向上します。

 

ただ、このように使い分けても押入は布団など奥行きのある物を収納する時以外はどうしても奥の方が使いづらく、また服を収納するには押入の奥行きは広すぎることになってしまいます。

そんな時、押入を有効活用するのに便利な物があります。

アイリスオーヤマ ハンガーラック 押入れ ラック付 幅75cm 耐荷重40kg OSK-75 パイプハンガー アイリスオーヤマ ハンガーラック 押入れ ラック付 幅75cm 耐荷重40kg OSK-75 パイプハンガー

これを実際に使うとこんな感じですね。

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奥が棚になっていて、服も掛けられる優れものです。

さらに幅も調整できるので、押入の半分は布団。もう半分は服なんて使い方もできます。

これを使えば、奥行きのある収納を無駄なく使えて小物なんかも整理することができます。

 

大工さんにあらかじめ可動棚をつくってもらうこともできますが、既製品を使う方が間違いなく安くなります。

 

特に賃貸住宅に住んでいる方にこんな商品がある事をお伝えすると、皆さんかなり重宝されます。

もちろん、新築住宅の押入に使っても問題ありません。(ベストは何を収納するかを決めて収納を作ることですが)

押入は奥行きがある分だけムダなスペースもできやすいので、その部分をいかに活用するかがポイントになってくるんですね。

タンスは買わない

最近見ることは減ってきましたが、服を入れるとなると重宝されているのがタンスです。

ただこのタンス、服を収納できるのは良いのですが、部屋の雑多感も増幅させてしまいます。

 

部屋をスッキリ見せるには部屋の中に余計な凸凹をつくらないのが基本になってきますが、タンスがあるだけで部屋に凸凹が増えます。

さらに高さや大きさの違うタンスを並べると大変ですね。

凸凹感がさらに増幅して部屋がゴチャゴチャに見えやすくなってしまいます。

家の間取りも同じ事が言え、スッキリ見える家にするにはルールがあるんですね。

その凸凹は大丈夫?部屋をスッキリ見せる方法

部屋がスッキリ見える!ハイドアの驚くべき効果を検証します

 

ただ、結婚して買ってもらった婚礼タンスなど、簡単に捨てられないタンスを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな時は、タンスをクローゼットの中に入れてしまうのがおすすめです。

クローゼットの中にタンスを入れてしまえば部屋の中に無駄な凸凹が無くなりますし、部屋がスッキリ見えるようになるんですね。

 

クローゼットの中にタンスを入れる場合の注意点として、サイズは必ず確認が必要です。

奥行きもそうですが、棚やハンガーパイプにぶつからないように高さも注意する必要があるんですね。

家を新築する時に持っていくタンスというのは、この先も当分捨てることが無いことが多いので、クローゼットの中にタンスがぴったりと収まる専用スペースをつくるのも1つの方法と言えます。

また、大体のタンスはクローゼットの中に入りますが、もっと大きいタンスという場合はウォークインクローゼットを作って、ウォークインクローゼットの中に入れてしまうのもスッキリするのでオススメですよ。

まとめ

今回はクローゼットの収納術についてお伝えしました。

家づくりで収納と関わっていると、「収納下手だからかなり勉強しなくちゃ」「クローゼットにイロイロ付けとかないと物が整理しきれないんじゃないのかな」と思われる方が多いですが、実は収納をそんなに難しく考える必要はありません。

要は、多く収納できてキレイに見える方法さえ知っておけば大丈夫なんですね。

料理と同じでルールを覚えてしまえば、収納方法で失敗する事はほとんど無くなります。

また、収納をつくり込むのも良いかもしれませんが、必要な物や使う物は年齢や生活と共に変わっていきます。

そんな時、クローゼットをシンプルにつくっておけば、いくらでもフレキシブルな対応をとることができるようになるんですね。

 

クローゼットや押入はできる限りシンプルに。

カラーBOXなど後で買える物があるならそれを上手く利用する。

そして、カラーBOXの中の整理の方法として収納術や収納法を使う。

 

これが一番使い勝手が良い収納と言えます。

ぜひ皆さんも試してみてくださいね。

では。

 

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クローゼットの効果的な収納方法って何?

  • クローゼットはできるだけシンプルにして、カラーBOXなど後で買えるものがあるならそれを上手く利用する。
  • 奥行きや高さを上手く使うと、クローゼットの収納力があがる。
  • 必要な物や使う量は年齢や生活スタイルで変わるので、クローゼットをシンプルにしておけばフレキシブルに対応できる。
  • タンスはクローゼットの中に入れてしまう。

部屋の広さの感覚が人によって違うのはなぜ?

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こんにちは、O型建築士です。

家づくりをする時には必ず部屋の広さをどれくらいにするかという話が出てきますよね。

「寝室の広さは10帖くらいほしいな」とか「子供部屋は4.5帖あれば十分かな」など、家をつくる時に欲しいと思う部屋の広さのイメージや希望を皆さん持たれている方が多いと思います。

 

この部屋の広さの感覚なんですが、実は人によってかなりバラツキがあります。

 

私が家の要望をヒアリングしている時に、初めて奥さんと旦那さんで欲しい部屋の広さが全然違う事を知ったというご夫婦もかなりいらっしゃいます。

では、なぜこれほど欲しい部屋の広さが違うのでしょうか?

育った環境

育った環境

部屋の広さの感覚が人によって違う一番の要因。

それは、人によって育った環境が違うという事です。

自分の育った家の部屋が広さの基準になるんですね。

 

では、なぜ自分の部屋が基準になるか見てみましょう。

自分の育った部屋

自分の部屋

寝室や子供部屋は、特に自分がどんな部屋で育ったかによって大きな影響が出てきます。

広い部屋をもらって育った人は子供に同じような環境を与えてあげたいと思いますし、小さな部屋で育ったり、子供部屋をなかなかもらえなかった人なんかは子供部屋は寝る場所と机さえ置ければ十分と考えることが多い傾向があります。(私もなかなか部屋を手に入れる事ができませんでした。部屋が手に入った時はうれしかったものです)

 

自分の部屋が6帖だった人は子供部屋は6帖くらいと考える方が多いですし、4.5帖で不便だったなら6帖くらいの子供部屋与えたいなと思います。

反対に6帖もいらないとか、4.5帖で十分という方もいらっしゃいます。

ここでの違いも、やはりこれまでの自分の経験が1つの基準となっているんですね。

そしてご夫婦で育った環境が違うので、広さの感覚がズレやすくなってしまいます。

 

特に、田舎の育ちなのか、それとも都会の育ちなのかで部屋の広さの感覚は違ってきます。

田舎育ちの人の方が広い家で育った可能性が高いので部屋の広さは広くて当たり前という傾向にありますし、都会で育った人はその逆になるんですね。

ここがご夫婦で意見が割れやすいポイントと言えます。

特に学生時代、その部屋に友達が集まって楽しかったという記憶のある人は、同じような環境を子供に与えたいという傾向があります。

部屋の広さが問題になる場合とは

悩む

それぞれ育った地域で家を建てるのであればあまり問題は起きませんが、仕事や学校で都会に出てきて家を建てる場合、この部屋の広さの感覚が問題になってきます。

 

例えば、郊外の30坪くらいの土地を購入して家を建てるとします。

土地が30坪くらいで駐車場もできれば2台欲しいとなると、家の延べ床面積で30坪取れるかどうかくらい。

述べ床面積って何?覚えておきたい建築用語

 

その30坪の家に、寝室は10帖、子供部屋は8帖が2つ、さらに各部屋に収納を付けて、それとは別にウォークインクローゼットが欲しいなんてことになると、どんな家になるでしょうか?

 

30坪で総2階の家とすると1つの階の広さが15坪。

個室を2階に配置したとすると、寝室10帖(5坪)、子供部屋8帖(4坪)×2の合計13坪。(1坪=2帖となります)。

さらに各部屋に収納を付けてウォークインクローゼットやら階段、トイレを付けるとなると・・20坪弱くらいは必要な計算になります。

家から部屋がはみ出している状態ですね。

 

そうなると、部屋を小さくするか家を大きくするしか方法はありません。

3階建ては細切れになりやすく部屋を広くとるには向いていないので、もっと広い土地を探した方が良いという結論に至ることになります。

という事は、部屋に欲しい広さが決まっているのなら、土地探しから家の大きさを意識しないと理想の家は建たないということになってくるんですね。

土地と工務店、どちらを先に決める方が良い家が建てられるの?

 

また家の大きさというのは土地の広さだけでなく、家の価格にも影響してきます。

家には予算があるので、坪単価が高い会社で家を建てるのと坪単価が安い会社で家を建てるのでは、どこまで家の大きさを広くできるかはある程度決まってきます。

広い家にしたいけども、坪単価が高い会社で打合せしているので希望の広さにならないというミスマッチも普通に起こってしまうんですね。

坪単価の計算方法とプロでも知らない注意点

 

ここで重要なのが、部屋の広さの優先度。

部屋は必ず希望の広さが欲しいという場合は家を大きくする必要がありますし、優先順位がそれほどでなければ、コンパクトで機能的な家を目指すこともできます。

良い家を建てる秘訣!それは本当に必要な物ですか?

 

ミスマッチで貴重な時間がムダにならないように、家の大きさを意識しながら土地や住宅会社を決めたいですね。

まとめ

家の図面と模型

私が家を設計する場合、部屋の欲しい広さも聞きますが、何を置いてどういう生活がしたいかという点を重視しています。

そして土地や予算の関係上、希望の広さが取れない場合は最低限必要な広さを割り出して、その広さの部屋を提案しています。

限られた敷地、限られた予算の中では、この方法がベストだからなんですね。

 

人によって部屋の広さの概念は違います。

ただ、都市部で家を建てる場合はその広さが絶対に必要なのか、それとも育ってきた環境がそうだったから何となくその広さが欲しいだけなのか、一度よく見直す事でより良い家にすることができるようになります。

皆さんも一度、夫婦で部屋の広さの感覚が同じなのか質問してみてはいかがでしょうか。

今までお互い知らなかっただけという事は結構有るかもしれませんね。

では。

 

家の大きさについては、こちらも参考にしてください。

家の間取り。4人家族の場合、最低限どれくらいの広さがあれば生活できますか?

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

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建築士が教える今日の問題解決

人によって部屋の広さの感覚が違うのはなぜ?

  • 育った環境が部屋の広さの基準となる。
  • その広さは絶対的なものなのか、それともそこまでこだわらないのかで家の大きさは変わってくるし、探す土地の広さも変わってくる。
  • その部屋の広さの感覚の優先順位がどれだけ高いのかを把握するのがポイント。

良い家をつくる設計士が必ずもっているもの

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こんにちは、O型建築士です。

読者の皆さんからいただくご相談で多いのが、住宅会社選びについてのご相談です。

特に、設計の打合せの段階になって最初に思っていたイメージと違ったという内容が多いんですね。

 

そこで今回は、家を建てる時にあとあと後悔しないように、良い家をつくる設計士が多くいる会社の特徴についてお伝えしたいと思います。

それではどうぞご覧ください。

良い家をつくる設計士の特徴

設計士

私は数多くの設計士を見てきましたが、良い家をつくることが多かったり、家を建てて満足している人が多い設計士には、ある共通点があります。

その共通点とは、「良い家をつくる建築士は責任感が強い」という事です。

設計士に責任感があるかどうかで、家の質や満足度は大きく変わってくるんですね。

 

では、責任感がある設計士かどうか見極めるには、どうすればいいのでしょうか?

始めに工務店に行った時は、設計士ではなく営業マンが対応することがほとんどなので、設計士を見極めるなんていうのはすごく難しいですよね。

 

ですので、責任感がある設計士がいる会社なのかどうか中々わからないことが多いですが、責任感がある設計士が担当に付きそうかどうか見極める簡単な方法が1つあります。

 

それは、「設計士がどれだけオモテに出る会社なのか」ということです。

 

オモテに出る設計士というのは、お客さんの前で打合せをして家が完成するまで担当者として家を建てる人と向き合うという意味で、お客さんとの打合せの最前線にどれだけ関わるかということなんですね。

 

それでは、良い設計士はなぜ責任感をもっているのか、そして設計士がオモテに出るのがなぜ重要なのか。

その理由を詳しく見ていきましょう。

良い家は責任感から生まれる

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私はたくさんの方の家づくりを見てきましたが、その中でいつも思うのが良い家をつくるには責任感のある人と組んで家づくりをするのがとても重要だということです。

設計担当者だけでなく、営業担当者など家づくりに関わる人全てに当てはまりますが、特に設計担当者に責任感があるかどうかで家の質は大きく変わってきます。

そしてその責任感は、どれだけ打ち合わせの最前線に立つかで大きく違ってくるんですね。

 

では、責任感がある設計士と責任感が少ない設計士の違いについて見てみましょう。

 

例えば、何度も家の打合せをして、家の工事中から家の完成まで現場で打合せをしたり現場に足を運ぶ設計士と、設計の図面を描くだけとか打合せに1、2回参加するだけの設計士では、何がどう違うのでしょうか。

 

まず、家の完成まで見届ける設計士は、家が完成して終わりとは考えません。

家で住み始めて、どれだけ快適に楽しく過ごせるかを1番に考える傾向があるんですね。

 

そのため、打合せではお客さんの要望をただ聞くだけではなく、要望に対して「そういう理由ならこうしましょう」とか「こうする方法もありますよ」と住んでからの満足度を考えた提案を行います。

また、ちょっとした図面の不備が現場に影響を与えるのが分かっているので図面の精度も高くなります。

そして何より、家が完成した時のお客さんの顔を間近で見るので、間違っても満足度の低い家やヘンテコな家を引渡す訳にはいきません。

最前線に出ることが多いと、どうすればお客さんに満足のいく家ができるのかを考え続けるので、担当者としてのプロ意識がより高くなるんですね。

 

一方、図面を描くだけであったり、1、2回打合せをして現場でも家が完成した時も顔を合わせない設計士の場合はどうなるでしょうか。

自分が担当する打合せの部分だけソツなくこなせば仕事はまわるので、家をより良くするという意識は薄くなりますし、現場にも行かず家が完成した時にお客さんと顔を合わせることがないので、スキルアップや責任感が育つことはあまりありません。

 

特に、それぞれの業務内容が細分化されている会社の場合は、設計士が解決すべき問題を現場監督が対応したりすることも多いので、自分のケツを自分で拭かないなんてこともザラにあります。

せっかく責任感を鍛えられる場所の芽を、効率化のために摘んでしまっているんですね。

 

このように、オモテに出るか出ないかで設計士の質は大きく違ってきますが、オモテに出ることで責任感と同時に得られるもの。

それが顧客目線です。

 

特に家は個人の人が住むものなので、どれだけお客さんの目線で物事を見れるかが、すごく大きな影響を持っているんですね。

顧客目線があるかどうか

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住宅業界では図面を描くだけでお客さんの前に出ないという人もいますし、職種によっては家づくりに関わるけどもお客さんの前には出ないという人もいます。

ただ、やはりお客さんの前に出る人と比べるとお客さんの前に出ない人の図面や仕事の精度は落ちる傾向があります。

 

裏方の担当者から「ここが間違ってたから直してください」とか軽い感じで「お客さんに伝えてください」という連絡が打合せをメインでしている担当者にあったとしても、お客さんと打合せしている人にとっては、頭を下げて謝らないといけないことも数多くあります。

中には、それで信用を大きく下げたり期待を裏切る原因となることもあります。

その1つ1つの重みを感じることができるかどうか。

それが最前線に出ている人間と出ない人間の仕事の違いに出てしまうんですね。

 

人の性格によるところもあるので全ての人が当てはまる訳ではありませんが、仕事の質はオモテに出るかどうかで大きく違うのは間違いありません。

 

また、大手の会社になればなるほど、個人の力量に頼るのではなく仕組化することで品質と効率を確保しようとするので、必然的に分業化しやすい傾向があります。

分業化することは悪いことではありませんが、分業化するということはオモテに出てじっくり付き合うというより、数をこなすということになるので、どれだけ責任感やお客さん目線で物事を見ることを教育できるかどうかが重要になってくるんですね。

 

一方で、設計士が何でもかんでも見るようになればいいかというと、そういう訳でもありません。

設計士の手離れが悪いと業務が溜まり続けて仕事の質が低くなったり、納期までに仕事が間に合わず破綻する原因にもなってしまうんですね。

必要な部分はある程度分業をしつつ、家ができるまでしっかりと見届けられる仕組みになっている工務店が、こだわった家を建てる時に1番バランスがいいように私は感じます。

 

この辺りは会社の規模や仕組みによるところが大きくなりますが、工務店選びの時はこのような視点も持ちながら工務店を見てみると、良い家をつくってくれそうな会社か判断しやすくなりますよ。

工務店の規模によって完成する家が違う!?知っておきたい工務店の見方

工務店の個性が瞬時に分かる、たった1つの質問

まとめ

今回は、良い家を建てるために重要な設計士の責任感についてと、責任感を持った設計士が多い住宅会社の特徴についてお伝えしました。

 

設計士とじっくり打合せをしたかったり、ちょっとこだわった家を建てたい場合、その住宅会社が業務をどれだけ細分化しているのか、また設計士がどれだけ前に出て打合せをする会社なのかを最初に確認するのがオススメです。

最初に確認しておくことで、あとで「設計士との打ち合わせが全然なかった・・」とか「アドバイスがまったく無くてヘンテコな家になった・・」という確率はかなり低くなりますよ。

 

住宅会社というのは、設計士がオモテに出ないことで人件費を抑える住宅会社というのもありますし(設計士があまり出ないのに価格が高い住宅会社もありますが)、設計士がオモテに出ることで家の質を上げている住宅会社もあります。

 

重要なのは、建てたい家と選ぶ住宅会社のミスマッチがないこと。

これが住宅会社を選ぶ時の大きなポイントなんですね。

住宅会社選びを失敗すると、あとあと補正するのが難しくなるので、ぜひあなたにあった住宅会社を選んでくださいね。

 

余談

「設計士がなかなか育たない」とか「設計士を育てたい」と思っている工務店の社長さんや責任者の方から相談を受けることもよくありますが、設計士をどんどんオモテに立つようにしていくと、お客さん目線をもった、たくましい設計士に育ってくれやすくなりますよ。(もちろんフォローは必要で、手間も時間もかける必要があります)

家づくりで1番重要なのはお客さん目線で物事を見れるかどうかです。

技術職だから裏方なんて考え方を持っていると、市場の変化についてこれなくなっていつか使い物にならない人間になるのが目に見えます。

「かわいい子には旅をさせよ」

ということなんですね。

 

では。

 

間取りについてはこちらも参考にしてください。

設計士さん次第で、どうしてこんなにも違うの?その理由をお答えします。

良い家を建てられる人と、良い家を建てられない人の違い

危険な間取りの3つの特徴。あなたの設計担当者はこんな人ではないですか?

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

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良い家をつくる設計士が持っているものって何?

  • 良い設計士は責任感と顧客目線を持っている。
  • 責任感と顧客目線はオモテに立つことで生まれる。

家を安くするためのコツ。家の壁は以外にお金がかかるもの?

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こんにちはO型建築士です。

家づくりをしていると、ついつい予算オーバーしてしまうことがありますよね。

 

例えば「土地探しからスタートしたけども土地にお金を使ってしまって、家の予算が減ってしまった。」

とか、

「やりたい事を沢山入れていたら、いつの間にか予算がオーバーしていた」

などなど、予算オーバーすること無しに家づくりができることの方が少ないくらいです。

 

そんな時のために、まずはお金のかからない家の形状について以前お伝えしました。

家を一番安く建てる方法をお教えします。安く家を建てるためのコツ

今回は、家の形状以外に建物を安くするコツを読者の皆さんお伝えしたいと思います。

コストを抑えるには部屋の数を減らす

スケルトン住宅スケルトン状態の家と間仕切り壁

家のコストを抑える場合、まずは部屋の数というのが重要な項目になってきます。

言い換えると部屋の数を減らすとコストを抑えることができるんですね。

 

「部屋の数を減らす」というのはどういうこと??という方もいらっしゃると思いますが、ここで言う部屋の数を減らすというのは、家の中の間仕切りの壁を減らして部屋の数を減らすということです。

極端な話ですが、家は1枚も間仕切り壁の無い状態が一番安い家になります。(建具が無いとお風呂もトイレも丸見えですし、構造上現実的ではありませんが)

いわゆる、スケルトン状態の家ですね。

 

スケルトンの家だと間仕切り壁をつくる構造材もカットできますし、仕上げも必要無いのでスケルトン状態が一番安くなります。

家の価格を考える時、スケルトン状態に間仕切りの壁を必要なだけ追加していき、その金額をプラスしたのが家の価格と考えると、複雑で分かりにくい家の価格構成がかなり分かりやすくなります。

 

工務店やハウスメーカーによって見積もりの計算方法は違いますし、厳密に言えば細かい要素も絡んできますが、基本的にはどのように家を建てても家はスケルトン状態に壁を足していって家の価格が出ると頭に入れておいて損はありません。

これはぜひ覚えておいてくださいね。

 

ちなみに、家の価格構成を計算式で表すとこのような感じになります。

家の本体価格 = スケルトン状態の家 + 間仕切り壁の数 + (その他、設備、造作など)

簡単ですね。

 

このため、部屋を減らして間仕切り壁を減らす事は、建物の価格を安くするのにかなり有効です。

さらに、部屋を減らす事で、部屋の出入りに使うドアなどの建具や、クローゼットや押入に使う建具も減らす事ができ、金額削減効果はさらに高くなります。

部屋を減らしてどうする?

迷い

部屋の数が減ると、当然ですが1部屋1部屋が大きくなります。

もちろん、1部屋1部屋を大きめにつくってもいいですし、子供部屋を広くつくって将来2つに区切れるように大きな部屋を子供部屋にするという方法もあります。

特にお子さんが女の子2人だと、「将来部屋を区切るつもりだったけど、結局は区切らなかった」というケースもよく見かけます。

子供部屋の広さはどれくらいが最適?理想的な子ども部屋のつくり方

 

また、部屋以外にもホールを広げて多目的スペースにするという方法もあります。

名前のとおり家族が多目的に使えるスペースの事ですね。

ただし、多目的スペースはつくる場所、つくり方によっては、全く使われない場所になってしまうこともあるので、多目的スペースをつくるなら設計士としっかり打合せをした上で作るのがポイントとなります。

廊下のない間取りにするための5つのポイント

 

一方、家を建てた後に「壁を少なくしたけど、やっぱり壁が欲しい」と思うこともあると思います。

そのような場合、壁が必要なら後でリフォームして簡単に壁を作ることもできます。

あとで間仕切り壁をつくるくらいなら、そんなに手間も時間もかからないんですね。

子供部屋に間仕切り壁をつくると、どれくらい費用が必要?

 

このように予算の削減を検討するなら、一度、部屋を細かく区切らずに、広いスペースを使うということも候補に入れてみる。

壁が少ない家は細かく区切られた家よりも広く感じるので、ムダに壁をつくって凸凹見えてしまう部屋よりもスッキリした空間にすることができますよ。

その凸凹は大丈夫?部屋をスッキリ見せる方法

オシャレに見える家とオシャレに見えない家の違いって何?

まとめ

アイデア

今回は家の部屋数とコストについて見てきました。

今回見てきたように家を安くする方法として、部屋を減らすという方法があります。

部屋を減らせば、間仕切り壁が減る事で金額が下がるうえに、ドアなどの建具も減るので家の本体価格が安くなるんですね。

 

部屋を減らした分、1部屋を大きくとってもいいですし、多目的スペースをつくってみるのも楽しいものです。

細かく区切られた家よりも、より家の使い方を考える必要がありますが、一度、家の使い方をしっかり考えてみるのも家に愛着が出るいいきっかけになりますよ。

では。

 

家の価格についてはこちらをご覧下さい。

家をちょこっと安くするためのコツ。お金がかからない構造の秘密

家がコストアップする5つの要因とプラスα

家の予算がオーバーしたときにぜひ試したい、1番効果的な方法をご紹介します

一番安く家を建てる方法をお教えします。コストパフォーマンスの高い家にする秘訣

住宅ローンは変動金利?固定金利?知っておきたい住宅ローンについての考え方

賃貸と持ち家ではどちらの方がお得?プロの建築士がお答えします

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建築士が教える今日の問題解決

家の形状以外に家を安くする方法ってある?

  • 部屋の数を減らすと家の本体価格が下がる。
  • 部屋を減らした分、部屋を大きくしてもいいし、多目的スペースをつくっても楽しい。
  • 家の使い方をよく考える事が、部屋の数を減らすポイントです。

壁付けキッチンのメリットとデメリットって何?失敗しない壁付けキッチンの作り方

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「キッチンについて、対面タイプのメリットとデメリットの記事がありましたが、壁付けキッチンのメリットとデメリットの記事も書いてもらえないでしょうか」

このような相談を読者の方よりいただきました。

(対面キッチンの記事とは、こちらの記事です)

対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット

 

最近はダイニングやリビングにいる人とコミュニケーションが取りやすい対面タイプのキッチンが人気ですが、壁付けキッチンもまだまだ根強い人気があります。

そこで今回は、壁付けキッチンのメリット、デメリットと、壁付けキッチンの失敗しない作り方についてご紹介したいと思います。

キッチンが気になる方はどうぞご覧ください。

壁付けキッチンとは

壁付けキッチンとは、その名の通り壁面に沿ってキッチンが備え付けられていて、壁に向かって作業をするキッチンのことです。

壁付けキッチンは戦後の復興住宅がベースになっているキッチンで、今のように対面キッチンが主流になる前は日本のほとんどのキッチンは壁付けキッチンとなっていました。

このように昔はキッチンと言うと壁付けキッチンのことを指すのがほとんどでしたが、今ではその数は逆転して新築、リフォーム共に対面式のキッチンの方が人気があります。

対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット

 

共働き世代が増えるに連れて家事のあり方も変わっていくことで細かく部屋を区切る間取りがメインの時代から、オープンで広く見えコミュニケーションが取りやすい間取りがメインの時代に変わり、それに合わせて対面キッチンが増えていったんですね。

 

そんな対面キッチンに押され気味の壁付けキッチンですが、家のキッチンは壁付けキッチンが良いと言う方がいるように、今だ根強い人気があるキッチンでもあります。

では、壁付けキッチンの根強い人気の秘密とは何なのでしょうか?

それではまず、壁付けキッチンのメリットについて見てみましょう。

壁付けキッチンのメリット

壁付けキッチン2

Photo:http://www.woodone.co.jp/product/kitchen/suiji/

スペースを広く使える

壁付けキッチンの一番のメリットとして、スペースを広く使えるというのが挙げられます。

「ちょっと待って!対面キッチンの方がオープンな作りでスペースが広く使えるんじゃないの?」

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は対面キッチンの方がリビングやダイニングに開いているのでスペースが広く使えそうなイメージがありますが、意外にも壁付けキッチンの方がスペースを広く使えるんですね。

 

例えば対面キッチンの場合、リビングやダイニングに向いていたとしてもキッチンの中の空間はキッチンで作業することだけに使われることがほとんどです。

対面キッチンのキッチンの中は料理をするためスペースなので、ある意味料理をすることに特化したスペースとも言えます。

 

一方、壁付けキッチンの場合、キッチンのすぐ後ろにダイニングテーブルを置くことが多く、キッチンスペース兼ダイニングスペースというように、料理だけのスペース以外にもキッチンを使うことができるようになります。

そのため、壁付けキッチンにすることで家の面積を有効活用できるんですね。

ちなみにワンルームマンションやアパート、賃貸マンションで壁付けキッチンが多いのも、対面キッチンにするとより広い面積が必要となってしまうので壁付けキッチンにしているケースがほとんどです。

 

また、壁付けキッチンは部屋の壁際にキッチンが来るので、対面キッチンのようにキッチンで空間が区切られることがなく、部屋の中が広く見えると言う効果もあります。

(部屋が広く見えるには視界が遮られずにどれだけ視線が抜けるかどうかが重要というのが大きな理由です)

特にコンパクトなLDKだと、下手に対面キッチンにするよりも壁付けキッチンにした方がスペースを有効活用できますし、見た目も広く見えるという効果も期待できます。

 

昔の家は今の家のように広い大空間を作るのではなく細切れに部屋を設けてあまり広くないスペースにキッチンとダイニングを兼ねたDKという部屋をつくることが多かったですが、壁付けキッチンというのはその広くないスペースに合うキッチンだったんですね。

 

このように、部屋の見た目の広さやスペースの有効活用を考えると、壁付けキッチンは使い方次第で大きなメリットがあるキッチンと言えます。

 

配膳が楽で動線がコンパクトになる

壁付けキッチンの1つ目のメリットに出てきたように、壁付けキッチンの後ろにはダイニングテーブルを配置することが多くあります。

そのため、対面キッチンのように配線する時に1度キッチンを出てぐるっと回ってからダイニングテーブルに行くというようなことは必要無く、振り返ればダイニングテーブルなのでつくった料理を簡単に配膳することができるようになります。

これは壁付けキッチンならではのメリットで、動線としてはかなり楽ですね。

その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について

 

また、振り返ればすぐにダイニングテーブルがあるので、ダイニングテーブルを料理の作業台の代わりにも使えるというのも大きなメリットと言えます。

 

窓に向かって料理ができる(小物も飾れる)

壁付けキッチン

Photo:http://www.woodone.co.jp/product/kitchen/suiji/

壁付けキッチンの場合、キッチンの目の前に窓を付けて、窓を眺めながら料理をすることもメリットの1つです。

窓の外に緑があったり、2階リビングで目の前が開けていたりしていると気持ち良く料理ができますよね。

【保存版】2階リビングまとめ

 

また、ニオイが強い料理をしている時は換気扇だけでなく窓を開けて換気用の窓としても使うことができます。

 

さらには、壁付けキッチンにする場合、窓枠に調味料や小物を置く方も多く、窓回りは個性がとてもよく表れる場所です。

物を沢山置きたい場合は、少し出窓風につくるのもいいですね。(あまり窓を出しすぎると、窓を開けるのが大変になるので注意が必要です。)

また、水に濡れた物を置くことが多い場合、窓枠に水の跡が残ったり劣化や腐る原因にもなってしまうので、物を置く窓枠の下部分だけステンレスで仕上げると水を気にせずに物を置くことができるようになります。(同じように、タイルで仕上げるのもいいですね)

 

目の前が壁のほうが集中できる人も

これは人によりますが、目の前が壁の方が料理に集中できたり落ち着くという方もいらっしゃいます。

実は壁付けキッチンにする方は、このようなタイプの方がとても多くいらっしゃいます。

私(建築士)は家の間取りを作る前に要望だけでなく色々とお話を伺うのですが、「壁付けキッチンにしたい」という方の理由をお伺いすると、「今使っているキッチンが壁付けキッチンで壁付けキッチンに慣れているので、新しい家でも壁付けキッチンにしたい」というお話をいただくことがほとんど。

「ただ、賃貸の壁付けキッチンなのでもっと広くて窓があって明るく、調味料などを置けるスペースが欲しい」などなど、その方独自のアレンジを楽しみたいというお話をよくいただきます。

 

対面キッチンでTVが眺められるような場合についついTVを眺めてしまうという方や、目の前がガヤガヤしているのが気になる方、壁付けキッチンに慣れている方であれば、壁付けキッチンの方が集中できるんですね。

 

また、目の前に壁があると汚れを気にせずに料理がしやすいので、ガスコンロで思う存分料理をしたい方にも向いていると言えます。

 

ちなみに、少し余談になりますが、壁付けキッチンはL型のキッチンととても相性が良いキッチンです。

特に、かなり料理好きな人は壁付けのL型キッチンを選ばれる方が多く、動きが少なくて調理ができるL型キッチンの特性と、同じようにスペースを有効活用できて動きがあまり必要でない壁付けキッチンの特性を上手く使って、すごく効率のいいキッチンにしてしまうんですね。

そのような料理にこだわりのある方の場合、目の前がオープンである必要はあまり無く、壁の方が使い勝手がいいことが多いので、壁付けのL型キッチンを選ぶという訳です。

壁付けキッチンのデメリット

これまで見てきた壁付けキッチンですが、メリットだけでなくデメリットもあります。

それでは次に、壁付けキッチンのデメリットについて見てみましょう。

 

食器棚や家電置き場が難しい

壁付けキッチン3

Photo:http://www.woodone.co.jp/product/kitchen/suiji/

壁付けキッチンの場合、キッチンの後ろがダイニングテーブルとなることが多いので、食器棚や家電製品、冷蔵庫をどこに置くかが一番の悩みのタネとなります。

 

壁付けキッチン場合、キッチンの横に冷蔵庫や食器棚を置くことが多いですが、あまりに横に広がりすぎると、かえって移動するのに手間になってしまうことがあるので、上手くバランスを取りながら冷蔵庫や食器棚を配置する必要が出ててくるんですね。

そのため、間取りは対面キッチンより壁付けキッチンの方が難易度が上がりやすい傾向があります。

(使い勝手を気にしなければ別ですが・・)

 

では、壁付けキッチンの食器棚対策で有効な方法はあるんでしょうか。

 

壁付けキッチンの場合、意外と活躍するのがパントリー。

キッチンのすぐ側に作ることができれば、食器や家電を入れられる心強いスペースとなってくれます。

パントリーの間取りとおすすめの収納方法7選

 

また、どうしても物を置く場所が無い場合、壁付けキッチンとダイニングテーブルの間に収納と作業台を兼ねたカウンターをつくるという方法もあります。

カウンターの下によく使う食器や家電製品を置いておけば、キッチンでの作業はかなり楽になりますし、オープンで中が丸見えになりがちな壁付けキッチンの目隠しにすることもできます。

キッチンで頭を悩ましやすいゴミ置き場問題も解決できるので、壁付けキッチンにするなら1度カウンターを検討してみるのもいいですね。

 

壁付けキッチンは中が丸見え

壁付けキッチン5Photo:http://www.woodone.co.jp/product/kitchen/suiji/

壁付けキッチンで意外に忘れがちなのが、キッチンの中が丸見えになりやすいということです。

対面キッチンの方が中が見えやすいように感じますが、リビングやダイニングから見えるのはキッチンの正面。

一方、壁付けキッチンの場合はキッチンの内側がダイニングやリビングからよく見えてしまうんですね。

 

そのため、キッチンの中が散らかっていないかどうかは、かなり気になるポイントとなります。

 

さいわい、生活感を出すと見た目が急激に落ちてしまうアイランドキッチンとは違い、壁付けキッチンの場合は壁を上手く使えば物を置く場所はかなり作ることができるので、片付け方や物の並べ方など、キッチンを使う人の好みやセンスを上手く取り入れながら、中が見えても大丈夫なキッチンにしていきたいですね。

中が見えるので、壁付けキッチンはどちらかというと片付けが上手い人に向いているキッチンと言えます。

アイランドキッチンで後悔しないために知っておきたいメリットとデメリット

 

また、キッチンがよく見えるということは、キッチンのデザインも目立つということになります。

見た目が良い壁付けキッチンは、対面キッチンよりも見栄えがすることも多く、どのようなキッチンを入れるかは対面キッチンよりも重要視されやすい傾向もあります。

 

動線を増やしすぎない

壁付けキッチンは対面キッチンと違い、調理スペースとダイニングスペースを兼ねることでスペースを有効活用できるのがメリットですが、この料理以外にもスペースが使えるというのがデメリットになってくることもあります。

 

調理スペースとダイニングスペースの間に人がよく通る動線があると、料理の邪魔になるだけでなく、刃物や熱いものにぶつかって怪我の元になってしまう恐れが出てくるんですね。

その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について

 

例えば小さなお子さんがキッチンで火を使っている時や包丁を持っている時に周りでウロウロしているとやっぱり怖いものです。

 

そのため、壁付けキッチンを作る場合はできるだけ奥まった位置に配置するなど、キッチンをどこに持ってくるかで使い勝手が大きく変わってきます。

キッチンとダイニングで作業や食事をする用途以外に動線を増やさないのがポイントになってくるんですね。

やはりキッチンは落ち着いて料理ができる場所に作るのが大切です。

 

TVを見たり家族との会話はしにくい

壁付けキッチンはキッチンの前がどうしても壁になってしまうので、TVを見ながら料理をするのには向きませんし、会話も対面キッチンと比べるとしにくくなるのもデメリットと言えます。

 

特に壁付けキッチンの場合はリビングとは離れてしまいやすいので、この辺りが気になるかどうかは壁付けキッチンにする場合はチェックしておきたいポイントです。

ただ、壁付けキッチンの場合はすぐ近くにダイニングテーブルが配置されることが多く、お子さんがダイニングテーブルで宿題をしている場合などは対面キッチンよりも勉強を見てあげやすいなど、壁付けキッチンにしたからと言って必ずしも会話がしにくいということはありません。

 

壁付けキッチンが孤独に感じてしまうので対面キッチンにしたいというケースは多いですが、その理由はキッチンだけが孤立してしまうから。

家族の笑い声が聞こえる場所と離れて作業しているので寂しく感じてしまいやすいんですね。

そのため壁付けキッチンにする場合はダイニングテーブルを家の中心にするなど、つながりのあるキッチンを目指すのが楽しい壁付けキッチンを作る秘訣となります。

その他 独立したキッチン

壁付けキッチン6

Photo:http://www.woodone.co.jp/product/kitchen/suiji/

ここまではオープンな壁付けキッチンを見てきましたが、壁付けキッチンの場合、独立型の壁付けキッチンにするという方法もあります。

アパートやマンションでたまに見かけるキッチンだけが独立したスペースになっているキッチンですね。

このような独立型の壁付けキッチンにもやはり一定のニーズがあります。

 

これは完全に好き嫌いが分かれるので、籠って料理をしたいのか、それともある程度オープンな場所で料理をしたいのか。

この辺りでオープン型、独立型どちらの壁付けキッチンにするかが分かれてきます。

 

独立型の壁付けキッチンの場合のメリットとしては、キッチンが独立した部屋となるので料理のニオイや水回りの音がリビングなどに届きにくく、リビングの快適性を上げやすいという点があります。

油やニオイが気になりやすいオープンキッチンとは反対という訳ですね。

 

また、小さなお子さんが入りにくいように簡易的な扉をつけてキッチン周りに知らないうちに近づかないようにしやすいのも独立型の壁付けキッチンの特徴です。

 

そのほか、キッチンが独立した部屋のようになっているのでリビングやダイニングとのバランスを考える必要はあまりなく、好きなように物を置いたりインテリアを揃えることができるというのも独立型キッチンのメリット。

独立しているので来客時もキッチンの中が見られないというのも良いですね。

 

一方、独立型の対面キッチンのデメリットを挙げるとすると、キッチン内の換気や採光を意識しておかないとニオイがこもりがちで暗い雰囲気のキッチンになってしまうなんてことも。

そのため独立型のキッチンにするなら窓は必ず設けておきたいですね。

 

その他では、キッチンを独立させるのでLDKの中からKが分かれることになりLDが狭く見えやすくなります。

キッチンの面積は約5帖ほど。例えば20帖のLDKだと15帖のLDとなるんですね。

これは部屋の見た目に意外と効いてきます。

 

また、独立型の壁付けキッチンを選ぶ方は会話をしながら料理をしたいという要望はほとんどないので会話をしにくいというのはほとんどデメリットにならないのですが、キッチンが独立しているのでダイニングまでの動線が少し遠くなりがちなのはデメリットとなりがちです。

料理や食器を持って移動する距離が長くなってしまうんですね。

そのため、動線を短くするために例えばキッチンの前から料理を出せるようにするという方法もあります。

こんな感じですね。

独立型キッチン

Photo:https://www.pinterest.com.mx/pin/815221970021785301/

イメージとしては一部オープンになっている厨房という感じでしょうか。

こうすることで独立型キッチンのデメリットである動線の長さを短くすることができるんですね。

このような作り方をすると完全にキッチンが奥様の城といった感じになります。

こんなキッチンから美味しい料理が出てきたらカッコよすぎますよね。

 

独立型キッチンというと個室というイメージが強いですが、作り方次第でオシャレで明るく動線もコンパクトにすることも可能です。

 

オープン型、独立型どちらを選ぶにしろ、料理をする人が楽しく料理ができて日々の家事にストレスを感じさせない壁付けキッチンにしたいですね。

まとめ

今回は壁付けキッチンのメリットとデメリットについて見てきました。

今は対面キッチンを選ぶ方が多くて比較的劣勢な壁付けキッチンですが、メリットもたくさんあり、どのように料理をしたいか、またどのようにキッチンを使いたいかで対面キッチンの方が合っている、壁付けキッチンの方が合っているというのが決まってきます。

 

特にキッチンは間取りに与える影響が大きいので、間取りを作る最初の段階で対面キッチン、壁付けキッチンを含めて、どのようなキッチンにしたいかというイメージを持っておくことがとても大切です。

それぞれのキッチンのメリット、デメリットを踏まえながら、あなたにあったキッチンはどのキッチンなのかを家づくりの初めの段階で1度考えてみてもいいかもしれませんね。

では。

 

キッチンについてはこちらも参考にしてください。

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スイッチの種類。おすすめのスイッチとおしゃれスイッチをご紹介します。

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こんにちは、O型建築士です。

今回は家のスイッチについてお話したいと思います。

 

スイッチっと言うと、照明を付けるためにオンとオフを切り替えるための物であまり意識することが無いかもしれませんが、実はスイッチってかなり種類があるんです。

最近ではどんどん新機能が追加されていって、スイッチメーカーさんも「こんな新商品でましたよ」ってホントよく説明に来てくれます。

そこで今回は、家に使う定番のスイッチや便利スイッチを解説しつつ、おまけにデザイン性の高いスイッチもご紹介したいと思います。

それではどうぞご覧下さい。

スイッチの種類

まずは、一般的に良く使われるスイッチと便利なスイッチをご紹介していきたいと思います。

いろんな機能があるスイッチを上手く組み合わせて、使いやすい家にしていきたいですね。

 

一般的なスイッチ

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Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

上の画像は一般的なスイッチ、パナソニックのコスモシリーズの画像です。

一般的にスイッチと言われれば、新築の家の場合はコスモシリーズがつくことがほとんどです。

日本で一番使われているスイッチです。

 

パイロットスイッチ

 

Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

あかりを点灯している時は赤色に点灯。

消灯すると緑色に変化するスイッチです。

外部照明や門灯など、消し忘れが多い場所に使うと消し忘れを防止する事ができる便利なスイッチですね。

 

ほたるスイッチ

Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

暗闇の中でもスイッチがほんのり光っているので、どこにスイッチが有るのか教えてくれるのがほたるスイッチです。

玄関ホールなんかに使うと、家が真っ暗でもスイッチの場所が分かるのでとても便利です。

ほたるスイッチとパイロットスイッチの両方の昨日を備えたスイッチなんかもあります。

 

調光器付きスイッチ

スクリーンショット 2015-09-04 16.54.44

Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

調光器付きのスイッチです。

部屋を明るくしたり暗くしたりと、その時々に合わせてお好みの明るさに調節できる便利でムーディーなスイッチです。

調光はどんな照明でも可能という訳ではなく、調光機能に対応している照明器具を選ぶ必要があるので注意が必要です。

 

その他の便利なスイッチ

スクリーンショット 2015-09-04 16.38.23

Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

一般的なスイッチ以外に、その他の便利なスイッチもご紹介します。

 

まず、センサーが付いていて自動的に入り切りしてくれるスイッチは最近人気です。

例えば、家に帰ってくるとセンサーが自動的に反応して照明を点灯してくれたり、トイレや廊下で人がいる時だけ点灯するスと言った感じです。

玄関が自動的に点灯すると、荷物を持っていても楽チンですし、夜にトイレに起きた時に廊下をほのかに照らしてくれたりと、かなり実用的なスイッチですね。

さらにスイッチ自体が取り外せてリモコンの役割をしてくれるスイッチなんかもあります。

スイッチのデザイン

スイッチのデザインというのはかなり沢山あります。

大きなメーカーが出している物から、インテリアショップが販売しているものまで様々です。

ここでは定番のスイッチのデザインと、デザイン性が高いおすすめスイッチをご紹介していきます。

 

一般的なスイッチ

スクリーンショット 2015-09-04 16.44.51

Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

一般的にスイッチと言えば、パナソニックのコスモシリーズが標準仕様になっている事がほとんどです。

スイッチの代名詞とも言えるんですね。

 

デザインは丸みを帯びたラウンド型と四角い形をしたスクエア型の2種類から選ぶ事ができます。

デザインに関しては文句無しにスクエア型の方が上なので、スクエア型を選ぶのがおすすめです。

(スイッチと言えば、自動的にラウンド型になってことがあるので注意が必要です!ちなみに、うちの会社はスクエア型が標準になっています)

 

ラフィーネアシリーズ

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Photo:http://www.panasonic.com/jp/home.html

パナソニックのシルバー色のスイッチです。

コスモシリーズよりもシンプルでスタイリッシュになっていますね。

ただ、コンセントは全部シルバーではなく白い部分が出てしまうのが残念なところです。

 

JINBO NKシリーズ

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Photo:http://www.jimbodenki.co.jp/

四角くてシンプルなスイッチを付けたいという人は多いですが、意外にそんなスイッチを出しているメーカーはほとんどありませんでした。

ところが、数年前にJINBO  NKシリーズが発売されると、一気にシンプルなスイッチの代表格にまで駆け上がりました。

良い意味でおもちゃのような、本当にシンプルなスイッチです。

色も白の他、グレーと黒もあるのでインテリアや壁紙に合わせて選ぶ事ができます。

ほたるスイッチやパイロットスイッチにも対応しているので、場所を選ばずに使う事ができるのがうれしいですね。

 

パナソニック クラシックシリーズ

Photo:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/haisen/switch_concent/cla-chic/

今までインテリアショップなどでしか見ることが少なかったクラシックなスイッチがパナソニックから発売されました。

クラシックなデザインなのでナチュラルな空間やヴィンテージな空間にぴったりのスイッチですね。

 

これまではこのようなデザインのスイッチはインテリアショップ等で購入して施主支給という形で取り付けるというケースになることが多かったですが、大手メーカーのパナソニックが販売することで仕入れや取り付けが簡単になる点はとても魅力的です。

色違いのスイッチを使えばインダストリアルなコンクリート打ちっ放し空間にも似合うので、シーンに合わせてうまく使いたいですね。

 

トグルスイッチ

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Photo:http://www.r-toolbox.jp/

メカとか機械についてそうなトグルスイッチ。

一目見ただけでは、スイッチには思えない個性あふれるスイッチです。

部屋にこんなのがあったら、ついついさわってみたくなりますよね。

男の遊び心あふれる一品です。

 

鉄のスイッチプレート

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Photo:http://www.r-toolbox.jp/

鉄の素地仕上げのスイッチプレートです。

余計な物がついていない、鉄の無骨さが全面に押し出されています。

コンクリート打ち放しの家など、飾り立てた家ではなく材料そのままの味が出ている家にすごく合うスイッチプレートです。

 

P.F.S.スイッチプレート

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Photo:http://item.rakuten.co.jp/bicasa/b120-018-003/

家具や雑貨で有名なパシフィックファーニチャーのロングセラーアイテム、節電推奨スイッチプレートです。

ヴィンテージ感あふれるスイッチプレートなので、ヴィンテージやアメリカンなインテリアと良く合いますね。

TRUCK FURNITUREの家具を購入する人は、このスイッチプレートをよく使っている気がします。

お洒落な家具や雑貨が見つかるおススメのインテリアショップ14選

 

アメリカンスイッチプレート

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Photo:http://www.geocities.jp/tnxjh158/suiti.html

LEVITON社のアメリカンスイッチプレートです。

珪藻土の壁などラフな塗り壁との相性が抜群のスイッチですね。

この感じが好きな人にはたまらない人気のスイッチです。

 

木製スイッチプレート

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Photo:http://item.rakuten.co.jp/kuratano/cr-91400012/

パインの無垢材を塗装してエイジング加工を施したアンティーク調のスイッチプレートです。

木製のスイッチプレートの場合、木目のまま使っているスイッチプレートは目立ちすぎてしまうのであまりお洒落とは言えませんが、塗装をして木目を消してあげればお洒落なスイッチプレートに早変わりします。

こういうスイッチプレートを使ってあげるのも楽しいですね。

 

ちなみに、デザイン性が高いスイッチは電気のオンオフ以外の機能がほとんどありません。

また、電気工事に影響が出てくる事があるので、一般的なスイッチ以外を使う場合はあらかじめ住宅会社に確認をとっておく方が良いですよ。

このあたりを踏まえておくのが、デザインスイッチを使う際のポイントです。

 

まとめ

今回はいろんなデザインのスイッチについて見てきました。

スイッチと一言で言ってもいろんなスイッチがあるんですね。

また、スイッチのデザインを変えるだけで家の印象はかなり変えることができます。

いろんなスイッチを上手く使い分けながら、お洒落で使いやすい家にしてくださいね。

では。

 

スイッチについてはこちらも参考にしてください。

電気配線図はここを注意!スイッチを使いやすくする方法

コンセントについてはこちらを参考にしてください。

コンセントの配線を失敗しないための5つの方法

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

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行列ができる間取り診断

一戸建て住宅だけが持つ7つの魅力って何?

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家を選ぶ時、一戸建ての住宅にするか、それともマンションにするかで迷う方も多くいらっしゃると思います。

一戸建て、マンションどちらもそれぞれ魅力がある住宅ですが、選ぶならあなたに合った方を選びたいですよね。

そこで今回は、一戸建て住宅が持つ7つの魅力について見ていきたいと思います。

一戸建て住宅にするかマンションにするか迷っている方、一戸建て住宅を建てようと思っている方はぜひご覧ください。

一戸建ては間取りが自由

一戸建ての家の大きな魅力としては、間取りが自由ということが挙げられます。

リビングの大きさや水回りの位置といった間取りの基本的な部分から、家の形といった外観、どこに家を配置して駐車スペースを何台取るといった配置計画まであなたの希望に合わせて自由に計画することができます。

 

間取りが最初から決まっているマンションと比べてみると、やはりこの間取りの自由さは一戸建てならではの魅力ですね。

マンションではリノベーションして間取りを変えるという方法もありますが、限られた空間の中という制限がありますし、家の大きさや高さを変更できないという点では自由度はやはり一戸建てよりも制限されてしまいます。

マンションと比べてみると、一戸建ては間取りだけでなく吹き抜けなど高さも自由に設定できますし、家の大きさも自由に決めることができる点で自由度が高いのが分かります。

 

その一方で、間取りが自由ということは逆に言えばそれだけ間取りの設計の重要度が高いということになります。

そのため、相性の良い建築士や腕のある建築士に間取りを設計してもらうことが一戸建ての住宅ではとても大切なんですね。

良い家をつくる設計士が必ずもっているもの

設計士さん次第で、どうしてこんなにも違うの?その理由をお答えします。

 

また、一戸建ての家の場合でも建売住宅の場合は家がすでに完成しているので、間取りが自由という訳にはいかない点は注意が必要です。

建売住宅と注文住宅の違い。どっちも造った建築士が分かりやすく解説します。

一戸建て住宅ならではの屋外空間

Photo:https://www.s-housing.jp/archives/56747

くつろげる庭スペースや、欲しい台数分の駐車スペースなど、屋外空間を自由に作れることも一戸建て住宅の大きな魅力。

マンションでも1階の住戸は庭付きになっているマンションもありますが、その大きさは予め決まっていますし、1階以外の住戸でもバルコニーは有っても庭があることは有りません。

家庭菜園を作って取れた野菜で料理を作ったり、庭にシンボルツリーを植えて季節感を楽しむなど、土が身近にあるからこそ楽しめるのは一戸建て住宅ならでは。

おすすめのシンボルツリー17選と、シンボルツリーを植える時のポイント

 

また、夏にはお子さんのプールを庭に広げるのも楽しいものですね。

都心部では庭を作るのが難しい場合もありますが、小さなスペースでも庭を作ると空間に広がりが出てきますし、デッキを敷いてちょっとした縁側のようにするだけでも秘密基地のような空間を作ることができるようになります。

 

このように庭を作るのも楽しいですが、駐車スペースを自由に作れるのも一戸建て住宅の魅力。

必要な台数分の駐車スペースを確保することができますし、マンションでよく見かける機械式の駐車場と比べると、車を止める時の手間は圧倒的に少なくなります。

家を建てるなら知っておきたい車の駐車方法

 

また、駐車場代が必要ないというのも数十年単位でランニングコストを考えるとかなり大きな金額になるのでありがたいですね。

 

このように一戸建て住宅は屋外空間を自由に使えるというのは大きな魅力になる一方、周りにも家が建っている場合は周りへの配慮も必要となります。

住宅密集地でのバーベキューなど、ニオイや大きな音が出る場合は気をつけたいですね。

家でバーベキューをする時のメリット、デメリット

一戸建て住宅は広い

マンション:70㎡

一戸建て :95㎡

これは都内のマンションと一戸建ての広さを比べた数値になります。

マンションと比べると、一戸建て住宅の方が広く作られているんですね。

この違いは階段スペースを差し引いたとしても、畳で言うと約12帖ほどの差、つまり部屋2つ分に相当します。

 

そのため広いLDKを確保したい場合や、家族の人数分の子供部屋、収納も確保しやすいですし、部屋の大きさを少しコンパクトにしてその分LDKを大空間にするといったことも可能です。

 

もちろん、豪邸でもない限り何でもかんでも広くするのには限界があります。

必要な物、優先順位が高い物を明確にすることで、よりコストパフォーマンスが高くて住み心地の良い家を目指したいですね。

良い家を建てる秘訣!それは本当に必要な物ですか?

一戸建て住宅は明るく風通しが良い

一戸建て住宅は明るく風通しの良い家にすることが可能です。

マンションの場合は外に面しているのが玄関のある北側とLDKのある南側の2面だけということが多いですが、一戸建ての住宅は四方が外に面しているのでどの部屋にも窓を設けられ、明るく、またより多くの風を家の中に取り込むことが可能になります。

特に風通しの面では部屋に1つしか窓がないマンションと比べると、風の出入り口を作れる一戸建て住宅の方が断然風通しを良くできるんですね。

 

このように明るさや風通しで恵まれている一戸建て住宅ですが、明るさも風通しも窓の種類と配置次第で大きく変わってきます。

言い換えれば明るくなるのも風通しを良くするのも窓と間取り次第と言うこと。

そのため窓を上手く使って家を設計するのも、一戸建ての住宅では大切なことなんですね。

家を建てるなら必ず知っておきたい窓の話

家の明るさは大丈夫?後悔しない明るい家にする方法

どこから風が吹いてくる?風通しの良い家をつくる方法

一戸建て住宅は家からすぐに出られる

一戸建て住宅とマンションを比べた場合、一戸建て住宅の方が外出するときに圧倒的に楽になります。

マンションの場合は家を出てからエレベーターへ行き、エレベーターに乗って下に着いてからエントランスへ向かうというように、家を出るまでにかなり時間がかかります。

特に大規模マンションの場合はその傾向が顕著です。

 

一方、一戸建て住宅の場合は玄関を出て少し歩けば道路まで出られます。

忙しい朝なんかはエレベーターに乗っている時間や待ち時間を考えるとかなり楽ですね。

 

また、駐車場の使い勝手も一戸建て住宅の方がかなり便利です。

玄関から駐車場が近いので車にもすぐ乗れますし、荷物の搬入も家と車が近いので楽チン。

車を大切にしている方や、雨が多い地域なんかではビルトインガレージにして濡れずに車に乗れるようにするなど、駐車場の配置も自由自在です。

知らないと損をするビルトインガレージのある家の作り方

 

意外と気づきにくいことですが、すぐに外に出られると言うのは一戸建て住宅ならではのメリットと言えます。

一戸建て住宅は子供を遊びやすい

一戸建て住宅はそれぞれ独立しているのでプライバシーが確保しやすいのも大きなメリットです。

マンションでは家の上下左右に他の人の家があるので、音や振動というのはどうしても気になってしまいます。

子供がいる家だと周りの家のことがより気になりますし、子供を好きに遊ばせてあげられないのも可哀想に思うこともありますよね。

そのため一戸建て住宅を建てると言う方の中には、「子供を自由に遊ばせてあげたい」という理由を挙げる方も多くいらっしゃいます。

 

一方、プライバシーをしっかり確保するには外から家の中がどう見えるか意識してみるのも重要です。

一戸建て住宅を建てる場合は周りの視線を上手くカットした家を建てたいですね。

家の中が近所から丸見え?視線をコントロールするための4つの方法

一戸建て住宅は増改築で大きさを変えられる

将来の生活環境に合わせて家をリノベーションするだけでなく、大きくしたり小さくしたりできるのも一戸建て住宅の魅力です。

将来お子さんが巣立ったので夫婦二人の生活に有ったサイズの家に減築したり、親御さんを引き取って二世帯住宅にするので部屋を増やす場合など、ライフスタイルに合わせて家の形を変えられるのは一戸建て住宅ならではです。

二世帯住宅を失敗しないための5つのポイント

 

また、一戸建て住宅は大規模のリノベーションをすれば全く変わった家にすることもできます。

そのため、中古住宅を買ってリノベーションをするという方も最近は増えています。

家の建替えとリフォーム、どちらがお得で価値がある?

 

その他、マンションの場合は住民の多数の同意がないと手を加えることが難しいのですが、一戸建て住宅の場合は自分の意思だけで家の手を加えられるのも大きな魅力です。

まとめ

今回は一戸建て住宅の魅力について見てきました。

一戸建て住宅には、一戸建て住宅ならではの魅力が沢山あります。

そんな一戸建て住宅の魅力に価値を感じるかどうか。

この部分が一戸建て住宅とマンション、どちらにするか迷った時の大きな判断材料となります。

ぜひ、あなたがどちらが合っているのかどうか考えて見た上で、一戸建て住宅かマンションを選んで快適な生活を送ってくださいね。

では。

 

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

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建売住宅と注文住宅の違いって何?どっちも造った建築士が分かりやすく解説します。

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「建売住宅と注文住宅では、家で何か大きく違うものなのでしょうか?

建売住宅はすでに家が建っているので中が見られるけども、家が完成しているので間取りの変更はできない。

注文住宅は間取りが自由に家を建てることができるというのは分かるのですが、それ以外の違いがあるのかどうか気になってしまいます。」

このような相談を読者の方からもらいました。

 

建売住宅と注文住宅の大きな違いって一体何なんでしょうか?

 

確かに建売住宅と注文住宅の違いって言うと、「建売住宅はたった家が見れる」「建売住宅の方が価格が安そう」というイメージくらいしか浮かばないのではないでしょうか。

今回は建売住宅にするか注文住宅にするか迷っている人はもちろん、建売住宅、注文住宅のどちらかに決めているという人も、ぜひ参考にしてください。

建売住宅と注文住宅について

建売住宅と注文住宅どっちがいい

私はかれこれ長い間、注文住宅の建築士をしておりますが、実はこれまで働いたことのある会社で建売住宅を担当させてもらった事があります。

そのため、建売住宅がどのようにして出来ているとか価格の安い理由も身をもって経験しましたし、建売住宅と注文住宅との違いもすごくよく分かります。

今回は建売住宅、注文住宅の違いをありのままお伝えしますので、家を建てる(買う)判断材料にしてくださいね。

 

まずは建売住宅と注文住宅について、「立地(土地)」、「家の価格と品質」、「家の間取り」という大きく分けて3つの視点で見ていきたいと思います。

それでは「立地(土地)」についてみていきましょう。

立地(土地)について

立地

建売住宅は立地が良い物件も出やすい

建売住宅は不動産会社や住宅会社が土地を仕入れてから家を建てるので、かなり立地が良い建売住宅が販売されることがあります。

なぜ立地が良い建売住宅が出やすいかと言うと、建売住宅の場合は土地の仕入れが大きなウェートを占めるので建売会社は独自の仕入れネットワークを持っている事が多いですし、広すぎて個人では買えないような大きな土地でも細かく区割りをして個人が買いやすい広さ、価格にして販売するという方法もあるので、通常の不動産市場ではあまり出てこない土地に家を建てて販売することができます。

とにかく立地が良ければ家を建ててしまえば誰かが必ず買ってくれて売れ残る事がないので、建売会社は土地情報の収集に力を入れるんですね。

 

また、建売住宅には2、3棟くらいの小規模な物から、100棟単位の大きな分譲地の建売住宅というのもあり、大きな分譲地はメリットも多くあります。

例えば、新しい街をつくる事になるので、皆新しく住む人ばかりになって子供の同年代の友達も多くなります。また、古いしがらみというのがほぼ無いので、そういったのが苦手という方にも向いていますね。

さらには街並みにも力を入れている分譲地なんかもあり、不動産価値を落とさない取り組みをしているところもあります。

 

注文住宅は自分で土地を見つけないといけない

注文住宅の場合、家を建てる土地を探して購入する場合と、親御さんの空き地や畑に家を建てたりや今の家を建替えるというケースがほとんどです。

 

特に注文住宅を土地探しからはじめた場合、家を建てる土地を自分、もしくは住宅会社と協力して手に入れる必要があります。

そのため、家だけでなく土地の最低限の知識も身につけておかないと、土地探しに失敗したなんて事も起こる可能性があるんですね。

また、いつまでに引越したいと思っている人の場合、希望の土地がなかなか見つからないので建売住宅やマンションまで視野を広げるという事もあります。

土地と工務店、どちらを先に決める方が良い家が建てられるの?

 

このように注文住宅は、まずは家を建てる土地をいかに手に入れるかという点では建売住宅よりも難しい反面、すでに土地を持っている場合は建売住宅と言う選択肢は無く、注文住宅やそれに近い家を建てる事が基本となります。

あなたに合っている家はどれ?家は注文住宅だけでは無いんです

 

家の価格と品質

大工

建売住宅は価格が安いがそれなりの品質

建売住宅は注文住宅と比べて、少ない予算で家を手に入れる事ができます。

間取りの打合せや仕様の打合せが必要ないので、人件費の分だけ価格を下げたり、大量発注で部材の単価を下げる事ができるからなんですね。

ところが、建売住宅は人件費や材料費以上の価格を下げて販売していることがほとんどです。

 

なぜでしょうか?

 

答えは、工事の品質も下げていることが多いからです。

 

工事の品質が下がる原因として、建売住宅は家の数をこなすことで利益が出るような仕組みになっています。

そしてそれは、工事をする大工さんや職人さんにも同じ事があてはまります。

 

例えば大工さんの報酬は、1棟建てて〇〇万円と言うように決まります。そしてこの金額は建売住宅の場合、注文住宅よりもかなり安い単価に設定されます。

そのため大工さんにとっても建売住宅の場合は数をこなさないと利益が出ず、良い家を建てるのが目的ではなく、早く家を建てて数をこなすことが目的となってしまいやすいんですね。

同じように現場をチェックする現場監督も大量の家を少人数で監督する必要があるので、品質チェックよりも発注業務や職人の段取りがメインの仕事となり、家の品質は二の次になることがとても多い傾向があります。

建売住宅では現場を見に来る施主さんもいないですし、壁をふさいでしまえば中はもう見えません。

こうして価格は安いけども、質も悪い家が出来上がっていきます。(アパートなんかも同じような感じです。)

 

ちなみに、私の会社でもごく稀に分譲住宅をつくりますが、注文住宅と同じ仕様、品質、同じ施工面積なら人件費分と量を発注して安くなった部材くらいしか原価は下がりません。相場よりも数百万円安い建売住宅の場合、必ず何かを下げているんですね。

施工面積って何?よく分からない建築用語を解説します

 

注文住宅の価格と品質

注文住宅の場合、品質が悪いとクレームになり下手をすると評判も落ちて死活問題になりかねません。

そのため、ちゃんとした住宅会社や工務店は職人に対しても一定レベル以上の品質を求め、教育したりもします。

もちろんその分、発注する単価は品質がほとんど問われない建売住宅よりも高くなりますが(当たり前といえば当たり前ですね)、丁寧に家が長持ちするように家をつくるようになります。

(ちなみに、一定レベルを超えない職人や、良い家をつくるより数をこなす事が好きな職人が建売現場へと流れていく傾向があります。)

 

また、注文住宅の場合は工事中に施主さんが来る事もありますし、大工さんと施主さんが話す機会もあります。

このお互いの顔が見えるというのが結構重要で、顔見知りの人の家を手を抜くという事は性格がねじ曲がっていない限り普通はしません。反対に仲良くなって棚板や踏み台などをサービスしてもらったという話も良く耳にします。

このように、建売住宅と注文住宅では根本的な考え方が違うため、価格も品質にも大きな差が出るんですね。

家の建築中は工事現場に行くべき?良い家を建てるための法則

 

注文住宅でも注意!!

一言で注文住宅といっても、様々な種類の注文住宅があります。

建売住宅メインの会社がつくる注文住宅は、建売住宅と品質はほとんど変わらないことがほとんどなので注意してくださいね。(建売住宅の職人が家を建てるので)

こだわった注文住宅を建てるなら、注文住宅に力を入れている住宅会社や工務店で建てないと「これが注文住宅?」という事になってしまうこともあるので注意が必要です。

あなたに合っている家はどれ?家は注文住宅だけでは無いんです

家の間取り

家の間取りと動線

建売住宅の間取り

建売住宅はすでに家が完成しているので、実際の家の中を見学してから買うか買わないかの判断をする事ができます。

その結果、注文住宅であるようなイメージと違ったという事はありません。(良い意味でも悪い意味でもです)

 

建売住宅の間取りについては、建売会社は建売住宅が在庫となるのを嫌います。

資金をつぎの案件にまわせないからなんですね。

そのため建売住宅は売りやすい家がメインとなります。売りやすい家にするとなると、誰でも一応は住むことができる無難な〇LDKと言った家になります。

誰でも住めると言えば住めますが、ただの箱のような家と言われれば確かにそんな感じもしますね。

 

もちろん使いやすそうな間取りもありますが、使いにくそうなヘンテコな間取りもあります。

やはり建売住宅の魅力は中を見てから決められる事です。変な間取りの家でも中を見て納得して買う訳なので、注文住宅のように間取りでの失敗は少ないと言えます。

 

一方、建売住宅で多いのがコンセントが変な位置についているとか、家具が収まらないという住んでからの不便さです。コンセントは設計者が家具を想定して配置していますが、実際に住む人がそこに置くとは限らないですよね。

コンセントの数も原価の関係で多くつける訳にいかないので、必然的に少なくなっています。

 

また、建売住宅しか担当しない設計者は実際に住んだお客さんの声を聞く事がほとんど無いので、何が良くて何が悪かったかという経験値を積み上げる事ができません。

そのため、使い勝手が良いか悪いか本当のところが分からないまま、次々に同じような家をつくることになっているのもよく見かけます。

そのため住む人の立場になって考えるという顧客目線が欠落した間取りも多く、そのような間取りの家を買わない目利きも必要になってくるんですね。

良い家をつくる設計士が必ずもっているもの

 

ブランド建売住宅で体験した事

少し余談になってしまいますが、あるブランド建売住宅で私が体験した事を少々お伝えします。(あくまで私の体験です)

以前、誰でも聞いた事がある大手の〇〇建設とか〇〇不動産とかが販売している建売住宅の間取り会議に参加したことがありました。最初は私も気合いを入れて参加していましたが、毎回何時間もどうでもいいことに大の大人が何人も集まって、家に大した影響が無い事について不毛な会話を繰り広げていました。(まともな人に聞いたところ、他に仕事が無く暇らしいです)

有名な会社が販売するブランド建売住宅?は、そんな不毛な会議に参加している高給取りの人件費分が上乗せされているんですね。

そのため建売住宅を買うなら、良い建売会社を見極めるのが一番のポイントと言えます。(販売は外部委託されている事が多いですが、建売会社から直接話を聞ける場合はしっかり聞いてみてくださいね)

 

注文住宅の間取り

注文住宅の間取りをつくるには、家の要望を聞いてから間取りをつくるという、建売住宅には無い工程がプラスされます。

また間取りだけでなく家の仕様なんかも決めていくので、家づくりの楽しさも存分に味わえます。(その分、悩みもします)

その結果出来上がった家は、あなたの生活に合った家であるのはもちろん、家で暮らす事の楽しさも気付かせてくれるはずです。

 

その一方で注文住宅は時間もかかりますし、住宅会社や担当の設計者のレベルによって家の出来が左右されるという側面もあります。

また、注文住宅とは名ばかりの使い回しの間取りを手直ししただけなんて事もありますので、その土地に本当に合った間取りなのか見極める力が求められます。

注文住宅は手間もかかりますが、その時間を楽しめるかどうか。

この部分があなたが注文住宅に合っているかどうかの判断基準となるんですね。

まとめ

今回は建売住宅と注文住宅の違いについてお伝えしました。

建売住宅と注文住宅の大きな違いは3つ。

「立地」と「家の価格と品質」。

そして最後に「間取り」です。

言い換えると「家に自分を合わせるのか」、それとも「家を自分に合わせるのか」という事なんですね。

 

建売住宅は「家の価格と品質」を低くして「家に自分を合わせる」。

注文住宅は「家の価格と品質」を高くして「家を自分に合わせる」。

(最近流行の中古を買ってリノベーションするという人は、「価格と品質」は下げたいけど、「家を自分に合わせたい」という選択肢である事が分かりますね。中古なので間取りや耐久性に制約はあるけども、建売住宅と注文住宅のいいとこ取りをしたといった感じです。)

 

もちろん、予算がないのに注文住宅を建てるという無理をする必要もありませんし、家以外にお金を使いたいという人もいます。

反対に、家にこだわりがある人が建売住宅を買っても満足できません。

要は自分の優先する項目は、「家の価格」なのか「家の品質」なのか。「家に自分をあわせる」ことでOKなのか、それとも「自分に合った家」である事が重要なのかを考えてみると、自ずと自分が建てる(買う)べき家の姿が見えてきます。

 

あなたもぜひ自分に合った家を選んで、充実した人生を送ってくださいね。

では。

 

家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。

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建売住宅と注文住宅の違いって何?

  • 建売住宅は「家の価格と品質」は低くして「家に自分を合わせる」。
  • 注文住宅は「家の価格と品質」を高くして「家を自分に合わせる」。
  • 優先する項目は、「家の価格」なのか「家の品質」なのか。「家に自分をあわせる」ことでOKなのか「自分に合った家」である事が重要なのかを考えてみると、建売住宅が合うのか注文住宅が合うのかが分かる。

家の明るさは大丈夫?後悔しない明るい家にする方法

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「光がたくさん入る明るい家にしたい」

家を建てるほとんどの方は、そう思うのではないでしょうか?

せっかく家を建てるのに、日当りが悪くてジメジメした雰囲気の家を建てたいという方はいないですよね。

やはり光の入る明るい家の方が暮らしていて気持ちが良いものです。

 

このように家を建てるなら明るい家にしたいものですが、実は実際に家ができたときに思っていたよりも明るくなかったと感じる方も多くいらっしゃいます。

では、どうして思っていたのと明るさが違う家ができてしまうのでしょうか?

今回は、家ができてから後悔しないような明るい家にする方法をご紹介したいと思います。

明るい家ってどんな家?

「明るい家」と言うと、あなたはどんな家を想像しますか?

 

家の中にサンサンと日がそそぐ明るい家にしたいという方もいれば、ある程度日の光が入って日中に電気を使わないくらいの明るさがあるといいという方もいると思います。

そうなんです。

「明るい家」と言っても、前者と後者では明るさの基準が全く違うんですね。

 

このように、一言で「明るい家にしたい」と言ったとしても、実は「明るい家」に求める明るさというのは人によって違ってくるものなんです。

それだけ明るさというのは人に伝えにくい項目でもあります。

 

では、実際に家を建てる時にあなたに合った明るさの家にする方法について見ていきましょう。

 

例えば、家の打ち合わせで要望を伝える時にあなたが「明るい家にしたい」と設計担当者に伝えたとします。

すると、どうなるでしょうか?

 

先ほどの人によって明るさが違うように、明るさの基準と言うのも設計者担当者次第で違ってきます。

「明るい家」と聞いて、敷地条件を踏まえた上でできる限り明るくするようにするのか、それとも他に優先事項があって、それを叶えた上で暗くない程度に明るい家であればいいと思うのか。

設計者の考え方や捉え方次第で、家が完成した時の明るさは違ってくるんですね。

 

このように、明るさというのは人によって基準が違うだけでなく言葉で伝えるのも難しいものなので、家ができてから「思っていたよりも暗かった」という後悔を生み出す原因となってしまうんです。

 

そうならないためにも、「明るい家」にしたいと伝えたから「新しい家はきっと明るい家になるだろう」と何となく思うのではなく、「どれだけの明るさの家にしたいのか」という部分を設計者に伝えて意思疎通しておくことが重要になってくるんですね。

 

どれだけ明るさを重要視するかで家のゾーニングは変わってきますし、敷地条件によっては吹抜けや勾配天井など色んな手法を使って明るさを確保する必要が出てくる場合もあります。

間取りが上手く行かないのはゾーニングが原因かもしれません

勾配天井ってどうなの?勾配天井の魅力とデメリット

 

極端な場合、リビングを1階ではなく2階に持ってこない限り希望の明るさが確保できない場合なんかや中庭を設けるなど普通とは少し違った手法を使う必要も時にはあるんですね。

【保存版】2階リビングまとめ

中庭で明るい家にする方法と知っておきたい中庭のメリットとデメリット

 

でも、どれくらい明るい家にしたいかを伝えない限り、設計者が頭に浮かんだ「これくらいの明るさでいいだろう」という曖昧な明るさで間取りが完成することになります。

また、日の光と言うのは太陽の動きに合わせて明るい時間が変わってきます。

東側が開けているけども西側に光が当たらないという場合は午後から暗くなる可能性が高いですし、間口の狭い家の場合はそれが顕著に現れます。

 

このように、どれだけ明るい家にしたいか、いつ明るい家にしたいのかで間取りのスタート時点から違ってくるんですね。

そのため、たとえ家の明るさについて一切聞かれなかったとしても、どれくらいの明るさの家にしたいのか、家の写真やモデルハウスの明るさを基準にしても大丈夫なので、必ず伝えておくことが家ができてからのギャップを無くす方法となります。

(ちなみに、家の写真やモデルハウスは電気がついている状態がほとんどなので、電気を1度消してみるとよりリアルな明るさが伝わります)

 

もちろん、敷地条件や要望によっては希望の明るさにするのは難しいケースもありますが、例えば要望にない吹抜けをつくる、2階リビングにするなど間取りの工夫を取り入れれば希望の明るさにできるというケースもあります。

このような色んな選択肢も踏まえた上で完成した間取りというのは、家の明るさについて後で後悔することは激減しますし、住んでからの満足度も高い間取りとなってくれます。

 

家づくりは沢山の選択肢がある中でどれだけ納得いく選択をしたかがとても重要なんですね。

家づくりの不安を解消するにはどうすればいい?

家の仕様で明るくする

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家の明るさと言うのは、家の間取りだけでなく家の内装の仕様によっても明るさはかなり違ってきます。

色によって光の反射具合が変わってくるので家の明るさも違ってくるんですね。

 

明るい家を目指す場合は、できるだけ白を基調とした光が反射しやすい物を使うと効果的です。

一方、明るすぎない落ち着いた空間を楽しむなら、少し色味が入った物を使うとより落ち着いた空間にすることができます。

 

ここで注意したいのが、中途半端な感じで色を選ばないということです。

 

例えば、「住宅地でそこまで日当りが良い訳ではないけども、あまりに白い壁紙は病院みたいだから」という理由で少しだけ色味の入った壁紙やトーンを落とした壁紙を選ぶこともありますが、部屋の明るさの面では暗く見えてしまう原因となることがあります。

それなら一番白い壁紙を選んだ方がスッキリしますし、家の中も明るくすることができます。

落ち着いた空間を目指すなら、設計の段階から光の陰影を楽しめるような造りにしておかないと中途半端になってしまうんですね。

(和室など光の陰影を楽しめる部屋は、あえて暗めの場所に配置して落ち着きを出すなどメリハリが重要になります)

 

また、色の濃い床は落ち着いた空間になりやすいですが、あまり明るくない部屋に使うと重たさを感じる原因ともなってしまうので、家の明るさを重要視する場合はフローリングの色はナチュラルから少し色が入ったくらいに抑えておくのが無難です。

フローリングの掃除が違ってくる!?フローリングの色によるメリットとデメリット

 

その他、ドア等の建具や家具、カーテンの色合いも家の明るさに影響してくるので、明るい家を目指すのか、それとも落ち着いた空間を目指すのかで色味を決めていきたいですね。

まとめ

今回は家の明るさについてお伝えしました。

「明るい家」と言うのは言葉にすると簡単ですが、明るさと言うのは「どれくらいの明るさなのか」をしっかり伝えておかないとイメージと違う家になりやすいんですね。

 

家が完成すると、あとで家の明るさを変更するというのはとても大変です。

明るい家にするのに一番効果的なのは窓を増やすことですが、家が形になってから窓を付けるには一度外壁を壊して窓を設置し、断熱材を隅々まで埋めて壁を修復するというとても手間も費用もかかる工事となってしまいます。

最悪のケースでは耐力壁が入っていると窓を増やせないなんてことも。

家の設計段階であれば対策はいくらでも取れるに対し、家が完成すると明るさを確保するのはかなり難しくなってしまうんですね。

窓を変更したいんですが、着工後の変更はどこまで可能なんでしょうか?

 

家の明るさについて後で後悔しないためにも、特にLDKはどれくらいの明るさの家にしたいのかしっかり伝えておいてくださいね。

では。

 

明るさに関してはこちらも参考にしてください。

あとで後悔しない!家で暗くなりがちな場所3選

吹抜けのメリットとデメリットをご紹介します。

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後悔しない明るい家にするにはどうすればいい?

  • 明るさの基準をしっかり伝える。
  • 内装に明るい色味のものを使う。
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